『ヤンキー多発地帯・足立区のたたかう書店員』第16棚
第16棚・閉店時間「本の下僕(しもべ)」
ブックスあだち無双店を辞めてから3カ月ほど経っていた。
リストラといっても円満退社のつもりでいたので、何の遠慮もなく、通い慣れた書店に本を買いに行く。そう、今日はブックスあだち無双店のお客さんなのだ。何も臆することなく、お客さんなのだ。
駅ビルのエレベーターを上がって、レジカウンターに向かう。
相変わらず、忙しく真面目に働いている書店員たちの姿。今日のレジカウンターはメガネ先輩とツン先輩だ。何だか懐かしく思える。たった3カ月しか経って