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無名人インタビュー:スペインに住んでいる国際交流に興味のある人

おごそかに時間はすぎていきます。sakiさん、そうだよね?
sakiさんは実は今、私の海外インタビューの翻訳を完全! ボランティア! でやってもらっています。むしろ私の遅筆をたたく最高のアシスタント。いやアシスタントというか、海外インタビューはこのsakiさんがいなかったら成立してなかったかも、なんて思います。
あら内輪ネタになったしまった? いや、インタビュー当時はぜんぜん一緒にやるなんてことは! 思って! なかったんだ!! ということで、スペイン在住20代のsakiさん回! ヨーロッパの風を感じながらお楽しみください!!!

今回ご参加いただいたのは saki さんです!

qbc:どういうインタビューにしていきましょうか。

saki:私のやりたいことが、国際交流の価値を広めることなので、国際交流のほうに焦点を当てて話せたらいいなと思いました。

qbc:なるほど。今スペインにいるんですか?

saki:1年半ぐらい前にスペインにワーキングホリデーで来て。ワーホリは1年なんですけど、その間にこっちでパートナーができて、ワーホリが終わったあともこっちで住もうっていうことになって、今もいるっていう感じです。

qbc:ワーホリを決めたタイミングは?

saki:社会人4年目のはじまりに会社を辞めてから、すぐに行きました。当時は、クルーズで働いてみたいなっていうのがあって。豪華客船みたいな、世界一周するような。旅行するのが好きだったので、仕事と旅行、一緒にできたらいいなっていうふうに思いました。
クルーズのスタッフもけっこう多国籍なので、それがいいなと思って、ここで働きたいってすごく思ったんですよ。でも、応募条件とか見てみると、四つ星、五つ星ホテルで働いた経験がある人とか。ホスピタリティの学部を出た人とか、そういうのが条件であって。私はホテルで働いた経験とかなかったんで。
他の条件では、英語以外にもう1言語話せることっていう条件がどのクルーズ会社にもあって。だったらいっそのこと海外へ行って、言語とホテルの経験を積もうと思って、ホテルのインターンシップをスペインでやってました。

qbc:今、現時点では何をされているんですか?

saki:インターンシップは終わって、今は日本の子ども向けのオンライン英会話講師をしてます。

qbc:旅行はいつ頃から行かれるようになったんですか?

saki:初めて海外へ行ったのは、高校の姉妹校プログラムっていうのがあって。イギリスに姉妹校があったので、そこへ10日間だけ参加して、イギリスへ行ったんですよね。それは旅行ではなかったんですけど、それが初めての海外で。
大学時代は結構行きましたね。オーストラリアに父の知り合いがいたので、そこに遊びにとか。あとは卒業旅行でアメリカとタイに行って。あと留学をしたんですよ、大学のときにまたイギリスに。

qbc:うんうん。

saki:最初の海外がイギリスで、それがきっかけでもう1回行きたいなっていうのがずっとあって、大学時代にイギリスに留学しました。ヨーロッパって移動がしやすいのでいろんな国に行きやすくて。留学中学校がないクリスマス休みのときに、いろんなところに行きましたね。そのときは確かにたくさんの国に行きました。そこからは社会人になって、有休があるたびに海外旅行に行くっていう感じで。

qbc:関心が強かったのはヨーロッパですか?

saki:世界どういうところでも関心はあります。でも最初の海外がイギリスだったので。
あとは、社会人になってからマルタに旅行で行ったんですけど。留学して以来のヨーロッパで、それでヨーロッパやっぱりいいなって思いましたね。住むならヨーロッパがいいなっていうのは、その旅行で思ったりしました。
ワーホリ決めるときは、別にスペインに絶対行きたいって思ってたわけでもなくって。スペイン語を勉強できるなら南米とかでも良かったんですよ。でも、ワーホリのサポートしてくれるエージェントがあって、インターン先も紹介してくれるんですけど、南米のアルゼンチンとかチリとかだと、三つ星、二つ星のホテルしか紹介できませんって言われて。スペインだったら五つ星のホテルでインターンできますよっていうのがあったので、じゃあスペインにしようってなりました。

qbc:いかがでした? ホテルで働くの。

saki:クルーズのためにホテルの経験したいって思って行ったんですけど、最初に言われたポジションがキッチンだったんですよ。別に私、キッチンの経験があったわけじゃないんですけど。最初ウエイターから始まるのかなと思ったら、キッチンから始まって。
最初の5ヶ月はキッチン、そのあとの5ヶ月は受付って言われて。でもまだスペイン語も上手くしゃべれるわけじゃないし、しょうがない、じゃあキッチンがんばるかってなってやったんですけど。
ザ・スペイン人みたいな人がいっぱいいて。同僚ほぼみんなスペイン人で、本当にすごい明るいし、毎日のように冗談を言い合ったりとか、年齢とかも関係なく年上の人にふざけたこと言ったりとか。日本にはない、上下関係とかもまったくなしにすごいフランクな関係でしたね。それが面白かったです。大変なことはもちろんたくさんあったんですけど。

qbc:楽しそう。

saki:冗談というか、ふざけるって感じなんですけど。たとえば、スペイン人ってどんなイメージ?って同僚に聞かれたときに、ボディータッチが多いイメージって答えたら、「こんな感じ?」って冗談で男同士で抱き合って見せてきたりとか。全然そんなのも普通にするし。
あとは、大音量で好きな音楽聞きながら、歌いながら料理したりとかも普通で。なんか、日本じゃこんなことないなみたいな。自由な感じですね。

qbc:なるほど。

saki:元々私が日本で働いてたところは、ザ・日本というかザ・昭和みたいな感じの会社でした。乾杯するときに、部下が上司よりもグラスを下にしてっていうのも、なんかダルって思いますね。お互い下げ下げして、なにこれみたいな。
マナーとしてやらなきゃいけないみたいなのが多いですよね日本は。

qbc:スペインに来て良かったと思ってますか?

saki:思ってます。やっぱりこっちの人は素直に思ったことを言うし、逆に私が思ったことを言わないと、言わないとわかんないよって言われます。でも、相手がありのままだと自分もけっこうありのままになれるなっていうのがあるので。
日本にいたときも、私はけっこう相手に相談してほしいなって思いながら話してたんですけど、でもなかなか長く付き合ってる友だちとかでも自分の本音を言わない人も普通にいっぱいいるので。そういうの、もっと出してくれればいいのにって思ってます。
でも、本音を出せない人でも国際交流すれば、けっこう自分のことも出せるようになるんじゃないかなと思います。こういう人もいるんだ、ああいう人もいるんだって、すごくいろんな発見があるから。日本には周りと比べる人が多いと思うんですけど、国際交流することで、自分はこれでいいんだ、と自分を受けいれられるようになると思います。
あと、幅広い目で広い心を持てるようにもなります。
そういうところが国際交流を広めたいって思うところの中心ですかね。

qbc:なるほど。

saki:たぶん、こんなに本音を言えないとか、ストレスばかり抱えてる人って日本ぐらい。あとは、最近は本当にやりたいことを見つけるとか、自分探しをする人、したい人ってすごい多いと思うんですけど。逆に考えてみたら、スペイン人って普段からやりたいように過ごしてると思うので、あんまりそういうのたぶんないんだろうなと思って。だから、視野を広げたほうがいいんだろうなっていうのは思います。
日本は小さいころから周りと協調性を持つような教育になっちゃってるんで、やっぱり周りもこうだから自分もこうしなきゃっていう考えに自然となっちゃうんですかね。
そこはもう教育から変えるしかないですけど。でも、もし他の視点で変えるとしたら、他の文化を持ってる人とか、違う経験をしてきた人とかと話すと、けっこうそこが開けてきたりっていうのがあると思います。

qbc:sakiさん自身は、どういう子どもでしたか?

saki:けっこう周りのことばっかり気にしてて、他人にこれをしてあげたら喜ぶとか、他人に親切にするのを大事にしてて。それは、母がわりと相手中心っていうか、常に人にやさしくっていうのを自然にする人だったので、自分もそうなりたいって思ってたのかわかんないですけど。そんな感じで、相手に気遣いすることが多かったです。今はもう、自分のほうを大切にするようになってるんですけど。

qbc:チェンジしたときって、イギリス、最初の10日間でもう変わったというか。どのタイミングで?

saki:最初に行ったときは、変わったとかは全然なくて。初めての体験でただワクワクしてたっていう感じです。

qbc:やっぱりワーホリ?

saki:いや、たぶん大学のイギリス留学ですかね。やっぱり長期間住むと。

qbc:どれぐらい?

saki:9ヶ月です。自分を変えたいっていう思いで留学したっていうのもあったので。そこでは、ちょっとは自分中心で考えるように少しは変われたと思います。完全にじゃないですけど。

qbc:どういう感じでした? 最初の1週間で変わったというか、そういう感じ? 変化ってどういう感じですかね。

saki:最初の1週間なんて、まだ生活にも慣れてないし、友だちも全然できてないと思うので。一緒の寮の子たちと過ごしていくうちに、他の人は日本人と全然違って、相手のことは考えないんですよね。共同生活だけど、自分のことしか考えてない人が多くて。それで、迷惑だなって思うこともあったんですけど。でもそれが普通なんだなと思うようになって。きっかけらしいことはあんまり覚えてないですけど、ハウスメイトと過ごしているうちにっていう感じですかね。

qbc:困ったんですかね。日本モードでいると。疲れるとか、そもそも何々ができないんですとか。どういう?

saki:そんなに詳しくは覚えてないんですけど。たぶん、自分から話していったり動いていかないといけないっていうのは感じてたと思いますね。一緒に住んではいるけど、部屋にこもってたら何も交流もないし。正直イギリス生活はけっこう前なので、そんなに細かくは覚えてないです。

qbc:スペインではどうでした? 今回のワーホリ、生活につながるようなのは。自分の変化ですね。

saki:私は基本的にマイペースでやってたんですけど、たとえば相手が話してるスペイン語が理解できなかったりしたときにも、ハハハって笑って過ごしてたりとか。あと、自分なりの解釈をして行動して、そうじゃなかったとか、けっこういろいろあったりして。普通に過ごしてたつもりだったんですけど。そういうのをちゃんと口で言って確認したりとか、自分の思ってることを言わないでいたら、どんどん知らないうちに溜まっていったみたいで。それがすごい爆発したときがあって。ワーホリに来て半年くらいのタイミングで、すごい泣いて止まらなくなっちゃったことがあって。私は泣き虫っていうわけじゃなかったんですけど、むしろ、仕事で全然泣いたことがないし。でもそれがきっかけで、今すぐ泣くようになっちゃって。感情が出やすくなったのかな。

qbc:わかりますね。

saki:本当に、ちょっとしたことですぐ泣くようになって。自分、そんな人じゃないのにって思うんですけど。そこは変わったかも。泣いたのはなんでだろうって考えたときに、自分の力が足りないからかなって思って。もっと思ったことはちゃんと言わなきゃって思ったので。わかってもらえるって思いながら過ごしてると、うまくいかないので。そこはやっぱり、日本人感覚でいたらダメだなって思いましたね。逆に言ったら、意外と自分の中にも、年上には気を遣わなきゃいけないとか、これを言ったら失礼だから言っちゃいけないとか、そういうのがけっこうガッツリあるんだなって思いました。日本の文化がけっこう根付いてるのかなって。

qbc:なるほど。それでは、未来についてお伺いします。この先、5年10年についで考えてらっしゃることはありますか?

saki:元々は学生時代に国際交流してたんですけど、社会人になってから英語使ったり国際交流する機会がなくなっちゃって。そこから国際交流がテーマのシェアハウスに住んじゃおうってことになったんです。
そこでも、やっぱり長期で住んでいるハウスメイトといろんな交流ができたりして。そこにいると、長く住んでいる人もいれば入れ替わりもあって、そこに住んでるだけで自然にいろんな人と友だちになれたり、つながりが広がったりっていうのがあって。あとは、日常で過ごしてる中でいろんな意見交換したりとか、普通に遊んだり、ごはんを一緒に食べたり、たこ焼きパーティしたり、そういうのがあって。

qbc:うんうん。

saki:日常の中で、もっと相手の価値観とかを深く知るようなチャンスもたくさんあって、けっこう刺激的だったんですよね。そこに住んでたこともあって、スペインのワーホリも、自分も行ってみようかなと思ったりとか。
今、日本にも外国人けっこう住んでると思うんですけど、海外で何年も働いてたり住んでる外国人もすごいなって尊敬してて。自分もそういう人たちみたいに、海外に1年以上住んでみたいなと思ったりとか。あとは、他にも日本人でワーホリ経験がある人とか、留学経験ある人とかもたくさんいて。そういう人の話を聞くのもすごい楽しかったので。私的には、そういうシェアハウスの場所とかをもっと増やせたらいいなと思ってて。今、もともと住んでたシェアハウスの運営会社のサポートとかもちょっとしてるんですけど。たとえば私の住んでるスペインでそのシェアハウスを広めたり、サポーターみたいな感じでやってて。あと、ゲストハウスも興味があります。いつかやれたらなって思ってるぐらいなんですけど。いろんな人が交流できる場所なので。

saki:あと私、今ピースボートのボランティアに応募してるんですよ。もともとクルーズで働きたいっていうのがあったんですけど。それ、まだ今もちょっといいなって思ってて。ピースボートも興味あったので、まずはボランティアからはじめようと思って応募してます。海外の乗船客もいるみたいなんで、日本語が話せないお客さんのサポートとかをするみたいで。そういうところでも国際交流の楽しさとか価値をもっといろんな人に知ってもらえるかなと。それが実現できたらいいなって思ってるところです。

qbc:時間が! ありがとうございました。

saki:ありがとうございました!

あとがき

あなたはこのインタビューを読んでどう感じた? 感じたこと、思ったこと、考えたことをどんどんコメント欄に書いていってねー!!!!
日本はずっと昭和が続いている。てことを考えたインタビューでございました!! そして、そう感じた若い世代、日本を出られる人たちは、日本を出ちゃうんだな! て思ったインタビューでした。
それと同時に、違う文化に触れて、違う文化に夢中になってしまうパワーっていうんですかね、そういうのも感じました。好奇心エンジンちうか。
でもね、sakiさんは今、実は日本に一時帰国してるんですよ。オリンピックで帰ってきたっていう。オリンピックは、人も遠ざけもしたが近づけもしたと。
ありがとう五輪。

編集協力:有島緋ナさん  石塚さん

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