総務に求められるスキル
大きく分けると次の二つでしょうか。
・業務をこなすためのスキル
・業務をお願いするためのスキル
「業務をこなすためのスキル」は、特に総務特有というものではなく、会社や社会で一般的に必要なスキルになると思います。
書類を作ったり、システムを理解したり、予算編成や予実績管理をしたりという業務は、総務だけではなく、ほかの部門でも必要なものなので必然と身につくものでしょう。
社会人スキルやマナーは人事総務の場合は、手本になるレベルが要求されることもあるので、そういう意味では人並み以上の知識を持って望む必要があるかもしれません。
そのほかに挙げるとすれば、社内の多くの社員・役員と話をすることになるため、話術やプレゼンは少し出来た方が良いと思われます。
〇〇委員会や〇〇訓練、〇〇大会を執り仕切る場合に必要なスキルになってきますし、渉外活動として自治会等に出席したりすれば、会社の代表として一言ご挨拶なんていう場面もあるでしょう。
さて、それ以上に大切なのが「業務をお願いするためのスキル」だと思います。
総務が外部の専門家に委託している業務はたくさんあります。
もちろん会社によっても異なりますが、警備、清掃、設備管理などが代表的で、規模が大きくなれば、受付、食堂、廃棄物分別、緑地管理、郵便物配送などもあるでしょう。
特に施設設備管理は幅が広く、空調、給排水、給湯、トイレ、電気設備、エレベーター、害虫駆除、生ゴミ処理など、こちらも規模や保有設備によりさまざまなですが、個々に委託をしている場合もあると思います。
会社として、これらを総務が外部に業務委託したり或いはスポットで作業依頼をするわけですが、わたしの個人的な考えでは、本来は総務が自分達でやらなければならない仕事だと思っています。
では、なぜ外部にお願いをするのかといえば、素人である総務が行った場合に求める品質が得られないことが一番の理由になります。
設備のプロ、清掃のプロ、警備のプロ、食堂のプロ、緑地管理のプロにお任せして、人件費をお支払いし、ノウハウを発揮していただくのですが、最後に求めるのは品質になります。
そこで総務に必要となるのが、プロの方と同じ言葉で話しのできるスキルです。
完璧でなくても、専門用語や業者さんの話す言葉をある程度知ったうえで、その道のプロに相談できれば、自社に最低限必要なところや、こちらの求める品質について伝えることができ、さらにコスト交渉も含めて話しを進められるようになるでしょう。
言語を合わせないと理解が進みませんし、同じ土俵で話しができません。相談している最中に毎回わからないことも出てきますが、強がらずに聞けばいいことです。
会社として要求する品質や考え方などの方向性を決めるのは、業者さんにお願いをする総務のお仕事です。
予算を使って業務をお願いするためには最低限の勉強はしておく必要があります。
総務独自に必要な重要なスキルだと思います。