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Le Proust MIURA ル プルースト ミウラ

三浦賢也シェフと進行中の現場へ。熱海のひらまつホテルズで料理長を勤めた三浦氏が次に目指すレストラン、それは時折香りから記憶が蘇ってくるように、日常の中でふと思い出してまた足を運びたくなるような場所。
熱海から車で山へと向かうと、柔らかな佇まいの一軒家が迎えてくれた。

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今回UNSCAPEはレストランのアートコーディネートを任されている。三浦氏から幾つかの要望と想いをお聞きした後、料理を体験することができた。地域の生産者とこだわり抜いた食材から生まれる1つのコースから伝わってくるのは自然に対する敬意。「料理を通して何かを感じてもらいたい」との言葉に三浦氏とひらまつ熱海で話した時のある記憶が浮かんだ。

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ひらまつパリで三浦氏が修行中だった頃、創業者である平松博利シェフがまかないとしてコース料理を彼に試作させた。すでに料理人として技術や知識を持っていた三浦氏の料理にただ一言言い放った。
「何を伝えたいの?」
鳥肌が立って今も頭に残っていると話すその言葉はきっと三浦氏にとって次の世界への入り口だったのだろう。その後ポールポキューズ大丸東京で料理長を務める中でカジュアルな料理の提供からもう一つ上の何かに挑戦してみたいという想いが風の噂のように平松氏に届き、ひらまつ熱海としてホテル創業に伴う料理長という抜擢につながった。まだ何もなかったその場所で平松氏と2人で海を眺めてから多くの出会いがあり月日が経った。平松氏の後を追うのではなく、自分自身の料理を極めたいと言う三浦氏に見えたのはきっとまだ誰も体験したことのない風景。

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ひらまつから見える海の風景と三浦氏の言葉が重なり、まだ見ぬそのレストランに想いを馳せる。そこは時間や空間をふと忘れるような場所。料理を通して伝えてくれる豊穣な世界に共鳴するようなデザインとは何か。
コロナで世界が混乱する世界の中でもう一度自分達にしかできないことを考えたいと思う。

竣工写真はこちら
https://unscape.tokyo/projects/post/le_proust_miura_2020


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