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第46回「デジタル技術等を活用した次世代の福祉人材の確保」
UPGRADE with TOKYO 第46回(テーマ「デジタル技術等を活用した次世代の福祉人材の確保」)を開催しました
東京都が抱えるさまざまな課題の解決に向け、これまでにない製品・サービスをスタートアップ企業が紹介するピッチイベント「UPGRADE with TOKYO」が1月9日(木)に開催されました。
第46回目となる今回のテーマは「デジタル技術等を活用した次世代の福祉人材の確保」。メタバースやキャリア教育の事業を展開する企業5社がピッチに臨み、キャリア教育に基づく段階的かつシームレスでカスタマイズ可能な小中学校向けプログラムを提案した株式会社Blueberryが優勝しました。
次世代の福祉人材の確保に向けた小・中学生へのアプローチ
東京都は、福祉人材の確保・育成・定着に向けた様々な施策を展開するとともに、多くの方に福祉の仕事に興味・関心を持ってもらえるよう、積極的にPR活動を行っていますが、福祉人材の有効求人倍率は全産業平均と比較して依然高く、離職率も全職種より高い状況が続いています。
今回のピッチでは、未来の東京を支える小・中学生に、デジタル技術等を活用しながら、福祉の仕事を体験できる機会を創出するなど、次世代の人材確保や福祉の仕事における社会的評価向上に繋がるアイデア・サービスを募集しました。
■優勝社:エントリーNo.4 株式会社Blueberry
『「デジタルでつなぐ福祉と未来への架け橋」段階的なアプローチによるキャリア教育プログラムのご提案』
優勝した株式会社Blueberryが提案したのは、キャリア教育に基づく段階的かつシームレスでカスタマイズ可能な小中学校向けプログラムです。
Blueberryは、キャリア教育とICTデジタルを掛け合わせたプログラムを小学校から大学まで幅広く展開する企業です。また、同社が提供するプログラムは経済産業省のキャリア教育アワードにて最優秀賞・経済産業大臣賞を受賞し、これまでに全国5万人以上の小・中学生に提供するなどの豊富な実績を持ちます。
協働に向けては、小・中学生に福祉業界に対する興味・関心を抱いてもらうきっかけ作りとしてVR職場体験や業界人とのオンラインふれあいイベント、福祉業界に対する理解促進として施設訪問イベントやアイデアソンなど豊富なプログラムを企画・運用していきます。また、提供するプログラムは学校の方針や取組状況に応じてカスタマイズすることが可能であり、学校現場における円滑な導入が期待できます。
本ピッチにおいては、教育現場に受け入れてもらえるコンテンツであるかという点のほか、プログラム提供先となる学校に対してのアプローチ方法も重視されました。その中で、様々なプログラムの中から教育現場のニーズに沿ったプログラムを導入できるという教育現場に寄り添った提案であること、豊富な実績に基づき教育現場と円滑な調整が図れること等が評価され、株式会社Blueberryが都の協働先として選ばれることとなりました。
今後、優勝した株式会社Blueberryと福祉局との間で協働プロジェクトの実施内容・スケジュール・費用等を定める協定内容の協議が行われ、本格的に協働がスタートしていくこととなります。
■エントリーNo.1 株式会社Blanket
『小中学生向け介護のお仕事体験イベント「ナゾときカイゴ探偵団」』
株式会社Blanketは、都内の魅力的な介護事業所と連携し、謎解きと介護を組み合わせて介護の仕事を体験できる小中学生向けのイベント「ナゾときカイゴ探偵団」を提案しました。
■エントリーNo.2 株式会社エクステンシブル
『2Dメタバースとゲーミフィケーションで福祉を身近に
Oasisを活用した未来の福祉人材を創出する施策のご提案』
株式会社エクステンシブルは、自社が開発・運用を行う「Oasis」を活用したオンラインとオフラインを組み合わせたコミュニティサービスを提案しました。
■エントリーNo.3 クラスター株式会社
『メタバースを活用した新しい福祉介護サービスのご提案』
クラスター株式会社は、メタバースを活用して障害者や要介護者などの当事者の立場で福祉を学ぶことができる当事者体験人生ゲームを提案しました。
■エントリーNo.5 リアルバーチャル株式会社
『未来の福祉業界をメタバース体験』
リアルバーチャル株式会社は、小中学生が福祉業界を学び、将来の福祉業界の将来図をメタバース上で表現することで、福祉業界で働く興味・関心を抱くきっかけづくりを行うコンテンツを提案しました。
今回のピッチイベントは、未来の東京を支える小・中学生に対して福祉業界で働くことの興味・関心を抱くきっかけを作り、将来的な福祉人材の確保に繋げることを目指すものでした。
優勝した株式会社Blueberryとの協働プロジェクトを契機に福祉について考え、福祉の仕事の大切さやその意義を理解することで、将来の職業選択時に福祉業界を選ぶ子供たちが増えることを願っております。