障害者雇用エクセレントカンパニー賞」(東京都知事賞)
この賞は平成29年度から表彰が始まっており、毎年9月に発表があります。令和5年度の表彰は上記6社です。それぞれ表彰される理由となる障害者雇用の取組みがこちらのURLに掲載されています。
大企業
ジブラルタ生命保険株式会社(千代田区/生命保険業)
医療法人社団
医療法人社団城東桐和会 (葛飾区/医療業)
特例子会社
ソニー希望・光株式会社(港区/サービス業)
大企業
トランスコスモス株式会社(豊島区/情報サービス業)
大企業
日本ヒューレット・パッカード合同会社(江東区/ITサービス業等)
大企業
株式会社ハピネット(台東区/玩具等の企画製造販売業)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/09/14/documents/12_01.pdf
表彰された6社が取り組んでいる障害者雇用の方針・施策は、特別なことではなく他の企業でも、そして大企業に限らず中小企業でも同じ取り組みをしている会社はあります。過去の受賞企業の中では令和元年度の株式会社モンテカンポだけが唯一の障害者法定雇用義務の無い小さな会社で、その他は社員数が数百名以上の大きな会社です。
改めて「障害者雇用エクセレントカンパニー賞」(東京都知事賞、産業労働局長賞)とは何か?調べてみると、障害者法定雇用率を達成している都内企業のうち、障害者の能力開発や処遇改善を積極的に行うなど、優良な取組を行う企業を選定し、東京都障害者雇用優良取組企業としてこの賞が授与され、受賞企業の取組をホームページや事例集などで広く紹介し、障害者雇用に関する周知啓発を行うとのことです。
障害の無い社員と共に働くとか、多面的な支援と育成で持続的・発展的な能力開発をする、あるいは、新たな職域開発、プロフィットに貢献、安心して働ける環境造り等、確かに優良な取り組みだと思いますが、社員数が数百名~数千名の大企業がそれを実行していることを表彰しても、果たして社員数が数十名の中小企業で実行可能な参考情報となるか疑問です。
この賞や表彰された企業に対して批判的なことを言うつもりでは無く、例えばですが「障害の無い社員と有る社員が一緒に働く」ことを実践している会社は、どんなことが問題となっているのか、その問題を解決するために何を行っているのか等、優良な取り組みを実践する過程の苦労話などを分かり易く開示してあれば、同様な取り組みをしている会社にとって有益な情報と成り得ると思います。
そして、数百名~数千名の規模の会社の事例に加えて、社員数が数名~数十名の小さな会社の障害者雇用の取組みをもっと取り上げることが出来れば良いと思うのですが、この賞に関しては「障害者雇用エクセレントカンパニー賞を受賞したい!」と思う企業が事務局(東京都)に応募することがスタート地点なので、応募してない会社を探し出して表彰してくれる訳では無い以上、社員数が少なく社員一人あたりの仕事が多い中小企業にとっては「賞への応募なんて面倒」と思って参加しないことが簡単に推測できます。
とは言え、仮に応募する会社が少なく受賞する競争倍率が低くても、表彰される会社の障害者雇用への取り組みは素晴らしいことです。そして、表彰されてない会社というか、障害者雇用エクセレントカンパニー賞への応募をしてない会社の中にも、障害者雇用を真剣に、真摯に取り組んでいる会社が多数あります。アンプティパは、そのような表彰されたり目立つことなく堅実に障害者を戦力として雇用している会社を、特に中小企業を応援し、そこで働きたい!と思う障害者との懸け橋になります。