見出し画像

美しいGenero達〜Genero-city 下北沢CLUB251 2025.2.21

美しいGenero達〜Genero-city 下北沢CLUB251 2025.2.21

下北沢CLUB251

LilPublic
DIVE TO THE 2ND
arLastyre(アレストリア)
toybee

クアトロワンマン後、初の東京ライブは、toybeeとしては初登場の下北沢CLUB251での対バンでした。今回はハコの企画だったそうです(テーマはイケメンだったとかなかったとか)。
Generoってなんやろ、と調べてみたら英語ではないみたい。スペイン語にあるのはあるけど、そのニュアンスで使ってるかどうかはわからない。男性、ということだそうです。あとは、種、様式など。
テーマがイケメンというのがほんとなら、美しいGenero達…とでも言えばしっくりくるかしら。
4組、全員男性の、バンド3組にユニットひと組。
若い、定型を拒むようなバンドもあれば、人をチャームすることにパワーを注ぐユニットも、まっすぐに歌うバンドも、たくましく場を支配して破壊するロックバンドも、それぞれに美しかった!

LilPublic


すごく面白かった。
あまり多くを語らない印象で少し謎めいた存在感、音楽もそのまんま謎めいた感じ。同期多めの揺れるサウンド。踊ろうぜ、と言いつつ、一定の「踊りやすい」リズムを刻んでこない。たびたびリズムの変化にハッとさせられる。
定型のノリを求めない、自由なリズムと音。ヒップホップでもありオルタナティブでもあり…KingGnuのような、と言われるのは嫌かな、でも一番近いのはそのあたりだと思いました (ミクスチャーバンドという惹句はしかしまさにKingGnuよね)。

どっちにこの先、転がってくんだろうな、より大衆に届くわかりやすさなのか、我が道なのか。

DIVE TO THE 2ND

一見、チャラそうな姿(ごめんね、でもそのギャップすら狙いなんじゃないかと思いました)に比して、素晴らしく「うまい」歌とチャーム。人を引き込む力。DJとボーカルというユニット、不思議で楽しかった。最小限のユニットなのに最大限の音楽表現が可能なんだな、って。

前身のバンドがあって、今はこの形(だから、セカンド)なんですって。少し、とみさんに似てるな、と思ったのは、挫折がゆえの這い上がったるわ!なエネルギーゆえ、かもしれないです。このサイズはもったいないね、というのが終わってみてのみんなで話した感想でした。YouTubeもやってるそうで(そのへんもとみといびー)、ファンの皆の構えたカメラ(この日は撮影OKでした)に向かってひとつひとつ、指をさしていく、そういうコミュニケーションとチャーミングさも印象的でした。


arLastyre(アレストリア)

先の2バンドに比べると、すごくストレートなロックバンドだな、と思いました。
ただ、ギターとベースがめちゃくちゃはしゃぐ、面白いバンドでした。ハイテンション!
踊りまくって、ベースさん、シールドがイカれちゃったみたい? 一曲、ほぼ弾けずに終わってたけどほかのメンバーのカバーできちっと成り立ってました。
サウンド的にはtoybeeとは最も近かったけど、ボーカルのよめさんの声と歌詞のやさしさが前面に出ていて、ゴリゴリのビートでもなにか哀しみが残るような、そんな音でした。

その、よめさんがめっちゃオススメまとめてくれてるの、ムネアツじゃない?(よめさん、代々木laboの店長さんなんですねー)
toybeeからは「ゾンビ」をオススメしてくれてます。

toybee

冨塚大地  Vo. G.
鍔本隼  G.
藤盛太一  Ba.

Tomoki  Dr.

FlightMusic
SuperImagination
黎明グッドルーザー
いなせ
あらしのよるに
電脳ヴィジランテ
シーラカンスと文学

今回は、クアトロ直後のトイラジで「クアトロでやらなかった曲をやる」と話してたとおりのセットリスト。
クアトロでやらなかった、って言うと「捨て曲」みたいだけど全然そんなことはなく。
むしろなんでこれもっとやらないん?なくらいのパワー溢れる曲ばかりでした。
とみさんがMCで言ったとおり初めての人でも「クアトロは、こんなにいい曲達が収まらないような凄いセトリだったんだ」が実感できたと思う。
(「ひとつだけ」はやらないと話してて実際はずれたけど、まあ、確かにここには収まらないのはわかる。代わりにクアトロでもやった「SuperImagination」が入って、エネルギーマシマシでした)

結果的に主にTheEarlyToybee+REVIVAL仕様。ながら、確実にどの曲もスケールが大きくなっていて中でも「シーラカンスと文学」の圧巻たるや。
7曲で「青」のイメージ(空の青、夜の、闇の青、海の、波の青…)を強弱をハッキリつけて描いて私達を揺さぶる。MCほぼなし、非常にクールなtoybeeでした。

隙のないカッコよさで頭からおしまいまで貫かれてた。隼さんの絞り出すようなレスポール、とみさんの絞り出すような歌。トモキさんもいつもより熱を内に抑え、タイチさんは蠢くように弦を弾く。音が共鳴する。CLUB251も照明が凄く美しいライブハウス。toybeeのスケールにはぴったりだと思いました。

この日はいつもどおり、隼さんの前にいたんですが、251、たとえばQueに比べて音デカに感じて、特にベースが強かったなーと思います。ハコによるとベースって埋もれがちなんだけど、よく聴こえてました。すごく楽しかった(逆にドラムがいつもより低めだった印象)。

「黎明グッドルーザー」、「残されたのは己の忠義心ひとつ」のあたり、隼さんのギターとタイチさんのベースの呼応に痺れました。「いなせ」の、とみさんの高音のシャウトと絡み合うレスポールにも聴き惚れたー。名曲…!

「シーラカンスと文学」は久しぶりに聴きましたが、こんなにスケール大きかった…!?と再認識。
2022年の武者修行直前、千葉LOOKで初めて聴いたときは海に静かに沈むような繊細な曲だと思って聴いていたんですが、この夜は強い圧を感じていました。toybeeのサウンドととみさんのボーカルが太く強くなったんだなぁ…音にどぶんと浸かって、息もできないくらいに溺れるような心地でした。陶酔!

久しぶり青テレちゃん

リリースツアーの縛りがなくなったから、今年一年はいろんなセトリが楽しめそう。「捨て曲なんて1曲もない」は掛け値のないほんとのことだって証明された夜でした。

対バン3バンドとも楽しくて、強かった。世代としてはtoybeeよりさらに下なんでしょうかね、若々しく、音楽表現の形に、既成に収まらない自由さを感じました。
我らがtoybeeはそんな中でさらに圧巻の音。すっかりステージングまで「先輩」、「大人」になってました。クアトロを知ってるバンドだから、音がでかいのよ。スケールがでかいのよ。かっこよかったのよ。
それがとても嬉しい、誇らしい夜でした。

ギターテック藤原さん作のとみさんのエフェクターボード
やりやすくなったらしい。よかったですぬ。
隼さんのエフェクターボードはみっちりしつつも美しい。
今回のステージパスは撮って出しのポスカ。
曜日が違ってるとこがなんともtoybeeね…(笑)

いいなと思ったら応援しよう!

うのじ。
いただいたサポートは私の血肉になっていずれ言葉になって還っていくと思います(いや特に「活動費」とかないから)。でも、そのサポート分をあなたの血肉にしてもらった方がきっといいと思うのでどうぞお気遣いなく。

この記事が参加している募集