King Gnu「CEREMONY」のカッコよさ
King Gnuの新譜「CEREMONY」来ましたね。取り急ぎサブスクリプション配信で。
そのうちディスクも買おうと思います。
彼らは若いので(全員20代)、配信で聴くのが当たり前らしくて、YouTubeの公式動画にも歌詞をがっちり載せてあって、聴いてもらう気満々。iTunesの配信分も歌詞つき。
そんな彼らでもディスクも手にとってもらいたい、とTwitterでつぶやいていたのにはグッと心が動いた。
モノを作る結実として物理的な姿があることは大切なことなんだろう。作り手も心の寄せ方が深くなると思う。
特に日本人はモノを形代として捉え、神はモノに宿るもの、という精神が根付いてるから完全に配信だけ、ということにはきっと今後もならないのではないかと思う。
音楽も文学も漫画も。
それはさておき「CEREMONY」。
一聴して、衒いもなく隅から隅まで隙間なく「カッコいい」音に圧倒される。個が見えたりしない、揺らぎもない(ライブとは異なる完璧な絵だ)。
この衒いのなさは若さだろうかな、と思う。
いやここまでやったらちょっとクサすぎない?って照れもなく、どこまでも徹底して美学を貫いてる。自分達の音楽への強い自負も感じる。
頭からおしまいまでアルバムそのものにスケールがあって、聴き終わったら長い映画を見ていたような気持ちになった。
実にいい音だった。
「白日」「傘」「TeenagerForever」といったキャッチーなヒット曲の合間に挟まれて「どろん」のヒリヒリする歌詞と相反する明るいジャジーな音、「Overflow」のクールさ、「壇上」の寂寥感が耳と心に残る。
若い音だが、耳触りはむしろ懐かしいのは彼らの豊かな音楽的バックボーンゆえだろうか。突然変異ではない、確かに過去から繋がっている、音の歴史も感じるサウンドだった。
さあ、ヘビロテするぞ!