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原田左官工業所のオウンドメディアを推す!【アークのブログ・アーカイブ】

※今回は、探偵さんの日記風な文体で進行してみるよ(笑)。

「アークのブログ」で取材をさせてもらってから大ファンになった会社がある。

「原田左官工業所」

会社のサイト内で、社名のすぐ上に「国内唯一の提案型左官」というキャッチフレーズがついている。
すごくいい!

元々「職人さんの手仕事が大好き」きっかけで取材を申し込んだ。
すると、社長である原田宗亮氏が新しいことにどんどん挑戦していながらも、物腰が柔らかいお人柄がとてもいい感じなのである。
改革とか新しい挑戦というとどうもガツガツと前に出て行く様なイメージだが、全然穏やかな感じ。

最初に取材させてもらったのが2016年2月頃のこと。

カメラマンは清水亮一氏。
左官の会社としては珍しいライブラリー(ショールーム)があるということで取材に行ったが、人材育成の話や当時もうすでに取り組まれていた女性の働き方改革についての話が興味深かった。
左官体験も少しだけやらせていただいたが、「もっと本腰入れて体験したかった」と、心残りになった。

次に取材にうかがったのは2021年10月頃。

コロナ禍。カメラマンの清水亮一氏による左官体験で、撮影用の背景ボードをオリジナルで製作するというもの。原田社長に頼み込んで体験させてもらった。撮影スタジオ向けに背景ボードをいろんな素材で製作してみるという試みが新しかった。

カメラマンもマンガ家もデザイナーもクリエイティブな人は左官が好き

この会社の特筆すべきところはチャレンジングなところである。

原田社長は、左官職人さんが年々減っていることに危機感のおぼえた。
原因は何だ?
左官職人さんは古くから徒弟制度。師匠は弟子に「見ておぼえろ!みんな、そうやってきた」そう言う師匠が圧倒的に多い。昔の無骨な職人さん(嫌いじゃないが時代が違う)。
弟子は、見て覚える以外の時は、掃除や雑務ばかりで、なかなか実践で学べない。
昔は中卒で業界に入ってくる人が多かったので、雑務をやるのにもあまり焦りはなかっただろう。だが、大卒後に弟子になると「教えてもらえない」「雑務ばかり」と焦りと苛立ちばかりが募り、仕事を覚える前に辞めてしまうという人が少なからずいたようだ。

原田社長は、「左官版モデリング」による若手職人育成制度を考え出す。
「モデリング」とは、「一番上手い人の動きをモデルにし、完全にマネをすることで最短時間で技術を身につける」という訓練方法。
「左官版モデリング」では、現代の左官の第一人者の中塗りビデオをモデルに、効率よく学ぶことができる。

実はアニメーションの背景会社でも似たような技術の覚え方を見たことがある。憧れの先輩が描いている背後に回り、腕の動きを真似するというもの。

それから、職人さんの世界ではまだまだ少ない女性の雇用と育成にも着手。

肉体労働作業もある左官の仕事は女性には難しい場面も多い。結婚・妊娠・出産・育児という時期のフォローをしたり、復帰がしやすい環境作りを考えたりと人材育成・持続可能な職場を整えてきた。また、「男性が育休を取りやすいように両立支援」も!
そして、テレビ、ラジオ、雑誌、WEBなどの取材をどんどん受け、露出を増やす。

左はカメラマンの清水氏。右は原田社長

「働き方改革」「人材育成」「旧態依然の業界に変革を」なんて言葉を並べるのは簡単。
ここからは想像だが、職人さんの歴史はひとの意見を聞かない頑固者の歴史だと想う。
私の実家が、江戸の昔より代々続く由緒正しい漁師の網元(漁業権を持つオーナー)で、異常なまでの頑固者で男社会だったので(漁師になりたがる若者が減って高齢化してきているところも同じ!)、左官職人の世界で新しい風を吹かそうなんて困難極まりないことなのは理解できる。

原田社長は3代目。だからこそ、簡単ではなかったはず。
しかし、新しいことに挑戦ばかりしているわけではなく、左官職人の古き良き慣習や行事も大切にしていたり、温故知新の人でもあるのだ。

原田社長の新しい挑戦はまだまだある。

施工実績やオリジナル素材の研究だけでなく、様々なビジネス企画の参加(高校生に左官技能をレクチャー、小学生向け職業体験イベント出展、技能コンテスト出場、旅行プログラム参加など)がそれ。
一番のオススメは、一般向けに「プロが教える左官体験」。DIYブームで自分で作りたいという家族も多く参加していて、人気の体験企画だ。

古民家再生を自分たちでやりたいと左官を学びに来た女性たち

それらのビジネス展開や活動は、以下のオウンドメディアで紹介されている。

原田左官のブログ
WEBカタログ
メーリングリスト「左官のミライ通信」
YouTubeでのチャンネルも。

私は原田左官工業所のオウンドメディアを紹介したくてしょうがない。だから、コンテンツマーケティング・グランプリ2024に推薦しようと考えているところ。決して派手じゃないし、華やかでもないが、目が離せない。

そして、この「紹介したい」お節介欲求が高まって、「ホスピタルアート」の提案をしに、原田左官工業所を訪問(突然じゃないよ。ちゃんとアポとったからね)。

「アークのブログ」で制作した記事
『マンガ家・玖保キリコ×ホスピタルアート=小児医療の現場を居心地の良い場所に変える「お仕事」』で、取材させていただいたマンガ家・玖保キリコさんが日本にいるうちに、原田社長に紹介したいと考えた。

すると、また偶然の神が降りてきたのだ。
なんと、原田社長は玖保キリコさんのマンガ『シニカル・ヒステリー・アワー』『バケツでごはん』『女社長』を読んでいるどころか、コミックスまで持っていた!ビックリ!

「ホスピタルアート」という日本でもまだまだ事業として整備されていない取り組みにどう挑戦していくか。

ちょっとお節介だが、ひとをつなぐ。いろんな提案にお付き合いいただく。

今後、ホスピタルアート×原田左官工業所×マンガ家というビジネスが構築されていくためにまずは第一歩という一日だったと思う。

マンガ家・玖保キリコさん、木村晃子さん、そして原田社長、お時間いただき、そして提案させていただきまして、ありがとうございました。

※いつもと違う芸風(文体)でお送りしました(笑)。ちゃんちゃん♪


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