Aimer Concert Tour2022 「Walpurgisnacht」東京ガーデンシアター 2022.6.16
Aimer Concert Tour2022 「Walpurgisnacht」
東京ガーデンシアター 2022.6.16
Amebaブログに書いたんですが、内容的にこっちのほうが良かったなーと後で思ったので再録。
先日、Ainerのコンサート「Walpurgisnacht」へ行ってきましたー。
Aimer
https://www.aimer-web.jp/
東京ガーデンシアター
セットリスト
Walpurgis -prologue-
STAND-ALONE
cold rain
ever after
トリル
地球儀
wonderland
残響散歌
Run Riot
hollow-mas
カタオモイ
花の唄
SPARK-AGAIN
ONE
朝が来る
季路
星の消えた夜に
BraveShine
(セトリは記憶+ネットに上がってたファンの皆様の投稿よりまとめました。公式なものではありません。記録班の皆様ありがとうございます)
Aimerと私との出会い(ちょっと付き合って)
この日が私の初Aimer!でした。
(この記事内では敬称略とします)
Aimerを知ったのは3年くらい前です。何気なく見てたYouTubeの動画で「六等星の夜」を聴いて、不思議な声だなあ…と惹かれ、それからはサブスクでちょこちょこ聴いてました。確か関ジャムでだったか、そのころ、注目のボーカリストとして名前が上がってたんですよね。
その後、COVID19禍に入ってやることほんとなくい時期にひたすら曲を聴いたり、MV見たり、おしらさんの解説動画やリアクション動画を見たり。自分でカラオケで挑戦してみたこともありました…歌うとよりわかるんですよ、彼女がすごいことが。
なんだこのビブラート、なんだこのウィスパーボイス、一聴するとソフトに聴こえるのに実はそうじゃない、すごい圧がある声。
独特の粘りが母音にあって、ハスキーと評されるけど、私はむしろものすごくウエットだと思っています。
あの揺れる声に胸がふわふわしたり、揺さぶられたり。とにかく魅力的な声です。
ファンクラブに入るほど熱心なファンではありませんでしたが聴き続けてはいて、そこに来て今年の「鬼滅の刃」のテレビ主題歌への採用で一気にいわゆる「世間」にも知られた感がありますが、いつかCOVID19禍が落ち着いたらライブにも行けたらいいなーなどと思っていました。
ここ2年、彼女もツアーをやろうとしては頓挫することを繰り返していたらしいんですが、昨年出たアルバム「Walpulguis」のツアーを今年になってやっとやれるとのニュース。
東京で追加公演があると知り、ほんとに気軽に申し込んで見たら当選(ちなみにすごいこの時期ついていて、Aimer、King Gnu、藤井風と3連発で当たりました。財布は死んだけど!)。
初めての、生・Aimer体験が叶うことになりました。
生・Aimer体験!
会場は有明の東京ガーデンシアター。
2月からのアルバムリリースツアーの追加公演。いわば凱旋公演。
ツアーの日程に加えて待ち続けたCOVID19禍も含めてほぼ2年越しにやっとたどり着けた日ということもあって、序盤、Aimerを取り巻く空気や客席にも感慨と同時に緊張が感じられ、固さを感じたんですが、歌ううちにゆっくりとほぐれていった感。
最後の方ではアリーナでも拳を振ったり、MCに客席から笑いも起きたり、和らいでました。
アンコール含めて2時間超の熱いライブ。
どんな雰囲気なのかもわからずに予習もなしで行ったのですが、常にファンを「あなた」と呼ぶのが強いインパクトでした。
ひとりひとりに寄り添うように歌うステージでした。ビートの強い曲でも、世界観の強い曲でもそんな印象でした。
大好きな「花の唄」(カラオケめちゃくちゃ練習した!)ではあまりの声の力に両腕が粟立ちました。泣けた。
「鬼滅の刃」オープニングテーマの「残響散歌」は新規ファンへのサービスという感じで思ったより客席もAimer自身もこなれてなかったんですが、エンディングテーマの「朝が来る」は「Walpurgisnacht」のテーマにもしっかり結びついているのが感じられて、今回のセトリに入るのも納得でした。いい歌だ。
映像も照明も演出が細かく、目にも耳にも楽しかった。この日のコンサートは収録されていて、9月に円盤になるそうです。買おうかな…ライブのあとでFCには入っちゃいましたよ!
我ながら乗せられやすい、わはは。
ガーデンシアターは最近流行りのビルの中に細長く作ったホールで、おかげでなんかあったら全員死ぬな、ってくらい動線が悪いんですが(笑)5階のてっぺんでも見やすくはありました。特に張り出したサイド側だったので、むしろ正面後方よりステージは近かった。あのサイズ感で8000人くらい入るんだよなあ、変な感じ。
ビルの中に入ってるホールだからか、すごく歌舞伎座に似てた…トイレがそっくり。女子トイレが死ぬほど用意されてるのは昨今のエンタメ事情をよくおわかりだとは思いました。
アリーナや2階はどうだかわかりませんが、5階からは、Aimerさんの小さな体から8000人を包み込む美しいビブラートを伴った声が伸びていく、そのエネルギーがとても良く感じられました。
客席の拍手もわっと一気に降るようにステージに注がれていくんです。
変な形だけど(笑)音はいいホールだと思いました。
規制退場のラストでめちゃくちゃ待った以外は、実はアリーナ後方や2階席後方よりよかったかも。
ただ、ここは立てません…。怖い。あまりの急勾配で、みんな躊躇したと思います。けしてノッてないわけじゃないんだ、ないんですよ、Aimerさん。
(アンコールのグッズ紹介のときにタオルを持ってる人が上に行くにつれ減っていく…と笑ってたとおり、おそらく、ファン歴が浅いか熱の低めな人は多かったのは確かですけど、拍手はすごくしてましたよー)
白(Blanca)の前半戦
開演前、客入れBGMはAimerのカバーアルバムから…だったと思います、多分。ギリギリめに入ったんで聴けたのは何曲かでしたけど、洋楽への造詣の深さも感じられるラインナップでした。
衣装は前半は白、後半は黒の2種類、アンコールでは物販(で、売り切れたデザインの・笑)のTシャツを羽織ってた。休憩代わりにバンドメンバーでのインストルメンタルセッションを挟んで、その間に早着替えでした。
ステージには、トーチが8本。左右と背面に大きなLEDパネル。ここに曲ごとに用意された映像が流れていて、記憶では映像を使わない曲はなかったと思います。準備時間をじっくりかけて用意されたツアーだったんですね。
照明も非常に凝っていて、レーザー光線を使った際には上から見ているとスモークの雲海と相まって揺れが素晴らしく、めちゃくちゃ綺麗でした。
アリーナの高揚感にはかなわなかったかもしれないけれど、あの美しさは縦に高いホールならではの風景でもありますね。
印象的だったのは、オープニング「Walpurgis -prologue-」の際に幕の向こうにトーチの炎だけが揺らめいて、「STAND-ALONE」でバッと幕が開いた際のトーチの大きな炎(本火でした。ホールで本火使うの、消防法手続きが大変なのに8本も!すごーい!)とそこにスックリと立つAimerさんの、小さいけれど大きな姿。痺れました。
前半は「Walpurgis」からのナンバーが並んで、世界観が強め。
「STAND-ALONE」がアルバムでは一番好きなのもあって、いきなりテンション上がりました。「トリル」ぐらいまで、物語のような展開で聴き惚れました。「トリル」もアルバムの中ではすごく好きな曲で、嬉しかったな。
「Walpurgisnacht」(ワルプルギスの夜)とはなにか、という話が最初のMCでありました。
北欧の祝祭で、篝火を焚いて春を迎える。
太陽、陽の光を迎える祭り。
「必ず夜は明ける」「光は灯るんだ」とCOVID19禍という闇の中にまだいる私達にとっての希望、「明ける」ことへの願いを重ねたアルバムだったんだな、とその話から感じていました。
実際にトーチが燃える様はとても感情を刺激されました。本当に「ワルプルギスの夜」を過ごしているかのような。
ここでアルバムではVAUNDYとのデュエットの「地球儀」をソロで。
ぽん!とカラーを変えて元気に。このときのバックの映像が地球を真ん中にいろんな国の言葉が並んでとてもかわいかった。この曲のAimerはぱあっと明るく、上の方まで見えてるよ!とニコニコとホール中に手を振ってそれまでの空気感とはがらっと変わってかわいかった。
もう少し「Walpurgis」の不思議な世界観を味わってみませんか、と前置いて「wonderland」。エキゾチックなナンバーのあとで、バンドのインストルメンタル。
私、当然バンドメンバーのこともまったく知らず、編成もわからず見ていたんですが、ツインギターが凄かったなー。みなさんとても楽しそうに演奏してらして好印象。
黒(Noir)の後半戦
衣装を黒に替えて、ここからはアルバム外のレパートリー多め、ビート強めの後半戦。
まずは「残響散歌」。
前半ラストの「Wonderland」もエキゾチックな音で、ここ、何気なく音の雰囲気は近かったんですね。思ったほど客席のテンションは上がらなかった感じはありました。花火の映像、すごかったな。続いてもビート強めながら爽やかな「Run Riot」、サビの声の伸びが気持ちよかった。
大好きな「カタオモイ」「花の唄」と続いてトキメキ。「花の唄」のスケール、素晴らしかったです。
まだまだ踊れる?!とAimerがみんなに呼びかけて「SPARK-AGAIN」「ONE」では、客席も大いに盛り上がってました。「Run Riot」あたりから、アリーナは立ってたんだったかな?
私は普段行くのはゴリゴリ踊るライブが多いので、Aimerファンの皆さんはおとなしいのだなあとほほえましく見てましたが、このへんから座りながらも我慢できず、結構踊ってました。
「ONE」のときだったと思うんですが、人差し指を立てて腕をぐっと伸ばしたAimerのその腕が客席をバックにしてスクリーンに映し出されてて、それがとても、上から見ていても臨場感と共有感があってよかったです。Aimerがじっと、みんなの姿が映るのを待って、その絵を見て満足気にしていたのが印象的でした。
本編最後の「季路」 では美しい風景の映像と最後にステージを埋め尽くすほどの桜吹雪が降ってとても美しい幕切れでした。
あんなに桜吹雪を降らせちゃったからアンコールないかと思ったら、かなりかなりかなり長く時間を取って、Aimerが登場。
まずは物販の宣伝をひとしきり。本編終わってホッとしたのか、かなり不思議テンションで喋ってました(笑)
私にはどのラインが彼女の「いつも」なのかはわからないんだけど、周りの笑いの反応を見ても結構、ヘンテコだったんだろうな(笑)
売り切れちゃったステッカーとTシャツを紹介したときの「売り切れてるけど紹介しちゃった…残酷なことになってしまった」という「残酷」の表現がユニークでウケました。
タオルのフリンジを「糸」と呼んで、「糸がいっぱい出ててかわいい」と自慢げにしたあとの「これはよいものだ」(Twitterでもしきりに、マ・クベだ!って言われてましたね・笑)とか。
この日のMCはなぜか「3回」繰り返しがちで。
ライオンのステッカーも、ライオン、ライオン、ライオン…となぜか繰り返し。
大切な大切な大切な、とか、ほんとにほんとにほんとに、とか、お知らせがひとつ、ひとつ、ひとつあります、とか。
たくさん伝えたかったんですかねえ(笑)
かわいかったな。
大切なお知らせはすでに明らかになってますが、アリーナコンサートとこの日のライブの円盤の発売のことでした。すでにFCでは予約が始まってます(アリーナは申し込んでみた!)。
アンコールは2曲。
「あなたのために作った歌を」と「大丈夫、大丈夫」と繰り返してくれる「星の消えた夜に」。
そして、長い長い長い「あなた」への謝辞のあとで「BraveShine」。この曲のときは客席からうおお…という声にならない声が聴こえた気がします。
強い強い高揚感の中で、オールオーバーでした。
「みんな」ではなく「あなた」への感謝
MCで、Aimerが繰り返し、繰り返し、繰り返し、ファンへの、「あなた」への感謝を述べていました。特別な思いがあったのだろうと思いました。
常に「みんな」ではなく「あなた」に語りかけて、一人ひとりを見てるんだ、と伝えてくれるMCだなあと聴いてました。
細かいところは記憶しきれてませんが、
「生きてればまた会える」
「音楽とあなたがいてくれた」から乗り切れた、「これからも私達を守る歌を作っていく」。
「声の出る限り歌い続ける」
「必ず(この場に)帰ってくるからあなたも帰ってきて」
ファンとアーティストと、お互いに支えあえる音楽の素晴らしさをいろんな言葉で形を替えて伝えてくれていました。
バンドメンバーからはアンコールで「誰も欠けることなく完走できておめでとう」というメッセージカードが贈られ、Aimerも感激の面持ち。そんなメンバーとの信頼関係も素敵でした。
「掛け値のない」美しさ
アンコールのあと、ひとり残ったAimerが、全部見えてるよ!と、上手、真ん中、下手、アリーナ、2階、3階とくまなく視線を送ってたくさんたくさん手を振って振って振って帰っていったんですが。
下手に向かって手を振っていたとき、3階(正確には5階)の端で男性ファンが立ち上がっていて、ぴょんぴょんぴょんぴょん跳ねたんですよ。
その彼を見たAimerが嬉しそうにニコッとして、彼と同じテンポでぴょんぴょんぴょんぴょん跳ねて。
彼はきっともう幸せだったと思うんですが、見てる私もすごくそれが幸せだった。
見えてるよ!は掛け値のない言葉でした。
あのワンシーンで、彼女の歌にも言葉にも想いにも掛け値がないことが実感できました。
ステージの演出の美しさも、音の美しさも、伸びやかな力強い声も、やさしい声も、語る言葉も、掛け値のない彼女自身なのだなあと。
幸せな気持ちでいっぱいになるライブでした。行けてよかったです。
またこの先も、彼女の様々な「美しさ」に出逢えることを願ってます。
いただいたサポートは私の血肉になっていずれ言葉になって還っていくと思います(いや特に「活動費」とかないから)。でも、そのサポート分をあなたの血肉にしてもらった方がきっといいと思うのでどうぞお気遣いなく。