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総務の領域

総務に任される業務領域は会社ごとにさまざまです。

管理業務の全てを担っているところ(そのような会社の総務を尊敬します)もあるでしょうし、専門部署「以外」のところを総務が担っている会社もあると思います。

そういう意味では、悲しいかな、総務以外の部署の存在で、総務の領域が決まるということも多いのではないかと思います。

総務以外に・・・、人事部門が別にある、経理部門が別にある、IRの専門部署がある、広報の専門部署がある、リスク管理の専門部署がある、ITの専門部署がある、環境管理の専門部署がある、安全衛生の専門部署がある、などなど。

専門部署ができてしまうと、必然的にどこの部署にも該当しない残りの仕事は全部総務の仕事ということになってしまいます。

過去にさかのぼれば、そのような部署の仕事の多くは総務から分かれていったものかもしれません。

昔は、

経理の仕事も人事の仕事も総務でやっていた。株主総会も、広報も総務の仕事だった。電話しかない時代は機器の準備や回線の準備も交換業務も総務だった。

環境や安全衛生も、総務が取りまとめていたけど、ISOや標準化が叫ばれ始めると、審査対応をする専門部署ができて、総務の手を離れていった、などなど。

きっかけというか、新しい仕事の初めのところは総務で苦労しながらノウハウを身につけていくのですが、いつの間にか、独立していってしまう子供のような感じもします。

そして、最終的には「どこにも属さない仕事が総務」となって残り、総務という部署は永久に残って子供を送り出していく親のような存在なのかも知れません。

そして、親と子の仕事の境目が曖昧になることもよくある話です。

人事や経理とは本来共同して取り組むべきところですが、採用と教育は人事だが、社員の労務問題や健康管理、法定外福利厚生やその他の突発的問題はとりあえず総務としてみたり、入金支払いは経理で処理するけど手続きや運用面で窓口が不明な内容があった場合は総務を担当にする、というようなことはよくある事です。

総務としては、このあいまいな状況を解決したいと望んでみても、人事や経理からみれば、はっきり区別されているので問題ないという、意見・解釈の食い違いに至る場合がよくあります。

総務の仕事の領域は広く、専門性も要求され、新しい取り組みも勉強をしながら導入しなければならない、「やりがいのある仕事」なんですが・・・

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