Up-Culture Link
私たちにとっての文化:Cultureとはなんだろうか。
「それ」は、研究者や専門家が扱うものであって、一般の私たちが扱ってはいけないものでしょうか。否。むしろ、もともと私たちの生活のなかに自然と生じてきたものであって、私たちの日常の中に当然のように、存在するものだったのではないのでしょうか。
しかし、こと日本においては、「それ」はどこか遠い存在になってしまった気がします。私たちの生活には様々な国の文化や近代的された製品が、どんどん入り込んできて、それらが私たちの暮らしを覆い尽くしてしまい、むしろ、私たちの「文化」の方が、「特別なもの」になってしまった。私たちは自分たちが育んできたはずの文化を「学んだり」「味わったり」果てには「“保護”したり」しなければならなくなった。
そんな現状に気がついた人々が忘れ去られ、消えゆく文化をなんとか保護継承するため、様々な分野で努力を続けてきました。親しんできた文化が消えることを悲しく思う人、多様な文化を残すことに価値を見出す人、文化を生業にしているため、それが忘れられたら本当に困る人… 立場は様々ながら、皆が文化を再び自分たちの手に取り戻すために、試行錯誤を繰り返してきたのではないかと思います。
この「Up-Culture Link」という試みは、そんな、私たちの手から今にも離れようとする「文化」を、一般の私たちが手に取れる領域へと再び手繰り寄せる方法を模索するものです。伝統工芸、民芸、風習、生活、暮らし、風土、季節感、価値観、美意識、所作、祭り、祝い事など、多世代かつ様々な視座を持つ方々の「雑談」をリンクして、文化がもう一度皆の生活の中に「アタリマエ」に存在するようになるにはどうしたらよいのか。その方法を模索し、そして、具現化する大きな糸口を、共に手繰り寄せるための活動です。
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