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詩ことばの森(205)「真夏の地蔵」

真夏の地蔵

真夏の太陽は
暑くて痛いほど
空には大きな雲が
黒い雨雲をともなっている

分かれ道に佇む石の仏様よ
じっと目を閉じながら
眠っているのか微笑んでいるのか
あるいは苦しみに耐えているのか

お顔は長い歳月に
すっかり齢を取られて
よほど味わい深い
たくさんの風雪に耐えてこられた
ひとを和ませる   よいお顔だ

(森雪拾)

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