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詩ことばの森(241)「花のこころ」

花のこころ

花のこころは
かなしいのだろうか

まっすぐなわだちの道に
黄花秋桜がならんでいた
朝の光のなかで
なにを思うのだろうか

あのとき きみは空をながめて
遠くの山を指さした
その白く細い指のむこうに
広がっている山並みは
いまも変わらずにいる

きみはどうしているのだろう
風にゆれる黄花秋桜
かなしいのだろうか
花のこころは

(森雪拾)

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