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国連人権理事会 日本政府に「宗教2世虐待Q&A」に懸念伝える文書を通達

厚生労働省が2022年12月に策定し、こども家庭庁や各都道府県、市町村長などに通知した「宗教の信仰等に関係する児童虐待への対応に関するQ&A」(宗教2世虐待Q&A)について、国連人権理事会(UNHRC)の特別報告者らが、「宗教または信教の自由」「教育の権利」など4分野で日本政府に懸念を伝える文書を送付していたことがこのほど明らかになりました。 
 
同文書は今年4月30日、UNHRCの特別報告者ナズィラ・ガネア氏(オックスフォード大学教授、国際人権法)ら4人が連名で出したもの。「宗教2世虐待Q&A」の成立過程や内容などについて懸念や提言を示した上で、日本政府に回答を求めていたことが、同文書の60日間の非公開期間を経てこのほど明らかにされました。 
 
Q&Aの成立過程に関しては、2022年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件後、宗教マイノリティーへの監視と非難が強まる中、厚労省は「日本脱カルト協会」と協議を重ねて草案を作成しました。文書では、同協会の代表理事である西田公昭氏が宗教マイノリティーを公に中傷していた人物であることに触れた上で、対象となり得る当事者の宗教団体とは一切協議なく策定されたことを指摘しています。 
 
またQ&Aが、非宗教に比して、宗教コミュニティでは理由を明確にしないまま児童虐待の認定基準を下げていると指摘。いわゆる「宗教2世」についても新たな類型の「児童虐待」としており、「宗教2世」が宗教を理由に偏見や差別やいじめを受ける可能性があるとしています。 
 
これについてエホバの証人やその他の宗教マイノリティーとの協議はなく、エホバの証人側は何度もこども家庭庁や各省に対して面会を求めたがすべて拒否されたといいます。文書では、Q&Aが児童の権利を強調する一方で、親や法定保護者による児童への適切な指導の権利や義務への言及がないことも問題視しています。


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