【感想】ドラマ感想文「Sneaky Pete スニーキー・ピート シーズン1」_非実在女子大生、空清水紗織の感想Vol.0032
Amazonオリジナル、全10話の海外ドラマ。
服役中の詐欺師が、同じ独房のお喋りな囚人から、何度も何度も幼少期の思い出や家族のことを聞かされる。その囚人は、もう顔も分からなくなるぐらい家族とは会っていないらしい。
いざ出所となった詐欺師だが、服役前に騙したカジノのオーナーが、未だに命を狙っていると知る。しかも、彼の弟はディーラーとして捕らわれ、自由を奪われたまま。
そこで彼は、自らをお喋りな囚人であると偽り、その囚人の家族の元へ身を潜めながら、弟の救出作戦を練る。
救出のためのハードルは高く、その上、潜り込んだ家族も問題を抱えており、彼の身に降りかかってくる。
弟の救出と家庭問題、両方を詐欺師ならではの手法で解決していく。
コンフィデンスマンJPが好きなので、詐欺師モノなら面白く見られるかもと思い視聴。
一話完結のコンフィデンスマンJPとは異なり、10話かけてじっくり騙していくドラマだった。
何か一つ噓をつくたびに、その嘘のせいで起こった事件に悩まされるのがリアルで、そのもどかしさにフラストレーションが溜まる一方だったが、ラストは怒涛の展開でカタルシスを感じた。
1話ずつこまめに見るよりも、10話を一気に見た方がより楽しめるんだろうなあ。
主演のジョバンニ・リビシの演技がとても良い。
人を騙すときの、笑顔のような困り顔のような表情が絶妙だ。
腹の内を決して見せまいとしつつも、水が流れていくような軽やかさでサラッと人を騙していく。
吹き替えの声優さんの演技もピッタリ。
騙されても憎めないような、そんな感じの声色が凄くマッチしていた。
海外ドラマっぽい、知的で下世話で軽妙な会話も楽しい。
シーズン2は余裕のある時に一気に駆け抜けたいと思う。