*小説❀無花果の花❀(第4章)それぞれの旅立ち
第4章では、高齢の両親や息子の独立を通して、祥子の生活がどのように変わっていくのか。
新しく雑貨屋さんが登場しますけど、どのような役割をしているのかを書いています。ぜひ読んでみてください
Ⅳ それぞれの旅立ち(文字3514文字)
①爽やかな風と見知らぬ若い女性(885文字)
②二郎の独立(667文字)
③父親の引退と新棟梁(855文字)
④祥子と雑貨屋さん(678文字)
⑤孤独(429文字)
①爽やかな風と見知らぬ若い女性(885文字)
祥子は、温かな陽ざしと気持ちのいい風で爽やかに目覚めた。職人さんたちは休日。祥子ものんびりと裏庭に出て、無花果の木を眺めると、大きな果実が目に入った。今年も無花果の食べごろの季節が来たのだ。無花果の木を眺めると「両親が、祥子が生まれた時に植えてくれ、大切に育ててくれ、私が20歳の時に、無花果の果実に感謝し、かみしめて食べた」ことを思い出す。
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