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「水色桔梗は勇気の証」(石田洋介)~明智光秀の光と影 ※4/20追記あり

石田洋介、最新シングル「水色桔梗は勇気の証」。

先月末にこの新譜の件が発表になりまして。
どういう経緯か…は中途半端に私が説明するより正確なので、石田さんのブログをぜひ読んでいただければと思います。

https://ameblo.jp/yohsukei/entry-12448409074.html

てことで、行ってきました、福知山。
参加してきました、お城まつり。
そしてゲットしてきました、CD。

ばーん!
ジャケットは石田さんの曲を聴いてゴーヤ先生が描いてくれたそうです。

現地でサイン大会になり、なぜか石田画伯のイラストが漏れなくついてきたという。なぜそうなったのかは石田さんにもよくわからないけどなんとなく気が向いたってことらしい。私はふにゃっしーを描いてもらいました。似てる?かな?

音源を聴けたのは福知山から帰ってからですが、現地でも初日に2回、2日目に1回、トータル3回聴けました。
たった3回で頭の中でヘビロテしてしまうほど、すっと耳に飛び込んでくる、キャッチーな曲です。
(いや、石田洋介の曲でキャッチーじゃないものないんだけど…石田さんは心の琴線に触れるサビのフレーズを作るのが本当にとてもうまいと思います。言葉も平明なのですぐに心に届いて、残る。「アイタイ」なんてその真骨頂です。)

改めて音源を聴くと、先に公開されたショートバージョンとはイメージが少し違いました。

このスポットで聴いた時は、もっとスパッとヒーローソングっぽい仕上がりなのかと思っていたのですが、実際の音を聴いたらもっと深みがあった。
ビートの強いハードロックなんだけど、メロディに緩急があって、随所にペーソスの漂う曲になってました。
カラオケバージョンも入ってて、これが石田さんのつけたコーラスがはっきり聴けるんですが、難しい音でつけてあってねぇ…それがまた、音やビートが強いだけじゃない、複雑さや翳り、深みを産んでいるように思います。

明智光秀という人は、昨今の大河ドラマなんかでは複雑な描き方もされるようになりましたけど、一昔前までは単純な反逆者の扱いも確かに多くて。

吉良上野介が地元では名君と愛されているのと同じく、光秀公も神様として祀られるほど地元では善政を行った為政者として愛されているのだそうです。

月夜のイメージのゴーヤ先生のイラスト。
哀愁と熱とが同居するサウンド。
光秀公を真っ向から讃えているけれど、どこか寂しさも残る歌詞。
世間とやらのイメージする裏切り者の顔と、丹波の民にとってはよき殿様、有能な君主である顔と。

歴史には、光と影、表と裏がある。

そのことを一抹の哀しさを湛えて胸に響かせてくれる曲だと思います。

ギターが唸りまくってて、戦国武将ということもあって法螺貝や琴のSEもふんだんで、石田洋介オリジナルではまず作らないであろうアレンジなのも面白いです。
シンセサイザーばりばり。エレキギターばりばり。ベースばりばり。
そんなサウンドの中を石田さんのドラマ性の強い艶のある声が突き抜けて響く。

誠を貫け 守るべきもののため
誠を貫け 信じた道をゆけ

熱さの中に哀しみを湛えた声。
石田さんの声って、どんなに明るい曲を歌っていてもどこかに常に淋しさや哀しさが漂っている声だと思うので、こういう歴史物には実はすごく合うんじゃないかと思います。

そして、スケールの大きさ。
何度か自身のブログでも書いてきていますが、ここ数年の「石田洋介」の作る曲はどれもスケールがとても大きい。単にキャラクターの曲に収まらない。今回なら「光秀の曲」におさまらず福知山の人々の思いまで汲んだ大きい曲になっている。曲のリーチの長さを今回もまた感じさせてくれました。

まあ、百聞はなんとやら、で。野澤智行さんの福知山お城まつりの動画をお借りして貼っておきます。

この時はアックマ様のギターにOtomaniaさんのベースが入って超ご機嫌です。そういう音が合う曲だってことですよね。ただちょっとね、動画はオケが弱めなので本来の音はやはり音源で聴いてほしい…。

2019.4.20 追記。
とか言ってたらフル尺MV公開されましたー!

ババーン

オール福知山ロケっすよ!(このためにきっと早めに前乗りしたんすね…おつかれさまです)
福知山城、天守閣、由良川と竹林(明智藪)、御霊神社とゆかりの場所を巡って歌ってるんですが、福知山いいなぁとも思えるMVにもなってます。

ちなみに、明智藪。
渡るのに時間かかりそうだったので行ってはいないんですが、裏から見てはきました。ちょうど鷺の集団営巣中だったので収録時は意外とうるさかったのでは。

石田さんが歩いてるあたりのちょうど上あたりかな、これ。
一度行ってるので大変、親近感を持って見られました。皆様も是非。


(単なる石田洋介マニアのここからはつぶやき。)

出だしからいいんですよ。
シンセサイザーの音に乗って琴の音がして、そこに石田さんのまっすぐな声がスロウに入ってくる。「誠を貫け」の「を」がねーちょとこもっててねーいいんだよねー! サビの水色桔梗の「ろ」もちょっと巻いててさー!(変態)

法螺貝、三味線と和の音も混ぜつつのハードロックは、劇団☆新感線のいのうえ歌舞伎やT.M.R.の西川貴教世界観に近い感じ。和洋折衷(そういえば石田さんの今回の衣装も和装だけど細身で和装にしては大胆なデザインでブーツに合う衣装であった)。

サビに入る前のテンポもすごくフックになってて、だんだん上がっていく音の最後に、一番は「その名は十兵衛 光秀」の♪みつひで♪、二番は「そこがここさ 御霊さん」の♪ごりょうさん♪と、ニ音目にカッと高く上がるとこでグッとくる。
(福知山ではここ、指をバッ!と下に向ける振りでめっちゃカッコ良かったのである)

間奏、さらに幕切れのギターのラインはカッコイイし(…さすがに石田さん、これは弾けないよね…さすがに打ち込みよね?← )。
最後のサビの繰り返しパートのベースはうねりが強くて快感だし。


石田さんのボーカルも普段より粘りが強く聴こえるなー。簡単に言うと「恰好良く」歌ってる。

現地でゴーヤ先生がコールを考えてきてたんですが、その、裏でオイ!オイ!と拳を振る感じがもーピッタリでしてね。

何度聴いても飽きない、全体に身体的な快感が強いサウンドです。

(つぶやき、以上!)

元々は福知山お城まつりのための曲なのでCDが現地で完売したらそれまで!の予定だったのですが、若干、在庫が出たとのことで、今後の石田さんの現場で購入可能になりました。税込1000円ポッキリでっす!
お城まつりで即日完売とならなかったのは残念ですが、福知山に来られなかったという方も多いので、朗報でもあると思う(ほら、物事、何でも表と裏ですよ)。
すみだキャラフェスまで大きなキャライベが少ないんですが、きっと今月末の大田原 与一くん誕生会、言問姐さんANNIVERSARY「舞」、来月の小樽 ゆるたべなどには持っていってくれるかと。
ぜひ手に取って、石田画伯にサインとイラストを描いてもらって(笑)、この曲を書くにあたっての、そして、光秀について、福知山の人々について気持ちのこもったセルフライナーノーツを読みつつ聴いてほしいです。

さらに聴いた方が明智光秀に気持ちを寄せて、この曲を聴きに、明智光秀の光と影に出逢いに、来年の福知山お城まつりにたくさん行ってくれたらいいなとも思います。私も来年も行きたいなー。

実際ほら、石田さんの新曲、新譜ってんできっちり釣られて福知山まで行って、めっちゃ楽しんできた人間が言うから間違いないけど、福知山、すっごくいいとこでした!
ちょっと便が悪いけど行けば楽しいっ!

御霊神社。光秀公を追祀した神社。
大きな神社で、宮司さんの奥様でしょうか、とても気さくに、よく応対していただきました(なんかね、長谷川博己さんが取材に来ると嬉しそうにおっしゃってましたよ)。御朱印の押印も水色桔梗。

福知山城も訪れてみました。この城、築城したのは光秀です。
光秀は福知山を「福智山」と名付け、水害対策として堤防(明智藪)を築いたり、民の暮らしのために免税を行なったり、と丹波の民のために尽くしたのだそうです。
天守閣にも登りました。平山城なので城全体の高さは実はそんなにないんです。見下ろす角度もたとえば大阪城なんかとはだいぶ違う。
きゅっとコンパクト、でも、まだ戦国の世の築城らしく、戦う意思の感じられる天守閣でした。
御霊神社で大きく旋回する鳶を見たり、由良川(明知藪のある川)で鷺の集団営巣を目撃したり、お城で名残の桜を堪能したり、御霊公園のそばの静かなカフェでお茶をしたり、鳥名子さんの鴨すきを堪能したり…自然も街も味も人も、落ち着いて大きな場所でした。
来年は大河ドラマ「麒麟がくる」で光秀が主役になるため、晩年近くは福知山もかなり登場するはずです。親しみをもって見ることができそうです。

トップ画像にも置いた石田さんの新調の和装は水色桔梗紋をあしらった、本当にここだけのためのもの。気持ちの入れようを感じました。

まあとまれ、つべこべ言わずにまずは聴いて、ちょーかっけーーー!って痺れてください! ぜひ!


(記事初出:https://ameblo.jp/uno0530/entry-12454490227.html に追記公開/表紙・記事内写真撮影:筆者)

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