鈴屋 / SUZUYA
温泉地、熱海。海と山をつなぐ坂道からは海や家々の屋根を見渡すことができる。散歩していると思わぬ風景に出会えることがこの町の魅力の1つだ。
鈴屋は伊豆山港から歩いて5分、滝の上に立っている。築70年の木造が細長くつながっており、地下には当時バーだった部屋が残っている。
5年前に祖母が亡くなってからは手つかずのままだったが、あるきっかけから住むための改装を始めることになった。
自分も含めセルフビルドの経験もない友人達と試しに解体から始めた。
やってみないとわからない事も多く、細かい部分は作りながら決めていった。何もない現場で夜は寝袋にくるまって寝た。
出来る事は何でもやった。大きなケガはなかったが水道管をまちがって切断して水が吹き出たり、山のような解体材を処理センターまで運び2,3日動けなくなったりした。最後にはヒノキでお風呂も作った。
この小さな町には海、山、温泉、路地裏の店など多くの魅力が詰まっている。ここにある当たり前の風景を次の世代に残したいと思う。
2021年1月、鈴屋は一旦の完成を迎えた。
竣工写真はこちら
https://unscape.tokyo/projects/post/suzuya_2021
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?