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話す時間が少ない主治医に「あっ!」と思わせて、しっかり診察・問診をして頂くためのセカンドオピニオン

障害をお持ちの方々の就労支援をしている場合、通院・服薬状況を確認することは通常業務の一つです。信頼できる良い主治医に診てもらっている人もいれば、何度もクリニックを変更している人もいますが、多くの方々が共通して考えていることは「服薬量は少ない方が良い」ということです。

信頼できる良い先生なのか、違うのか…それはさておき、ここ数年間は同じ主治医の診察で薬の種類も同じ、調子が悪い時は薬の量を増やす程度の変化だけで、今の会社で約5年ほど働き続けているBさんとは毎月1回・職場で大畑が面談を行って様々なお話を伺っています。

Bさんは、今年の春過ぎから仕事だけでなくプライベートでも意欲・元気が無くなり、体調が辛い時はリモートワークで仕事を行いつつ、どうしても辛い時はお休みを頂くという状況が続いていました。昨年までは体調不良で会社を休むことが時々あっても年に数回のことだったのが、この春以降は毎月、会社を休む日がある状態が続き、主治医に相談したらいつもの薬の量が増えただけで、それらの薬を服用しても体調に変化が無いとのことでした。

つまりBさんの今の状態は、春過ぎからずっと調子が悪いままなのです。今の主治医が処方した薬を服用し続けても効果が出ている…とは言えないような気がしました。そこで、今の主治医とは別のメンタルクリニックに現状を説明し、セカンドオピニオンを受けてみる選択肢を提案してみました。

新しいクリニックを探すことは面倒だし、初めて診てもらう医師に、今までの経緯を詳しく説明することも面倒だと思います。極端な言い方をするならば「セカンドオピニオンには期待をしない」で、とにかく今の主治医とは別の医師に診察・処方をしてもらい、その情報を今の主治医に提供して「今まで数年間、お世話になっている先生とは違う医師を主治医にするつもりはないけれど、このようなセカンドオピニオンを頂いたので参考にして下さい」と、辛い今の状態を少しでも良くするための診察をしっかり行って頂き、今までとは違う薬を試すメリット・デメリットの説明も十分に行って頂くための刺激剤としてみる方法を提案してみました。

今の主治医より良い医師を探すとなると非常に大変だし、今までの経緯の説明もとても面倒です。だから自宅から会社へ通勤する沿線にあるクリニックで、ネット情報でザっと検索して、酷い悪口などが出て無いクリニックであれば、「とりあえず、ちょっと行ってみよう」程度で訪問し、経緯の説明はお薬手帳を見せて「これを服用して、今も調子が悪いのでセカンドオピニオが欲しいです」で良いと思います。つまり、主治医を変えるという訳では無く、あくまで、別の医師に診てもらうと、どんな診断がされて、どんな薬の処方がされるのかな?を確認するだけのセカンドオピニオンです。

とりあえず行ってみよう、別の医師に話してみよう、を実行することは、今の元気・やる気が減少しているBさんには大変なことだとは思います。

数年もの間、毎月診察をしてもらっている主治医とは、調子の良い時は「この1ヶ月特に問題はありません」と申告すると「では、同じお薬を出しておきます」と1分以内で診察が終わり、調子が悪い時は「ちょっと調子が悪く、不安・不眠が強いです」と申告すると、詳しい質問がある訳でなく「では、精神安定剤の量を少しふやしましょうか」ぐらいの会話で診察が終わる関係を長く続けていたことはダメだったかな?でも今の主治医が信用・信頼できないと思う程でもないとBさんが考え始めたとのことだったので、セカンドオピニオを得るための行動は大変だけど、現状を打破して、体調が良くなる可能性を高めるために、出来る時で良いのでやってみましょう、と話してBさんも合意して下さいました。

主治医との関係が良好で信頼できるなら問題は無いのですが、調子が悪くなって数ヶ月が経過しても診察、症状に変化がなければ、改善しない症状を詳しく説明し良くなるためにじっくり話すことが大事だと思います。主治医を信頼しているけど診察時間が短かったり、うまく説明できなかったり…このままだと来月も辛い状況で変わらないかも…という場合、こんなセカンドオピニオンの使い方が有効かもしれません。

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