海野やまめ

息子のこと、自分のことをゆるゆると

海野やまめ

息子のこと、自分のことをゆるゆると

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その階段を降りたら

わたしには大好きな洋食屋さんがある。 ご夫婦でやられている、こじんまりとした、素敵なお店だ。 味はもちろんのこと、マダムの接客が本当に素晴らしい。 23歳の時、一年だけカフェで接客業をしていた。 その時の常連さんが、ここは美味しいよと言って教えてくれたお店だ。 なんと、もう10年以上通っている。 途中、引っ越したりもして、なかなか行けない時期もあった。 でも半年に一回、多い時は1ヶ月に一回は通っていた。 一番好きなメニューは、デミグラスソースのかかったメンチカツだ。

    • 無自覚

      ああもう本当に涙が出る。 わかっている、きっとこれは生理前のPMSの影響が大きい。 今朝息子に八つ当たりしてしまった。 本当によくない。 眠たくて眠たくて眠たくて、「おちゃ…」と遠慮がちに言う息子にイライラしながら起きてイライラしながらお茶をそそいだ。 息子は本当にえらいから、わたしの”イライラ”を即座に感じ取ってずっと小さくなってそっと行動していた。 朝自転車で送りながら朝は怒ってごめんね、眠たかったんだよ、息子は何も悪くないのにごめんねと言うと 「お母さん怒ってなかっ

      • 暑すぎるよ夏(ほぼ愚痴)

        最近何かを書こうとするたびに、え、わたしそんなに怒ってんだってびっくりする。 嫌だ嫌だ、怖い怖い。 ***** もう色々嫌になって、(計画的に)丸2日休んだ。 でも心が休まらなくて、なんだろう。 「今が踏ん張り時ですね」と言われてじんわり涙が出る。 夏バテか。 疲れてんだ。 うんうん、疲れてんだわたしは。 ***** もう怒りたくない、笑っていたいと思って、 そうなっていると思うのに心の奥底に残るマグマがたまに噴火する。 怒りは貯めちゃダメよ適度に抜かないと、と言う

        • ただの愚痴

          久しぶりに出かけると、地元の一番大きな駅がすっかり変わってしまっていた。バスターミナルは駅直結、雨や雪に降られなくていいのだろうけど、わたしは昔の青空が見えるバス停が好きだった。木のベンチも間抜けな停留所のサインも消えて、電光掲示板が次のバスが来る時間を映し出す。 駅ビルも様変わりして、真っ白な壁と真っ白な蛍光灯がギラギラ光っている。便利を追求すると全てこの色形姿になるのだろうか。情緒は失われてしまった。100年後はこのバスターミナルさえ古く懐かしいものになるのだろうけど、2

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        その階段を降りたら

          懺悔

          友人の子がもうすぐ3歳になる。その姿を見ていて、2歳の子ってこんなに幼かったろうかと当時の息子に思いを馳せる。2歳4ヶ月でいきなり父親と暮らしていた家からわたしと出て、狭い部屋での二人暮らしが始まった。家族3人で暮らしていた家は当時通っていた保育園のすぐ近くだったから、息子が保育園の帰りに玄関先まで走って行って「かえりたい!!なんで入れないの!!ととー!!ととー!!」と叫んでいたのを覚えている。いいお父さんだったのだ、息子にとっては。そのままの姿で覚えていて欲しいと思った。

          最近眠たいのに眠れない日が続いていて、 好きな動物に包まれているイメージをすると眠れる。 今日はしろくまに包まって眠る。 眠れない仲間のみなさん、おやすみなさい。 良い夢を〜

          最近眠たいのに眠れない日が続いていて、 好きな動物に包まれているイメージをすると眠れる。 今日はしろくまに包まって眠る。 眠れない仲間のみなさん、おやすみなさい。 良い夢を〜

          うれしいけどさみしい

          息子が大きくなってしまったなぁと最近思う。 これからもっと思うし、そうなっていくんだろう。 自分のことを名前で呼ばなくなり、”俺は”と言うようになった。 わたしのことは、保育園でも家でも”お母さん”と呼ぶようになった。 かあかって呼んでもらうの、好きだったなぁ。最後のかあかはいつだったんだろう。思い出せない。 ほんの数ヶ月、数週間で子どもは驚くほど変わる。 この間なんて、お母さんお仕事いつも頑張ってるからとアイスをくれた。最後の一個だからって。 半分こにして食べた。

          うれしいけどさみしい

          あれから4年

          わたしがnoteを始めて4年が経つらしい。 実際にポツポツ書き始めたのは2021年で、1年近く放置していたから3周年だ。 すごい。 4年前も3年前も懐かしい。 まだ息子は赤ちゃんだった。 わたしは真っ暗なトンネルの中にいた。 少し光が見えてきたあたりで書いたエッセイが、noteのトップページか何かに掲載されたのか、たくさんの人からいいね!をもらって本当にびっくりしたのを覚えている。 あのエッセイは、朝会社に行く途中のバスで書いた。 帰りのバスであまりの通知の多さに驚いた

          あれから4年

          心の中でそっと中指を

          目の前で自転車に乗るおばあちゃんを見かけた。左足をペダルに乗せて、右足をクロスさせて地面を蹴る、その姿が亡き祖母に重なって、その日がお誕生日だったから、まるで「やまめちゃん、お誕生日おめでとう」と祖母に言われた気がして涙が出た。 わかっている、疲れているのだ。 いろんな責任、重圧、初めての後輩指導、そういうもの全てに押しつぶされて消え入りそうになっている、というのが真相だと思う。 誰に相談すればいいのかわからない。 相談、というか愚痴を聞いてほしい。 別に後輩が嫌いな

          心の中でそっと中指を

          ドクターわるわると魔法のくに

          子ども向け映画のタイトルにでもなりそうだけど、息子が考えた「われもの」の名前が「ドクターわるわる」 まず、「わるもの」のことを「われもの」とずっと言い間違えている。 この間戦いごっこをしていたら「かあか、われものの名前を考えて、うんと怖いヤツだよ」と言われた。 頭の中に、デビル、ブラック、ダーク、などの単語が浮かぶ。 う〜ん、息子くんは?いちばん悪者ってどんな名前だと思う? と尋ねると、 少し考えた後眉間に皺を寄せながらこう答えた。 「ドクターわるわる!」 弱そ

          ドクターわるわると魔法のくに

          怒涛の大腸日記

          2024.2.5 血が出ている。 1週間ほどずっと血が出ている。 ことの発端は腐った牛乳だった。 一月末に会社の冷蔵庫に置きっぱなしにしていた牛乳の消費期限は22日と確かに、しっかりと印字されていた。 その日は29日だったけれど、まあいいか、まだ飲めるか、と飲んだのが始まりだった。 夜にかけてひどくなる腹痛、数日前に生理は終わったはずなのにお股から流れ出る血。 たまらず母に息子を頼み、布団で丸まる。布団で丸まっていると、痛みは嘘みたいに和らいだ。 そもそも生理痛がひど

          怒涛の大腸日記

          4歳の息子と4歳のわたし

          お風呂場とわたしの父母の寝室は隣り合っている。 脱衣所には2つ扉があり、ひとつは廊下、ひとつは父母の寝室へとつながる。 犬が亡くなってから1ヶ月と少し、息子が父母の寝室へ行くことが増えた。 これまでは少しも寄りつこうとしなかったのに、この頃はお風呂に入る前や、髪を乾かした後、父母の寝室へ行き、主には母の布団に入って一緒にテレビを見ている。 ある日息子がご機嫌で、蜘蛛を紙に書いて切ったものを胸のところに貼り付け、みかんネットを切り裂いて顔に貼り付け、スパイダーマンになり切っ

          4歳の息子と4歳のわたし

          日記 無風と暴風

          「ハチ公の最後の恋人」という、よしもとばなさんの本が好きだ。 かつて大好きだった人は、わたしと付き合っているときに別な子を好きになってしまって、きちんとわたしとお別れをして、そのままその子と結婚をした。 だからわたしは彼の最後の恋人だ。 その女の子のことはわたしも大好きで、付き合っているときに彼がその子に強烈に惹かれていく様を眺めていた。 しがみつけば、気づかないふりをすれば、隣にいられたのかもしれない。 でも、出来なかった。 磁石のように、重力のように、強烈に惹かれ

          日記 無風と暴風

          犬の死と、元日

          2024年1月1日 父、母、わたし、息子の4人で近所の神社まで歩く。これは私が幼い頃から続く元旦恒例の行事。 3年前までは実家の犬も一緒だった。 去年の年の暮れ、お空に旅立ってしまった。 大型犬に近い大きさの犬だったから、16年半という長い間いてくれただけでありがたいのだけど、最後は一年近く寝たきりになってしまい、母は介護疲れしているように見えた。 16歳と言うと、高校生の年だ。 わたしの人生の半分くらいに相当するから、歳の離れた弟くらいの気持ちがある。 最初に後ろ

          犬の死と、元日

          2023.12 【振り返る】

          「あついよりさむいほうが好きなんだよね」 と息子が言う。 たった4年ぽっちしか生きていないのに、自分で暑いか寒いかなら寒い方が好きだなぁと考えられる姿に、なぜかほんの少し感動した。親バカがすぎる。 朝ごはんは何食べたい? 今日はどこに行きたい? 夜ご飯は何を食べたい? どのお洋服着る? わたしは息子によく質問をする。 わたしが決めてしまった方が早いよ、大変でしょ、と母からは言われるけれど、息子は今まだ自分の意思で食べたいものを買ったり、ひとりで出かけたりができないから。

          2023.12 【振り返る】

          最近の葛藤

          息子が急にリトルマーメイドが好き!と言い出した。保育園で絵本を読み、女の子達が着ている服を見て更にその熱は上がったらしい。 元々息子は可愛いものやキラキラしたものが大好きだし、プリンセスの塗り絵も絵本も否定してこなかった。 プリンセスの中でもアリエルがとにかく好きになったようで、アリエルの服が欲しい!とねだられたのだけど躊躇してしまった。 もうそういう時代(女の子はピンク、男の子は青のような)ではないことは分かっているし、偏見もないと思っていたから自分で自分に意外だった。