【不定期】音楽キュレーションnote⑰~音楽ストリーミング時代にフィットする音楽体験について~
2月は風が強かったり、都心でも雪が降ったり、
かと思えば春のような陽気の日もあったりで寒暖差が激しく、
皆さま、体調管理には万全にお気を付けくださいませ。
さて今回は、つい先日読んだ記事についてを考えていきたいと思います。
考えてみたいこと
1)音楽ストリーミングは、新たなメディアである
2)音楽ストリーミング時代の到来における音楽体験の多様化
3)音楽ストリーミング時代におけるコンテンツクリエイティブ
まず、音楽ストリーミングについて改めて感じたことから始めてみます。
日本でも、CDパッケージから音楽ダウンロードを中心とした音楽配信へと、音楽の聴き方がここ10年くらいで変化してきました。その中で、ここ最近(個人的な感覚では2~3年)でその存在が顕著に浮かび上がってきているのが、音楽ストリーミングによる聴き方に感じます。
ただ、一括りに音楽配信と呼ぶのではなく明確にしたいのが、
ダウンロードの延長線上にストリーミングがあるのでは無いということ
です。
音楽ダウンロードは大きな括りではCDパッケージと同じで、個人が音楽を所有するということでした。すなわち小売りという形態は同じで、それがリアル(アナログ)なのかオンライン(デジタル)なのかの違いだけなのです。
一方で音楽ストリーミングは、音楽を聴くこと自体を"再構築"させ、音楽を聴くことを、所有から体験へと変革させました。その結果、音楽ストリーミングは、CDパッケージや音楽ダウンロードのような単に音楽を販売するサービスではなく、気軽に音楽リスニング体験ができるメディアと呼ばれるものになったのです。
個人的には、音楽ストリーミングサービスと各プラットフォームが謳っている中、その点は大きく間違ってはいないのですが、音楽体験の将来にとっては、
あくまでもストリーミング形式で音楽を聴くことができる音楽メディアという点を強調することに強い意義
を感じます。
こうして音楽体験そのものが変化していく中、音楽ストリーミングの時代はもうすぐそこまで来ているように感じます。そこで次の点では、そんな音楽ストリーミング時代が到来することによって音楽体験はどうなっていくのかということです。一言でいえば、
多様化
だと思います。
音楽を発見したり、音楽そのものを楽しむことなどにおいて、従来のマスメディアのパワーが以前ほど有効な手段ではなくなってきている昨今(それは音楽だけに限らずな話でもある)特に顕著なのが、SNSなどの"クチコミ"を通じての影響力が強くなってきました。大きな特徴の一つが、一方通行だったマスメディアに対して、双方向性やコミュニティ形成などが強い"クチコミ"に影響力/パワーバランスがシフトしてきていること。その結果、ユーザーの視野が広くなったこと。それは裏を返すと、情報が溢れかえっている世の中ともいえる。
そんな世の中において、ますます重要となってくるのが、
コンテンツ力
である。
世の中にコンテンツを発信することは10年前と比べて格段に容易になった。そして、発信されたコンテンツを拡散することも、その結果の影響力も10年前と比べてそのパワーが増している。このことから、コンテンツのクオリティーの良し悪しが重要になってくるのだ。それは裏を返すと、クオリティーの低いコンテンツは発信しても数多の有象無象な情報の中に埋もれてしまうとも言える。ただポジティブにとらえれば、クリエイターは自身のクオリティーを極限まで磨き上げることに専念すればよい時代になったのだ。
これまで音楽体験の変化を音楽ストリーミングを中心に、社会全体を俯瞰しながら、ユーザー視点とクリエイター視点の双方から考えてみました。その結果、下記のように結論づけてみました。
音楽メディアとしての音楽ストリーミングが確立されることで、音楽体験の多様化はますます広がる。その結果、閉塞感の続いていた音楽業界、ひいては音楽文化そのものが活気づき、成長そして発展が見込まれることだろう。
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拙い文章でありましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。