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詩ことばの森(255)「酔客万来」

酔客万来

いうなれば
と彼はつづけた
赤い顔で気分よく
なめらかな口調で

つまるところ
と彼の弁舌は
とどまることを知らず
自信に満ちて語る

約三時間が過ぎた
僕は耳が痛くなってしまった
いうなれば   何だったか
つまるところ    どうだったのか

僕は目の前で
眠ってしまった彼を見ながら
思い出そうとするのだが
まったくわからないでいる

(森雪拾)

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