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【日常スケッチ】4月23日、埼玉の自宅にて

6時半前に起床。

本来ならば、5時に起きねばならなかったはずの日だ。理由は都内で7時から開始されるイベント取材。今は一時的にオンライン開催となっているため、6時半前で十分間に合うのだ。

パソコンを起動し、白湯を飲む。外はすでに明るい。朝が早いこの仕事で、わたしは季節を感じている。冬は真っ暗で寒く、夏はすでに暑いのだ。それも今は、すべて家の中から感じられる明るさだけなのだけれど。まだ花粉症がひどいから窓を開けられず、いまいち気温の変化に疎くなっている。



イベント終了後、ふだんならカフェに移動してそのままイベントレポートに取り掛かるのだけれど、今は家。「何が何でも立ち入り禁止令」の解除を家族に伝えるため、一旦リビングへ。

すっかり甘えん坊がひどくなっている次男が抱きついてきて離れない。「宿題やれよ」と夫が言い、「ママも仕事がんばってくるから」とわたしも告げる。「はあい」とくちびるを少し尖らせて、そそくさと部屋に戻っていった。彼の言動はいちいちあざとくて、これからどんな風に成長していくのか、まったく予想が立たない。

二学年上の兄の「わからーん」といううめき声が聞こえてくる。がんばれ。



ホルモンバランスのせいで、眠気がひどい。午前中はあまりにもはかどらなかった。



昼食はパスタ。扉をノックし、「ご飯できたってー」と子どもたち。わたしは4月からほぼキッチンに立っていない。ありがたやありがたや、とリビングへ。パスタは美味しい。



連絡を返して修正対応をし、レポートの続きに取り掛かる。

マイボトルの白湯をマグカップに注いでちびちび飲み、GABAのビターチョコレートを一粒食べる。お手洗いに立つついでに肩や腕のストレッチをすると、ビリビリと痺れた。ああ、岩盤浴に行きたい。(肩こり解消にいいのだ)



無事にレポートを送信し、早くも夕飯の時間となる。隣家からは、赤ちゃんの泣き声。引っ越ししてきたときには、もうすでに人とあまり会わないほうがよさそうな情勢だったから、結局引っ越しのあいさつをきちんとできていないままだ。

それでも何となく家族構成はわかってくるもので、恐らく隣家には生まれて間もない赤ちゃんと、2、3歳くらいの(恐らく)お姉ちゃんがいる。

赤ちゃんの泣き声はかわいい。「ぞんぶんに泣いていいよ」「ママ、焦らなくていいよ」と思うけれど、「ご近所迷惑になるから」とはらはらされているのだろう、時折ママの声も聞こえる。泣き声はだんだんと小さくなっていった。



入浴剤を入れた湯船に浸かり、風呂掃除も済ませてしまう。

上がったあと、唐突に再読しはじめた「ハチミツとクローバー」の続きを読む。未読のものがたくさんあるにもかかわらず、つい何度も読んでいるお気に入り作品を手に取ってしまうのはなぜだろう。

ハチクロでは、特に野宮さんが好きだ。自分がキャラクターたちの年代だった頃、バイト仲間の女性陣で「誰がいい」と盛り上がったっけ。花本先生は遠い遠い大人だったのに、今や花本先生の歳とほぼ変わらなくなってしまったんだなあ。仲良くしていた先輩のうち、一番年上はもう四十代だ。ひさしぶりに会いたいなあと思うけれど、今はどのみち会えない。みんな、元気でいてくれたらいいのだけれど。



昨日届いたお気に入りの本箱に、どの本を入れようか吟味。とても楽しい。夫はリビングでゲームをし、わたしは仕事部屋にしている別室で過ごす。「ひとり」が各々必要で、今は互いにひとり時間が確保されているから平和だ。



秒針の音が微かに響く。まだ眠らないけれど、布団に包まって本を読む。今日は読書の日だったらしい。未読の本たちを、自粛期間を使って少しでも読み進められたら、と思う。(それなのに、今日はもう何度目の再読かわからないハチクロを読み倒してしまった)

今日も一日、家から一歩も出なかった。

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卯岡若菜
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