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障害者求人が9月以降に増える仕組み

立秋(8月7日)を過ぎても猛暑が続く日々ですが、お盆休みが終わる頃には少しは涼しい風が感じられる…と思いたいですね。

お盆休みが終わる頃といえば、障害者法定雇用率が未達成の企業に対してハローワークから注意指導が始まる時期です。雇用している社員数が40名以上の会社は、毎年6月1日時点の障害者雇用人数を全雇用人数で割り算した障害者雇用率を7月16日までにハローワークへ提出します。

この障害者雇用状況報告を回収した全国のハローワークでは約1ヶ月の間に、法定雇用数に対して一定のマイナス状態にある会社をリスト化して、お盆休みが終わる頃から「御社は障害者雇用促進法に違反しているので…」という通知を発して、年末までに一定の障害者雇用を実行しないと、年明け1月1日日付で「障害者雇入れ計画作成命令を発出します」という指導が全国で実施されます。

そして障害者雇用を促進するための様々なイベントが9月以降に多く実施され、主なイベントは以下の通りです。

・障害者雇用支援月間(毎年9月)

・障がい者合同就職面接会(令和6年10月4日)

ハローワークから注意指導を受けている会社は、障害者求人票を作成&提出し、9月以降に実施される各ハローワークの障害者合同就職面接会にも参加することを強く求められます。強く求められるといっても「法律違反はマズいですよね」とお役所(ハローワーク)から厳しい注意指導をされる訳で、嫌々でも求人票を作成しイベントに参加する会社が多くなる訳です。

もちろん、注意指導される会社の中には「障害者採用を行うならば、きちんとやろう!」と障害者であっても戦力として採用し、他の健常者と同等に大事に育てる会社もあります。しかし、法律という大義名分の下でお役所から強制されるまで動かない会社が行う障害者採用・雇用は、前向きな採用とならないのも仕方ない気もします。

いずれにしても、毎年9月以降に障害者求人が増える理由は、このように6月1日日付の障害者雇用状況報告から始まる法律に従った決まり事だからで、景気の良し・悪しに関係なく強制的に発生する訳です。特に今年は4月に障害者法定雇用率がUPしたので、法律違反となる会社が一気に増えていることは間違いないので、これから障害者求人が増えるのも必然となります。

ハローワークから注意指導されるから嫌でも仕方なくやるような障害者求人を避けて、障害者でも戦力として雇用し、長期的に育成を考える良い会社を探し出すことは、法律による強制が加速するたびに、更に困難になっています。だからこそアンプティパは、少数派の良い会社を探すことに注力します。

一見良さそうに見える障害者求人でも、入社したら障害者は特別扱いで長く勤めることは無理!と辞めて、無駄な職歴を増やすことを避けたい人は、本当にその「一見良さそうな障害者求人」は入社して良い会社なのか?しっかり調べましょう。求人が増えることは良いのですが、相応に注意することも増えます。アンプティパでは、そのような相談だけでも承ります。

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