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【読書メモ】独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
著者:読書猿
出版社 ‏ : ‎ ダイヤモンド社
発売日 ‏ : ‎ 2020/9/28

・学習は、「どのように学ぶか」よりも「何を学ぶか」が重要であり、「何を学ぶか」よりも「学び続けるか否か」が重大である。

・学び続けるために、まず人の認知と行動の仕様を知る必要がある。

・認知科学や心理学の分野で広く研究されている「二重過程説」。

・「二重過程説」とは、人の認知や行動には、大きく分けて「直感的思考」と「論理的思考」の2つの思考パターンから形成されるという理論のこと。感情と理性とも言い換えることもできる。

・直感的思考は、無意識的で自動的、迅速で直感的に働く。
一方、論理的思考は、意識的に制御され、処理が遅く、熟慮的に働く。また、必要な認知資源も膨大になる。

・二重過程説の例えとして、ダイエットがうまくいかないのは、理性に対して、感情が勝ってしまうためである。

・感情の優位を覆すことができなくても、その特性を理解し、利用することはできる。
ダイエットの話しで例えると、食事に使う食器のサイズを小さくするなど環境を変化させることで、感情の優位を抑えることができる。

【学び方について】
◆パラシュート学習法
・学び方の例に、いきなり山頂から始める「パラシュート学習法」というものがある。

・今の実力に合わせて学習するのではなく、最終目的である「山頂」から学習を始めるというもの。

・最終目的の付近から学習することのメリットとして、分からないことや足りない知識がどこかを明確にしやすいく、時間短縮になる。

・やる気から行動が生まれるのではなく、行動からやる気が生まれる。

◆細分化
・目標までの道のりを小分けにし、小さく分けた目標を数値化する。例えば、「物理学ができるようになる」といっても、どんな行動にも結びつかない。

・小分けにする際、分量(1/100か1/1000か)はそれほど重要ではなく、すぐに達成できる取り扱い可能な量であることが重要。

・一度で取り組める量がわずかであっても、それが目標への陸続きになっていることが意識できる。

◆習慣化
・既にある習慣と紐付ける。
例えば、スマホを見る、食事をする、通勤など、1日のうちで頻繁に行うものが望ましい。
既に習慣化されていることと結びつけ、新たな習慣を掲載するというもの。

◆セルフモニタリング
・普段、何にどれだけ時間を費やしているかわからないまま、日々忙しい、時間が足りないと感じている。

・計画する人は多いが、行動を記録する人は少ない。セルフモニタリングには、実際の行動と認知のギャップに気づき、認知の歪みを正し、行動を改善させる効果がある。

◆パブリック・ポスティング
・行動療法の一つに、パブリック・ポスティングというものがある。
定めた目標や取り組んだ成果などを人の目に触れるところに公開することで、パフォーマンスを増加させる技法。

・理性は、個人の魂に宿るのではなく、個人の外に存在する。
極端な例だが、どれだけ善良な心を持っていても、環境と状況次第で人を殺めてしまうことがある。

・人間の意思は非常に弱く、環境や状況に影響を受けやすい。他人に知られているという事実が社会的縛めとなり、外付けの理性となり得る。

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