俺は生まれてからずっと過ごしているこの街が好きだ。
登下校している小学生の笑い声で今日もまた元気づけられて、偏見や差別にまみれた大人に成り下がってしまった自分でも、他人に優しくしようと思えるようになる気がしている。

夢は、世界で活躍したいと思っている。でも、世界どころか県外でさえも名を轟かせることは難しい。
「お前、将来何になるんだ?」
「俺は画家や小説家、そして詩人、俳人、音楽家として活動していきたい。クリエイティブな世界で活動して行くんだ。」周りの皆は口では応援しているよと言いながら、裏では嘲笑しているのかもしれない。

何度もこの街から出ていきたくなった。でも、俺にとってこの街は全てのクリエイティブの原点だからとても抜け出せるものではない。夢に向かって突き進もうと誓い合った仲間達も、幸せな気分にしてくれた初恋も全てこの街にある。それらが今の俺を作っているんだ。

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