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【日常スケッチ】午後、某さいたまのバス停から電車内

3月30日(月)、くもり。

都内に一件打ち合わせに行ったほかは、基本的に引きこもりで過ごす。

昨日降った雪は昼過ぎにはまだところどころ解け残っていて、なのに近所の桜並木はほぼ満開。肌に触れる空気はつめたく、いったい今がどの季節なのかわからなくなる。

引っ越して、最寄りのバス停がひとつズレた。まだ慣れないそのバス停には、脇に椅子が置かれている。

公式に置かれたものではなく、誰かが勝手に置いていったのだろう椅子。むしろ捨てて行ったものなのかもしれない。車道を行き交う車を眺めているようで、なんだか少しおかしい気持ちになった。

バスも電車も、ひとは少ない。まあ、真昼間だからそもそもいちばんひとが少ない時間帯ではあるのだけれど、それでもやっぱり少なかったと思う。わたしも今日でこそ出向く仕事だったけれど、明日は対面からリモートに予定が変更された。リモートで可能なものはできるだけ変えておくのが、双方にとってよいはずだ。


仕事以外の予定は、ほぼほぼすべてが白紙になった。先の見えない延期。状況は理解しているし、すべて「仕方ないよね」と思ってはいる。不要不急とされてしまうものがほとんどだろう、仕事以外の予定は。……でも、不要不急以外のものも、決して「不要」ではなくて、ひとが健やかに生きていくために必要なものではあるのだ、と思う。だから、なんというか、意識が「ガマン」ばかりに向けられるのもよくないような、そんな気がしている。

こころがギスギスしてくるのは、どうにもよくない。だから、せめて今の状況下でぞんぶんに楽しめることを考えたいし、過ごしたい。

わたしは幸い引きこもり大好きだから、おうち映画と読書と書きものでずーっと家にいられる人間なのだけれど、子どもたちがいるとそうもいかない。特に、次男を幼稚園に預けられなくなる4月以降だ。兄弟げんかがエンドレスになり、母子ともにイライラするのだろうな……と今からげんなり。

「子どもと何をして過ごすか楽しみだった!」と夏休みを思い返して話す実母の境地には、まだまだ至れそうにもない。それでも、何をして楽しい時間をつくりだすのかは考えたい。

一緒に見たい映画を見て、一緒に夕飯づくりでもしようかな。


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卯岡若菜
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