会社って変な組織だな
会議中に、憤った外務の部長が扉を「バタン!」と閉めて出ていった。
みんな唖然としていた。
その会議の場には、店長、総務、外務、内務、窓口から部長と社員一人が出席していた。
議題はサービスの向上に関すること。
荷物等の再配達の電話受付をしているとお客さんに「家にいたのに」と言われることがよくある。
電話受付をしている総務のAさんが会議中(サービス向上関係の議題)に「お客さまから在宅していたと申告を受ける。訪問時にもう少し待ってみれば再配達の数が減るのでは?」と発言すると、外務の部長が怒りで席を立ち、退出したのだ。
会議後、サービス向上を目的に各部署から意見を持ちより共有するために集まっているのではないか。
意見を言ってはいけないのか。
あの時自部署の部長も何もフォローしてくれなかった。
出席した社員同士でフォローし合って何とか会議は進行した。
Aさんと私はやり場のない思いを、どうしていいかわからなかった。
休みを返上して配達をする外務社員。
仕事が手につかないほど再配達の電話受付に入る総務・内務社員。
受け取りで混雑する窓口、駐車場。
みんな、それぞれの大変さがあるのに。
外務至上主義のような会社体系になっているのは気のせいではないと思う。
外で仕事をする人が「偉い」のだろうか。
父は外仕事も多い配管工だが、その事で偉そうに振る舞っているところを見たことがない。
父は、事務も立派な仕事だと言う。
みんなで力を合わせるか、協力し合うとか、会社でそんなことを目指すのは幼稚なのだろうか。
そうやってどこかの部署を下に見たり、仲が悪かったり、会社って歪んだ組織なんだなと思う。
ここで私は何ができるのだろう。
外務の部長が立てた扉を強く閉める音が頭の中で残響して、酷い頭痛に見舞われた。思わず鎮痛薬を飲んだほどだった。
デリケートでびびりで意気地無しで根性なしの私が情けない。
でも強く生きることは諦めない。
自分の敵は自分だし、自分の味方も自分だ。
まずは内なる自分と仲良くしよう。