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自己紹介するのが苦じゃない人

むかしむかし、ある村に、名乗(なのり)という不思議な若者が住んでいました。名乗は、自分のことを話すのが大好きで、新しい人と出会うたびに、心を弾ませていました。
「こんにちは、私は名乗です。物語を集めることが好きで、空を見上げるのが趣味なんです」
村人たちは最初、名乗の率直さに驚きました。多くの人は自己紹介を恥ずかしがったり、緊張したりするものでしたが、名乗は違いました。
ある日、村の子どもが名乗に尋ねました。
「どうしてそんなに自分のこと、楽しそうに話せるの?」
名乗は微笑んで答えました。
「私の話は、私という一つの物語なんです。物語は共有するから面白い。自分のことを話すのは、誰かと心を通わせる始まりだと思うんです」
名乗は、農夫に会えば自分の野菜作りの失敗談を話し、
職人に会えば木工の練習について語り、
旅人に会えば自分の小さな冒険を共有しました。
すると不思議なことが起こりました。名乗の素直な自己紹介が、人々の心を開いていったのです。
相手も自然と自分の話を始め、
笑顔が交わされ、
共感が生まれ、
新しい友情が芽生えていきました。
後に名乗はこう語りました。
「自己紹介は、自分という贈り物を相手に届けること。それは決して恥ずかしいことではなく、むしろ喜びなんです」
そして「名乗りは心の扉を開く鍵」ということわざが、この村から広まっていったとさ。
めでたし、めでたし。
と思う2024年12月27日18時12分に書く無名人インタビュー977回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】


今回ご参加いただいたのは みー さんです!

年齢:30代前半
性別:いつまでも少年の心を忘れられないアラサー女
職業:離島ライブハウス店員

X(旧Twitter):https://twitter.com/we_are_sherbets


現在:日々いろんなことを落ち着いて実感しながら生きていけてる感じがします。それも離島暮らしならではなのかもしれないですね、もしかしたら。

ナカザワアヤミ:
みーさんは今何をされてる方ですか?

みーさん:
今は島に移住してライブハウスの店員をやっています。

ナカザワアヤミ:
移住してからどのぐらいなんですか?

みーさん:
去年、2023年の4月末に移住したので1年半過ぎたぐらいですかね。

ナカザワアヤミ:
ライブハウスの店員さんっていうのはお仕事ですか?

みーさん:
そうですね、仕事…お手伝いみたいな感じですかね。

ナカザワアヤミ:
どんなことをされてるんですか?

みーさん:
基本的には週末はライブとかイベントがあって、島のバンドとかミュージシャンの方が来たりすることもあるし、内地のミュージシャン、東京から大阪から京都からっていうふうに周って来てくださることもあるし。イベントのときには基本的には飲み物を作ったりチケットを売ったりとか。私とマスターの2人でやってるので、マスターが音響をやって、私がドリンクとかその他のことをやるっていう感じです。
平日はバー営業で、オープンマイクなので、お酒作って渡したりお客さんと喋ったり、「ちょっと1曲やりたいんだけど、どう?」みたいなやりとりがあったら「どうぞどうぞ」ってセッティングしたりとか。あとは逆にお客さんに「音楽やってますか?ちょっと弾いていきませんか?」みたいな声がけをして、みんなでセッションするように誘導したりとかそんなことをやってます。

ナカザワアヤミ:
なるほど。お客さんってどんな方が多いんですか?

みーさん:
お客さんは島のミュージシャンの方が多いですね。大体10数人お客さんが来て、よく見たら、この人はピアノしてる人、この人はベースとギター弾いてる人、この人はドラムとギターが弾ける人、この人は歌う人みたいな。
あとは普通に飲みに来る常連のお客さんもいらっしゃいます。マスターと喋ったりしに来る常連のお客さんとか、近所に観光のホテルがあるので、時期によってばらつきがあるんですけど、1週間に1組から6~7組ぐらいは観光のお客さんもいらっしゃいます。

基本的にお客さんとしてくるのは地元で音楽をやったりとか音楽聞いたりとか弾いたりとかするのが好きな人が多いです。
音楽全くできないしやらないし興味ないって人も、空間的にすごく落ち着いたバーですし、客層に酔って暴れたりとか絡んだりする人が全然いないので、ちょっとそれも島的には不思議な感じなんですけど、みんな和やかなので、ここはすごく落ち着くからよく来る、ここしか逆に来ないみたいな人とかもいます。

ナカザワアヤミ:
島の他のバーとかお店はそうじゃないってことですか?

みーさん:
基本的に島のバーって、私調べなんですけど、ほとんどカラオケがついてるんですよね。
バーというか、飲み屋。スナックには絶対にカラオケついてるじゃないですか。バーでもついてるところがすごく多くて、お客さんの層が若かったりとかするんで、結構騒がしいところが多いです。けど、私の働いてるところはカラオケがない代わりに生演奏があるんですよね。
セッションとかはあるんですけど、基本的には静かというか落ち着いてる感じなので、落ち着いた雰囲気の店に行きたいなとか、あんまりワイワイガチャガチャしてるところとかカラオケがなってるところは好きじゃないなっていう人は結構来るかもしれないです。

ナカザワアヤミ:
なるほど。どうしてこのライブハウスで働くようになったんですか?

みーさん:
この話ちょっと長くなるんですけど(笑)
あの、元々私はこの島に縁があって。母親が島の出身なんです。私は東京が実家なんですけど、母が島を出て就職して東京の父の家に嫁いだんですね。

島におばあちゃんたちがいるので昔からよく来てたんですけど、25~26歳ぐらいのときに、ちょっと1回移住してみようかなって。1回リゾートバイトをしながら1年住んでたことがあって。そのときに、元々私もバンドをやっていたので、音楽好きだったりとか趣味が合う人とかと喋れる場所ないかなって思って、紹介の紹介みたいな感じで今の職場に繋がって。最初はずっとお客さんとして、7、8年ぐらい通ってました。
1年でリゾートバイトは終わって帰っちゃったんですけど、その後1年に1回ぐらいは島におばあちゃんの顔を見に行って、お店に寄る、みたいな感じで。

マスターも私のことも覚えてくれていて、去年の3月に移住するか検討してた時期があって、東京を離れるかどうするかすごく迷ってたときに、島に3週間ぐらい滞在していたんです。滞在したときに、マスターに「私がもしこっちに移住したらちょっと働かせてくれる?」って言ったら、「いいよ、歓迎するよ」って。で、本当にそのまま1年半以上働いてる感じです。

ナカザワアヤミ:
なるほど。

みーさん:
移住するのを検討しているときに、かなり精神的にきてて、お金を稼がなければいけないけどまともに働ける気がしないなと思って。そこのお店の客層がどんな感じかも知ってるし、マスターも昔から付き合いのある人だし、趣味的にも、私は音楽が好きだから苦じゃないしっていうところもあって。前の仕事とはかなりガラッと変わってくるんですけど、でもやってみたかったことの一つではあったから、結構ボロボロになりながら挑戦してたら、挑戦してみたことが逆に癒しになった、みたいな感じではあります。

ナカザワアヤミ:
実際挑戦してみていかがでした?

みーさん:
結構驚いてるのは、人脈というか人間関係がどんどん広がっていくことです。広がるんですよね、音楽コミュニティで。もちろん、いろんな人がいるんですけど、常連さんの中には北海道出身でこっちで音楽の先生をしている人もいるし、関西とか東京とかをいろいろ1人で弾き語りしながら、何年か旅してたっていう島の人もいるし。本当にいろんな人がいます。
逆に普段京都でピアニストとしてお金を稼いで活動してるけど島にふらっと遊びに来てそこでちょっと何回かイベントしに来てくださった人とか。島内島外問わずに音楽っていうツール一つでいろんな人たちと繋がっていけることにちょっとびっくりしてます。

ナカザワアヤミ:
実際、働けるかな、みたいなことをおっしゃってたんですけどお仕事自体はいかがでしたか?

みーさん:
最初はやっぱりペースがつかめなかったりとか、結構人疲れしちゃうところはあって。たまにすいません休みますっていうこともあって。休んでも全然いいよ、体調優先で。っていうマスターのお気遣いもあって、休ませてもらってましたね。でも、やっぱり常連さんの顔とか名前とか覚えてきて、この人はこういう人で、皆さんも私に対して、みーはこういう人みたいにわかってもらえるようになってからはかなり楽になりましたね。

ナカザワアヤミ:
楽になった。なるほど。

みーさん:
楽になったというか、自己紹介をいっぱいしなきゃいけないのかちょっと面倒くさくて。やっぱり島にポイッといきなり来た30ちょい過ぎの女性って、「なんで?」って絶対に聞かれるんですよ。自己紹介を5分で終わらせるのが得意になりました。

ナカザワアヤミ:
なるほど。ちょっと話が変わるんですけど、お仕事以外に趣味でも何でもいいんですけど、やられてることってあったりしますか?

みーさん:
趣味は元々10年ぐらいやってなかったバンドを再開したことですかね。

ナカザワアヤミ:
はい。

みーさん:
高校生のときにベースを弾き始めて、バンドを組んでたんですけど、もうここ10年ぐらいやってなくて。でも音楽は好きで聞いたりとかライブに行ったりとかしてて、そんな話を、この今の職場に行ったときに働き始めたときに、「ライブハウスで働いてるってことは何か楽器やるの?」って言われて、「いや、昔ベースをちょっとやってただけですよ。ちょっと歌ったりとかもしたいですね」って軽く言ったら、お声かけていただいて、バンドをいくつか組むことになって。誘って声をかけてくれたバンドのギタリストと先日入籍しまして、みたいになんかちょっと繋がっていたりとか。

あ、あと、宝石、天然石を集めるのが好きだったり、奄美の海の近くとかキャンプとまではいかないんですけれどキャンプ道具出してきて、肉焼いて食べたりとかはすごく好きです。

ナカザワアヤミ:
最近暮らしの中で楽しかったことは何ですか?

みーさん:
楽しかったこと、ですか。割と毎日楽しいかも、みたいな感じをここ1年で感じるようになって、ようやく元気の閾値が上がってきたので、日々充実して過ごしてる感じはあるかもしれないです。
昨日の仕事中に聞いたセッションの人たち良かったなとか、先週来た内地のバンドの人たち本当に上手であんな女性になりたいなっていうふうに思ったとか。

ナカザワアヤミ:
うんうん。

みーさん:
日々いろんなことを落ち着いて実感しながら生きていけてる感じがします。それも離島暮らしならではなのかもしれないですね、もしかしたら。

ナカザワアヤミ:
どういったことを見つけると元気が出たりとかしますか?

みーさん:
私はすごい感覚ベースなんですけど、例えば私は歌とか楽器をやってたりとかそういう人たちのかっこよさとか、その人の持ってる、こういう音楽をやりたくて好きでやってるんだよ、みたいな思いとかがライブとかで伝わってくると、すごく感動してしまうんです。こういうものを今日聞けてよかった、っていう楽しさも感じます。

ナカザワアヤミ:
うんうん

みーさん:
あとは、誰かと素敵な時間を共有することっていうのも、そうかもしれないです。共有させてもらうこととか共有をすること、例えば友達とご飯食べに行って、美味しいね、今日ここ来てよかったねっていうのとかももちろん、同じベクトルで幸せだったり楽しい気持ちに繋がるんですよね。
美味しいご飯を食べたりとか、音楽でその人の積み重ねてきた情熱みたいなものに触れることで、感動した、楽しい、すごいっていう充実感を家に持って帰れるので、すごくハッピーですね。

ナカザワアヤミ:
なるほど、なるほど。
宝石を集めるっていうのは、どういう楽しみ方なんですか?

みーさん:
なんだろう、自分の今までの仕事とかまったく関係ないんですけど、単純に綺麗でかわいいなって思って。キラキラしてる、すごいと思って。
積み重ねのようなものが自分に刺さるポイントなのかもしれないんですけど、宝石とか、例えば真珠とかダイヤモンドとか、地球が長い時間をかけて作ったものがたまたま人間の目に留まって、めっちゃ綺麗な石だ、売れるんじゃないかっていうふうに価値をつけて売ったっていうことがやっぱりあると思うんですけど。地球の長い歴史が、このいろんな色になったりとかいろんな形になったり模様になったりしてるのってすごいなって思いながらちょこちょこっと集めたりしてるんですよね。

東京に帰ったりとかしたら絶対に石屋さん、パワーストーンのお店みたいなところに寄って2、3個買って帰っちゃうんですよね。パワーストーンのヒーリングの効果とかに関してはそこまで気にしてなくて、単純に収集するのが本当に好きっていう感じです。
見てると感動しちゃうんですよ。1人でたまに自分の手持ちの宝石、原石も指輪にはまってるような形のものもあるんですけど、出してきてルーペで眺めたりしてます。それはただ私が癒されるという時間なんですけど。綺麗だなって。
原石を買ってきて、割ってみたりとかもたまにします。

ナカザワアヤミ:
割れるんですか?

みーさん:
物によっては割れます。ダイヤモンドとかだったら割れないですけど、元々絵の具になるような、フェルメールの真珠の耳飾りの少女の青いターバンの色なんかはラピスラズリっていう石なんですけど、柔らかい石は絵の具になるので、そういうのはちょっと割って遊んだりとかしてます。

ナカザワアヤミ:
そもそも砕ける石ですもんね。

みーさん:
はい、普通にハンマーで割っちゃったりします。


過去:焦燥感と、自分は駄目なんじゃないか感がすごく強い半生でした。

ナカザワアヤミ:
さきほど東京生まれっておっしゃってたんですけど、みーさんの子ども時代はどんな子ども時代でしたか?

みーさん:
子ども時代。常に飛び回って落ち着きのない子だったな。かと思えば、絵を描いたりとか、工作的なこととかをやるのもすごく好きで。絵を描いてるかセーラームーンで遊んでるかしてた記憶しかないですね。

ナカザワアヤミ:
遊ぶときは1人ですか?

みーさん:
1人のことが多かったかな。友達と遊んでる事も多分あったはずなんですけど、幼少期の友達との思い出と言えば、ポケモンごっこをしたりとかしたかな、そういえば。でも近所の山にチャリで友達と3人で登ったりとかはしました。

ナカザワアヤミ:
今の話は小学生とかそのぐらいのイメージですか?

みーさん:
そうですね、小学生になると友達と遊ぶことは増えたけど、幼稚園ぐらいの小さい頃はほとんど友達いなかったような気がします。家に帰って、セーラームーン見て、本当にそれしか覚えてないです。母親に落ち着きがない、ってしょっちゅう言われた覚えがありますね。

ナカザワアヤミ:
小学生時代とかで印象に残ってることってありますか?

みーさん:
小学校のとき…あ、父親の仕事の関係で1年だけイギリスにいたことがありますね。

ナカザワアヤミ:
へえ。

みーさん:
現地校に放り込まれて、英語は全然喋れないけど雰囲気で1年切り抜けたなっていう思い出があります。

ナカザワアヤミ:
今振り返ると、その経験ってどんなものでしたか?

みーさん:
おかげで英語の成績は高校時代ずっと2とかでしたけど、なにかのためになったかって言ったら、何か大きいことは特にないんですけど、地球にはこういう国があって文化が違ったりご飯が美味しくなかったりとかするんだっていう、普通に受け入れられるようになった覚えがありますね。
現地校のご飯が美味しくなかったことばっかり思い出しちゃうな。イギリスってあんまりご飯が美味しくないんですよね。朝ご飯と、アフタヌーンティーには全力をかけるんですけど、昼ご飯は謎の赤い煮た豆が出てくるみたいな。

ナカザワアヤミ:
なるほど

みーさん:
美味しいけど日本の給食とは圧倒的に違うので、その部分が結構カルチャーショックだったのかなって思います。それでも向こうでポケモンのアニメを放送してたりとか、やっぱり日本の文化って英語圏で人気なんだなっていうのを小学生ながらに感じた覚えがありますね。それが今の生活に生きてるかっていうと、文化の全然違う国はいっぱいあるよね、って行ったことない人よりは実感してるかもぐらいですかね。

ナカザワアヤミ:
何歳のときだったんですか?

みーさん:
小3の半ばから小4の半ばぐらいなんで、9~10歳ぐらいのときですね。

ナカザワアヤミ:
その後は同じところに戻ってきたんですか?

みーさん:
普通に同じ家に戻ってきました。父の仕事の期間が1年で決まってたのかなと思います。

ナカザワアヤミ:
その後、中学校時代はどんな事を覚えてますか?

みーさん:
中学生のときは典型的なオタクだったので、美術部に入って、漫画描いたり絵描いたりしてました。
中三のときに、その美術部で一緒だった友達がバンドやりたい、私ギターやりたいって言い始めたんですね。そしたら、同じ部活の同級生がドラムをやりたいって言って、ボーカルはあいつにやらせようって話が進んでいって。軽音楽部があったわけじゃないんですけど。
私も、ベース弾くから入れてよって言ったら、「似合わないからやめといた方がいいよ〜(笑)」って言われて、ひどい!って思ったけど、後々、「見つからないから、ちょっとやってみる?」って言われて、やるやる!って、そのメンバーで高校入ってからちょこちょこ練習したりとか、高校も別々に行っちゃったので私は自分の学校の軽音楽部でバンドを組んでました。音楽の出会いは、中三のそれがきっかけですかね。

ナカザワアヤミ:
それまでは音楽をやりたいと思ってたんですか?

みーさん:
いや全く。本当にただの漫画読んでいるオタクだったので。漫画とゲームが好きなオタクでした。
私はそんなにいろんな作品に手を出すタイプではなくて、今もそうなんですけど、当時だったら鋼の錬金術師とかがすごく好きで、あとは他にもRPGの1作品に小学校からずっとハマり続けてたりとか。テイルズオブシリーズとかも結構やりましたね。

ナカザワアヤミ:
なるほど。これは自然にはまっていったんですか?

みーさん:
自然に興味があるなって思ってたら友達がやってて、面白いよって言われて、お小遣いやりくりして買って、みたいなパターンが多かったかもしれないです。

ナカザワアヤミ:
そこから音楽もやる人になるってことですね。

みーさん:
はい。

ナカザワアヤミ:
そこから高校についてはやっぱり音楽、軽音の印象は強いですか?

みーさん:
そうですね。高校3年には外でバンド組んでたりとかもしてたんです。
高校、私が1年で入ったときに、なぜか軽音楽部の同好会の全部の人数が70人を超えていて。うちは女子が9割の高校だったんですけど、私達の代の新入生が40人ぐらい入ったんですよ。確かそのときに、廃部寸前ぐらいだった軽音楽音楽同好会が、人数が増えたからって言って部に昇格したんですよね。
でもやっぱり部室が1個しかないので練習に入れないし、ドラムとかのパートが見つからない、とかって言って、最終的に卒業するときには私の代は10人も残らなかったかな。

ナカザワアヤミ:
そんなに減ったんですか。

みーさん:
高校って最初は部活に入らなきゃいけない、みたいなルールあるじゃないですか。それだったんですよね。それで入ったけど、なんかやっぱ思ってたのと違うからやめようって言って帰宅部になるのが結構多かったですね。

ナカザワアヤミ:
みーさんにとって続けるモチベーションはどんなものだったんですか?

みーさん:
高校生のときに3年間やってたのってたまたまやっぱりメンバーが見つかったからなんですよね。部活内で同級生が私合わせて4人と1個下の学年の2人の子と一緒にバンドを組んで、それでトータルで2年活動して、卒業した後も2回ぐらいライブやって、みたいなことができたんです。やっぱり人のおかげもあるのかな。人のおかげが強いです。メンバーのおかげだったり、あとはライブがあるっていうことは、続けるモチベーションになりますね。

ナカザワアヤミ:
うんうん。

みーさん:
今はそれに、見てくれる人がいるから、あとは作ってみるのは楽しいからっていうのが、プラスされましたね。
オリジナルの曲は高校生の当時は作ったことがなくて、1曲だけボーカルの子が作った歌詞に、知り合いが曲をつけてくれたことはあったんですけど、自分が作った曲っていうのはなくて。高校のバンドやってたメンバーも卒業したら、2回ぐらいライブやった後はやらなくなって、遊び仲間みたいな感じになっちゃって。それでも年1回、クリスマスパーティーをするっていうのが慣習になってるので、そうやって卒業してから続いてる友達がいるっていうのは、バンドから始まったんだよなって思って。それはすごくいいなって思うんですけど。

ただ、今、結局10年越しに私がバンドをやるようになったのって、一緒にやらない?って声かけてもらったからっていうのもあるし、私のやってる音を聞いて「みーさんの音は合うと思う」とか、歌がいいって言ってくれる人がいたりとか。

バンドをやるにしても、音楽でも、うまい人って青天井じゃないですか。文章を書いたりとか、例えば、喋るのが上手い人も青天井だし、喋るのを聞くのとか引き出すのが上手い人も多分青天井にいると思ってて、上見たらきりがないから、そういうのにも挑戦したくなかったんですよね。できないのがわかっちゃうから。
でもやっぱり周りに、いや、みーさんの音いいと思うよ、とか、期待してるよっていう反応があると、なんかそういうことに対して言われると、そんなこと新鮮すぎてちょっと戸惑っちゃって。でもそういう人がいてくれるからやりたいなっていう気にはなります。
あれ、質問の趣旨からずれてます?

ナカザワアヤミ:
いやいや、大丈夫ですよ。

みーさん:
こっちに来て、人生で初めて曲を作って一緒に演奏してくれるメンバーがいて、1人じゃ多分頑張れなかったけど、一緒にやってくれる人がいるから頑張れるなっていうのはすごいモチベーションになりますね。

ナカザワアヤミ:
なるほど。

みーさん:
実は今絶賛レコーディング中で。

ナカザワアヤミ:
今っていうのは今日ってことですか?

みーさん:
今ライブハウスのフロアを借りてレコーディング中で、ギターの人が今レコーディングをしてる最中なんですよ。

ナカザワアヤミ:
大丈夫ですか、抜けちゃって。

みーさん:
全然今は抜けて大丈夫です(笑)

ナカザワアヤミ:
なるほど。ちょっと昔の話に戻るんですけど、高校卒業してから大人になるまでっていうのはどういうふうに歩んでこられたんですか?

みーさん:
いや、もう迷走してますよ、ずっと。常に迷走し続ける人生で、本当にここ最近まで、自分がここにいていいのか、っていう焦燥感があって。焦燥感と、自分は駄目なんじゃないか感がすごく強い半生でした。

結構昔からそういうのは根強くて。高校出たら大学に行って、そこで、レコーディングの専攻をしてしまって。結局音楽関係にちょっと進みたかったんです。
それなりに課題をこなしたり自分のバンドの友達のレコーディングをさせてもらったりとかは少しあったんですけど、なんせちょっと大学が遠くて、実家から3時間ぐらいかけてたんですよね。なんでそこにしたんだろう。ちょっと遠くて、1限間に合わないが積み重なって1回留年しちゃって。

留年してしまってから、いやあ、留年しちゃった、もう駄目だ、っていうところから就活に挑むわけなんですけど、氷河期だったんですよね。結局、音楽関係に行くのはやっぱりやめようと思って全然違う方面に行ったけど就職できず、卒業してフリーターになってしまって、これからどうしようかなって思って出たときに島に1回リゾートバイトに行ったんです。

ナカザワアヤミ:
なるほど。それが先ほどの。

みーさん:
そうですね。大学を卒業して、フリーターをして、一年だけ島に行って、その期間に、これからの人生どうしようかなって思ったときに、島にはやっぱりいつか帰ってきたいかもしれない、こっちにもうちょっとちゃんと住んでみたいかもしれない、と。
でも、仕事は多いけど給料が安くて。何か需要のある仕事とか需要が絶対に途切れない仕事って医療関係だなって思って。それまでと全く関係ないんですけど、東京に帰って医療関係の国家資格の専門学校に通おうって思って、4年間夜間の専門学校に通いました。食いっぱぐれなさそう、って。

ナカザワアヤミ:
なるほど。

みーさん:
きちんと専門的な知識を学校で学ぶっていうことって意義があると思ってて。それも私の中の多分大事なポイントの一つなんですよね。専門的なことを独学でなくて、きちんと学ぶみたいな。国家資格の受験資格は云々はあるかもしれないですけど、独学でいろんなことを極めてる人ももちろん、やっぱり素晴らしいなと思うんですよね。でも、私はちょっと自分で1人で持続できる気がしないから学校に通いたいっていうのがあって。

あと、国家資格があったら食いっぱぐれないと思って。ストレートで学校通って、合格して、さあ病院に就職だって思ったらコロナ禍だったんですよね。
病院なので結構厳しかったんですよね、行動制限というか。飲み会とか絶対駄目、なるべく直行直帰して。病院来たらそのまま寄り道しないで帰って、みたいな感じだったので、お金がすごい溜まったんですよね。

ナカザワアヤミ:
あー、確かに。

みーさん:
初任給で高いマットレス買いました。で、1年目に1回私結婚したんですよね。

ナカザワアヤミ:
医療職の1年目で。

みーさん:
そうなんです。ちょっと長く付き合ってる人が、専門に入る前から付き合い始めた人がいて、で結婚して引っ越しして、挨拶やらなんやらを済ませて、来年は結婚式だ、と思って仕事も1年目でバリバリやってたら、2年目の頭でいきなり胃の調子を悪くしてしまったんです。1ヶ月ぐらい仕事を休みましたね。18キロほど減痩せして、1ヶ月仕事休み。もう意味わかんなかったです。何これ、何も食べられない、私が何をしたんだ…みたいな。
そんな感じの社会人、社会人というか医療職1年目2年目でした。そっからちょっと2回ぐらい転職して医療関係の仕事を続けて、って感じですね。

ナカザワアヤミ:
ずっと東京で仕事してたんですか? 

みーさん:
そうですね。合計3年ぐらいですね。島に移住するまではずっと東京でした。

ナカザワアヤミ:
あ、そうだ。今、バンドの方と入籍されてるっておっしゃってましたよね。

みーさん:
はい(笑)私バツイチなので。転職をして東京でずっと働いてたんですけど、前の夫とはちょっと折り合いがつかないというか、人としてやっぱり合わないなっていうのもあって。それで私が割とガチめに病んでしまって。仕事とかいろんなところもあったんですけど、鬱、だったのかな。結構ひどかったんです。病院にも通って。
結局私がどうこうっていうのはもちろんあるけど、元旦那の方もいろいろ変えてくれないと、立ち行かないみたいなところになっちゃって。

でも、結構変えるのが難しいところだったんですよね。元々の価値観みたいなところとか、世界の捉え方みたいなのがそもそも違うみたいな。なんで私はそこを見ないふりをして入籍したんだろう、って。それも多分私の弱さから来た部分がすごくあったんだろうなって思って、自己分析をしたりカウンセリングに通ったりとか、全く私のことを知らない人に話を聞いてもらったりして。”レンタルおじさん”を一回頼んで話を聞いてもらったりしました。

で、もう離婚したいっていうことになって、1ヶ月考えるってことで島に行ったのが去年の3月なんです。そこで、完全に離婚して移住するぞ、となって。離婚して移住して、移住して島で出会った人と、最近再婚したんですよね。

ナカザワアヤミ:
うん、いろいろありますね。

みーさん:
いろいろあります。

ナカザワアヤミ:
そうですね。実際、拠点を変えてみていかがですか?

みーさん:
移住してみると、何もない良し悪しはやっぱりあるなって思います。
何もないけど、海がある山がある自然がある。イオンモールはないから、夏は暑くても涼みに行けないけど、木陰にいて、風が吹けばちょっと涼しくて気持ちいいみたいなのもあるし、これもまた良し悪しなんですけど、人手が足りないし、物がないから、知恵を絞ってみんなで何とかするっていう文化が結構強いかもしれないですね。

ナカザワアヤミ:
うんうん。

みーさん:
良し悪しですね。みんなで頑張って何でも作り上げていくみたいな。地域行事とかお祭りとかがめちゃめちゃ多いんですよ。もともとの伝統的な季節の行事もあるし、お祭りもあるし、お祭りっていっても、市の祭り、商工会のお祭り、どこそこの組合の祭り、集落のお祭りとか、大規模なのから小規模なものまで。ほとんど1年お祭りづくしみたいな感じですね。月1で絶対どこかしらでお祭りやってる感じ。夏は特に多いかな。
私は極端な集落に住んでるわけではなくて市街地の方に住んでるので、あんまり集落の、青年団・婦人会みたいなのとか、地域清掃がお祭りがどうこうみたいなのがある地域じゃないんですけど、そういうところに住んでる人たちは私からしたら結構大変そうにちょっと見えちゃいます。

ナカザワアヤミ:
なるほど。

みーさん:
「うちの集落、毎朝8時に地域清掃があるの」って移住した子が言ってて。毎日?嘘でしょ?って。
あと、生活してて普通に鍵かけない。鍵かけてると逆に怪しまれるみたいな。集落は大体そんな感じ。普通に隣のおばちゃんがガラガラってあげて煮物作ったけど食べるかい?ってくるのはすごい普通で。田舎でありがちなことみたいに言われてることって割と真理なことが多いんだなと。


未来:やっぱり私が一番欲しいものって技術と自信なんだな、って今話してて思ったんですけど。

ナカザワアヤミ:
5年後とか10年後とかあるいは死ぬまでみたいな、どんなスパンでもいいんですけど、みーさんはご自身の未来についてはどんなイメージをお持ちですか?

みーさん:
未来について、なんかあんまり考えつかないんですよね。未来って。自分が歳をとっていく姿っていうのをあんまり、考えたくても考えられないっていうのはあります。全く想像がつかないので、だから、ちょっと怖いです。

ナカザワアヤミ:
怖い、なるほど。

みーさん:
怖いですね。
何か具体的な、例えば自分に子どもがいたりとか、子どもができたりとかしたら母親としてとか、子どもの成長を見守るとかそういう側面から自分の未来を想像できると思うんですけど、今特にないから。
そう考えると、ちょっと今から広げていかないといけないと5年後10年後に対してずっと怯えてるままになっちゃうから、想像ができるようにして、いろんなことを足場を固めてる最中って感じですかね。

もう30何歳になって、いまさら足場固めるなんて遅いよって感じなんですけど。5年後、まあ今よりもっと元気に生きてたら。生きてて自分に対して「自分にはこれができる」って自信を持って言えることがもっと増えてたら、いいなって思います。

ナカザワアヤミ:
そういう未来像はいつからお持ちなんですか?

みーさん:
ちょっとセンシティブな話題だから難しいんですけど、私は、昔から子どもが欲しいって思わなくて。
人の子どもはもちろん超かわいいですし、めちゃめちゃかわいがりたいと思ってるんですけど、自分が子どもを持って親になるなんて無理でしょ、みたいな。なんかちょっと違うっていうか、あんまりにも無理があるでしょみたいな気持ちが強すぎて。

そんなことより自分の面倒を見るので精一杯だし、今自分のやりたいこととか、ちゃんと自分に向き合って、あなた本当にこれやってて大丈夫?とか、これから先どうするの?とか、こういうことした方が良いとか、こういうことはやりたくないとか、自分自身でそういうのをやっていかないと、親になるなんてとてもとてもって感じだし。
子どもを育て上げた後に、やりたかったことを、さあやろうってなったらもう結構遅遅いじゃんっていうふうに思っちゃったりとか、あのときやっとけばよかったって気持ちにきっとなっちゃうだろうから、今はそういう時期なんだろうなって思います。だから子育てしてる人をほんとに私は尊敬してて。私は自分の面倒を見るので、精一杯なので。

ちょっとメンタル的に、治療中だからっていうのも、胃を壊したあと胃薬をずっと飲み続けててそれが妊娠出産に適さないっていうのもあるし、まだまだ子どもがいる世界線は私は違うかなっていうのを含めて、未来像はまだ作らなきゃいけない最中かもしれない。作ってる最中っていう感じです。

ナカザワアヤミ:
足場を固めるっていうことですけど、どういうところから始めていきたいですか?あるいはもう始めてるのかもしれないですけど。

みーさん:
今の仕事をしてるところで、もっとできることを増やしたいなって思ってて。職場自体、マスターが1人で忙しいので、私がもうちょっとできることが増えたりすれば、出張の音響とかをやったりしてるので。
結婚式とか、地域のお祭りの音響とか、できる人が本当に少ないし機材を持ってる人も少ないっていう環境なので、それでやっぱりちょっと多少稼いでる部分はあるから、そういうのに例えば私がメインでいけたら、マスターはもうちょっと楽ができるなとか、そういう風になれたらいいなとか。やっぱり私が一番欲しいものって技術と自信なんだな、って今話してて思ったんですけど。

ナカザワアヤミ:
うんうん。

みーさん:
そういう技術とか、この人ならできるなっていう信頼を自分にも置きたい。そういうところをまずちょっと固めていきたいなって思います。できることを増やして、できますよって言ってそれをお金に変えていきたいなって思ってます。

ナカザワアヤミ:
みーさんが今、「できる」って自分で思えることってどういうことがありますか?あるいは、どういう状態になったら、できるって言えそうですか?

みーさん:
それが難しいんですよ。「自分はこれができる」って言うことが一番やっぱり難しい。
ただ、お店は1人で開けられるようになったから大丈夫かなってちょっと思います。
あとは、なんか動画編集とかWebデザインとかも興味があるので、そっちの分野も手を伸ばしてみたいなって思ってるんです。私は1個のことだけに集中できないタイプなので、いろんなことをマルチに、それなりほどほどで、この人1人だったらそれなりのことできるよね、ぐらいにいろんなことができる人なんだなっていうふうになりたいです。

ナカザワアヤミ:
うんうん。

みーさん:
自分がどうやったら『できる』っていうふうに思えるかって言ったら、何をもってそうなるのかっていうのは、ちょっと考えることですね。

ナカザワアヤミ:
経験とかもあるんですかね。

みーさん:
そうですね。落ち着いて1人でお店を開けられるようになって、何日間か全然1人でできちゃったので、あとは音響の方面とかをもっともっとできるように。機材が変わったり場所が変わったらやることも結構変わっちゃうので、そっちの方を伸ばしていきたいなって思ってるところです。何現場か経験をつんで、マスターに、どうでした?ってフィードバックをもらって。マスターも緩い人だから「良かったよ」「いいんじゃない」って言ってくれるかもしれないと思うんですけど、でもその緩い「いいんじゃない」、をもらって、それを自信にすればいいかなってちょっと思ったりもします。

ナカザワアヤミ:
なるほど。お話を伺ってきて、技術と自信が大事とか、しっかり学ぶ裏づけみたいなのがすごい大事っていうお話をされてる中でいくと、大学のときの留年だったりとか、就職氷河期だったことって、本来望んでたことじゃないのではないかと思ったんですね。

みーさん:
そうかもしれないですね。なんでそうなっちゃったんだろうって。多分もう留年した時点で私は多分自分に自信を失ってると思います。
ちゃんと大学に行って、レコーディングを勉強してって思ったんですけど、すごい基本に立ち返ると、私、人のためにそれをやろうとしてて、ずっと。
人のため、人のためっていう感じで、就職しようとして、最初の就職で氷河期で、とかっていうのがあったんですけど、主体性が全然なかったから就職もうまくいかなかったし、学校の勉強もうまくいかなくて留年しちゃったのかなって思って。

でもその頃と変わって、島に最初に行ってリゾートバイトしてからは、自分がやりたいからこれやってる感は結構出てきて。で、医療の勉強、国家資格の勉強も、学校に通ったことも、そこまで良い点数ではなかったけれども、でも学ぶ、勉強することは楽しかったし、これが自分の価値になるんだったら全然やる!って思って。できてたところがあってそれは大学時代と大きな差かもしれないですね。
やってることは医療なので、患者さんのためになるんですけど、でも結局その技術を持って磨いて使うのって自分のためだなって思って。自分のためが誰かのためになればいいなっていう感じは医療関係をやってた頃から今までは続いてるかもしれないですね。

ナカザワアヤミ:
留年だったり、そういったことがなかったらどうなってたと思いますか?

みーさん:
留年してなかったら、本当に何も考えずに就職して、普通になんか無難なところに就職して病んで転職して、フリーターになって島行ってたと思いますよ。

ナカザワアヤミ:
戻ってきちゃうんですね。

みーさん:
絶対何があっても島にきたと思うんですよね。何があっても一旦島にはたどり着いて、住むっていう選択肢を取ってたと思います。私のことなんで。今後は島から基本的には出ないんじゃないかなって思います、結婚もしたし。
けっこう島はいいです。やっぱり良し悪しは勿論あるけど、島の生活とか、島を良くしようっていろんな人たちがいろんな方向性で考えて思ってるので、もっといい島になるんじゃないかなって思いますね。

ナカザワアヤミ:
島の良さで言うと、さっきも良し悪しという話がありましたけど、どういう人なら移住おすすめですか?

みーさん:
自己紹介するのが苦じゃない人。絶対聞かれるから。
っていうのと、何かやりたいことがある人で、ある意味柔軟な方がいいと思います。絶対に島でこれを成し遂げるぞみたいな、すごい熱さを持った人ってたまにいらっしゃると思うんですけど、そうじゃなくて、ゆるーく、先に島の生活に慣れないとそういうのって達成できないと思うんです。でも、多分そういう情熱がある方は人脈を作れると思うので、情熱がありつつも穏やかでしなやかな人とか。

あとは、ないのを楽しめる人。例えば島に、女性だったらわかると思うんですけどキャンメイクとセザンヌがないんですよ、これってかなり重要じゃないですか。あとマクドナルドがないんです。チェーン店であるのはジョイフルっていう、九州の方だったら有名なファミレスとモスバーガー、ファミリーマート。あとイオン。イオンモールじゃなくてただのイオン。

なので、InstagramとかXとかで、セブンイレブンの新商品とかが出てきても買えないし、マクドナルドの月見バーガーとか、グラコロとかも買えないし、セザンヌとかキャンメイクの新色も買えないし。なので、たまに内地に行ったときには絶対に行くんだ、絶対に一食は松屋でご飯食べて、とかマック食べて楽しもう、っていうちょっとコスパのいい帰省ができます。
そういうのを、それはそれで楽しめる人なら。面白いって思えればいいと思います。あと、移住するんだったら今まで住んできたところを完全に捨てないほうがいいなと思いますね。

ナカザワアヤミ:
なるほど。ありがとうございます。
みーさんの方で最後言い残したことだったりとか、読んでる方に言っておきたいことだったりとか、何でもいいんですけど最後にあればいただいてもいいですか?

みーさん:
インタビューありがとうございました。喋りすぎちゃってごめんなさい。

ナカザワアヤミ:
いえいえ、とんでもないです。

みーさん:
この私のインタビューをもし見てくださる方がいて、離島の暮らしとか、文化とか趣味とかに興味を持ってくれたら、ぜひ離島暮らししましょう。リゾートバイトは絶対あるので、1回それで2段階移住していきましょう。

ナカザワアヤミ:
一旦お試しがあるといいですかね。

みーさん:
そうですね、一旦お試しでリゾートホテルとか飲食とか、関係で一旦リゾートバイトに行ってみるのが私はおすすめです。

ナカザワアヤミ:
ありがとうございます。

みーさん:
ぜひ地方に行って、その地に新しい感性を提供してください。ありがとうございました。


あとがき

オープンマイクっていう言葉は数か月前に実施した無名人インタビューではじめて知りました。知らない、知ろうとできない言葉を知れる機会をもらってうれしいですね。

いろいろ、感じるところはあって、何を書こうかなって言う感じなんですけど、個人的に面白かった、発見があったのは、自己紹介をしなくてよくなって楽になったということでしょうか。
けっこう身に覚えがあって、それを綺麗に言語化していただいたような気持ちです。心理的安全性みたいに言われることがあると思うんですけど、何かのコミュニティなのか、社会みたいな小さな単位に入ったときに、自己紹介を恐る恐るする瞬間があり、どんな言葉で自己紹介しようか反応を見る期間があり、こなれてきて、自己紹介しなくて良くなる瞬間があり…
最終的には他己紹介してもらえるようになると、急に私の居場所感が出るな、と。

なかなか都内の単身引っ越しだといつまでもこの壁を越えないことはあり、でもその壁が自分を守るものだったりもするのでこれもいわば良し悪しなのかもしれません。

元彼と離島に旅行に行って、私は大満喫して帰りたくなくなったのに彼はすぐ飽きてしまったことがありました。結局、価値観合わないなと別れることになりました。
また離島行きたいですね。


【インタビュー・編集・あとがき:ナカザワ】


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