【ジョージアに住む人たち】自分が行きたかったような学校、好きなように表現できる場所を作りたいと思ってる人
無名人メンバーがジョージア行ったので。ジョージアにいる日本人のみなさまに聞いたインタビュー企画「ジョージア企画」の(たぶん)公開第1号になりそうな、本記事。
“ジョージア(英語: Georgia)は、南コーカサスにある共和制国家。首都はトビリシである。東ヨーロッパ、もしくは西アジアに区分される。北はロシア連邦、南東はアゼルバイジャン、南はアルメニアとトルコと接し、西は黒海に面する。
ロシア内戦中の1921年にグルジア民主共和国が赤軍に占領され、以後ソビエト連邦を構成するグルジア共和国とされたが、ソビエト連邦の崩壊に伴い1991年4月に共和国として独立を回復した。
2008年、ロシア連邦が軍事侵攻し、ジョージア北部の南オセチアとアブハジアの「独立」を一方的に承認。日本は、侵攻を受けてロシアと国交断絶したジョージアの要請を受け、2015年4月までの国名呼称グルジアからジョージアへ変更した。”
ビザなしで1年間いられるってことでさ、いろいろ、ノマドの人が突入していってるらしいんですよ。
さあ! 無名人インタビューゴッ!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】
今回ご参加いただいたのは Takumi さんです!
年齢:20代後半
性別:男性
職業:モデルとか
instagram:https://www.instagram.com/bedroom_creative_jam
現在:人からしたらなんか遊んでるように見えるし、いつも何かしてるような感じに見える
さあや:たくみさんは今、何をしている人でしょうか。
Takumi:今、アーティストですね。アーティストになったばっかりっす。
さあや:アーティストとして何をされていますか?
Takumi:今、ジョージアに住んでいて。ジョージアの「ファブリカ」っていう一大商業施設みたいな、ホテルもついてますみたいなところで、服のデザインをしたり、Tシャツや大きいグラフィックポスターを作って売ったり。
あとは、たまにフリースタイルのラップを日本語でやるんだけど、そのライブをやったり。
それから超最近の話なんだけど、Instagramのフォロワーがめっちゃ増えて、2、3週間で4,000人くらいフォロワーが増えたの。それで、いっぱい宿泊まったり。動画を作る代わりに⚪︎%オフとかになったり、売り上げ上がった分をもらったりみたいなのがあったり。
収入の部分で言ったら、前はベビーシッターやってて、その前はラーメン屋。最近はモデルの仕事が大きいかな。
だけど、自分でアーティストって言ってます。
さあや:アーティストとしての生活については、どう思っていますか?
Takumi:日々、サラリーマンのように忙しくしてるんだけど、人からしたらなんか遊んでるように見えるし、いつも何かしてるような感じに見える。働いているようには多分見えない。ただ何かをいつも作ってるっていう。
でもそれはある意味、合計すると多分8時間ぐらい働いてるみたいな。作ってる時間、考えてる時間を入れたら、もしかしたらもっと長いかもしれない。っていうのがアーティストとしての生活かな。
さあや:たくみさんは、人から性格について何っていうふうに言われることが多いですか。
Takumi:めっちゃオープンマインドだねって言われる。自分もそう思うし、オープンマインドでいることで、自分のやりたい方向に進めていると思っているから。
だから、人から言われるのは、すごいオープンだねとか、誰でも友達みたいな感じじゃん、みたいな。
さあや:最近楽しかったことは何ですか。
Takumi:昨日の夜、普通に楽しかった。
昨日、うちで鍋して。初めてつみれを作ったの。ミキサー使って、ウイーンってやったら、刃のところに鶏肉が挟まって、ミキサーが壊れかけたんだけど、とりあえずめっちゃ美味かった。
あと砂肝の唐揚げに最近ハマってて、1キロ作りました。日本人の友達が6人ぐらいきて、もうめっちゃ日本人会みたいになって。鍋に、砂肝に、ビールみたいな。もうめっちゃ楽しかった、ああ今日、めっちゃ顔むくんでる。最悪。コンタクトしたまま寝ちゃって、でももういいやって、そのままつけたまんまでいる。
さあや:人と話すのは好きですか。
Takumi:好き好き好き。全然好き。めっちゃ電話する、友達と。
さあや:最近あったこと、喜怒哀楽、何でもいいんですが、感情が動いたことは何ですか。
Takumi:俺の叔母さんが2、3年前くらいに死んだんだけど、その悲しいという感情の処理ができてなくて。
そもそも叔母さんともそんなに頻繁に会ってたわけじゃなかったから、悲しいと感じるタイミングがわからなかったんだけど、最近、二度とアップデートできないということに気づいて。「俺、今ジョージアに住んでるんだよね」とか、「モデルやってドバイに行ってるんだよね」とか、「ベルリンに行ったんだよね」とか、彼女にだけ、言いたいことがあったとしても、二度と彼女には伝えられない、リアクションを返してもらえないということに気づいて。
気づいてっていうか、わかってはいたんだけど。この前、ベルリンに行って「『ベルリンめっちゃ楽しい!』って言いてえー!」みたいな。悲しい、死ぬって感じで、普段全然涙出ないんだけど、めっちゃ出た。もうめっちゃ出た。普段涙出ないから、ストレス療法的にも良さそうと思って、そのまま泣いた。鬼泣いた。気持ちよかった。
すごい気持ち良かったね。だからある意味、叔母さん、ゆきりんって言うんだけど、ゆきりんを感動ポルノとして使えるっていう。感動ポルノってわかる?
さあや:感動ポルノっていうのは初めて聞いたんですけど、どういうものですか?
Takumi:感動ポルノは、障がい者の人が頑張るとか、親が死ぬとか、犬が死んだとか、そういう映画作ったら大体見に行くじゃん。泣きたいから。それが感動ポルノ。だからゆきりんは感動ポルノスターになった。あはは。
はい。以上です。
さあや:結構泣きたくなるときはあるんですか。
Takumi:悲しくなりたいみたいな、ノスタルジーな気持ちになりたいみたいな時はある。
さあや:どういうときにそういう気持ちになりますか。
Takumi:1人のとき。
もちろん自然にもなるんだけど、何つうんだろう。放課後の教室に自分1人だけいるみたいな気持ちとか、夏休みに学校に行くときの「ああ」みたいな。「俺だけなんじゃないか」って気持ちになりたい時がある。懐かしさを感じたいみたいな。世界に1人孤独みたいな。意図的にその気持ちにもっていく、みたいな。
さあや:意図的にっていうことだったんですけど、その気持ちになって、何か欲しいものとか、得たいものとかがあるんですか。
Takumi:何なんだろうね。でも、1人でいるのめっちゃ好きだから、今も1人でカフェに来てるし、この後も1人でどっか行くし……なんだろうね。1人で頑張ろうっていう気持ちになりたいのかも。気合い入れたいみたいな。結局お前は1人なんやで、みたいな気持ち。
過去:自由。何したっていいじゃん。
さあや:10代とか、20代前半のときとか振り返っていただいて、子供の時はどんな子供でしたか。
Takumi:新しい人と話すとか、めっちゃ苦手だった。
あんまり人と話す子じゃなくて、塾とか習い事とか、できなかったの。行くと新しい人と会わなきゃいけないし、新しいコミュニティの雰囲気に馴染むのがすごい嫌だった。野球部とか野球部のノリがあるし。
だけど中学になって、グレたり、夜まで遊び始めたりとかして、どんどん今みたいに外交的になっていくんだけど。でもちっちゃい頃は、まじでひいばあちゃんの部屋で、永遠に漫画読んで、永遠に絵描いて、永遠に水戸黄門を観るみたいなループ。あと、死ぬほどカートゥーンネットワーク観てた。死ぬほど。そんな感じ。
夏休みもブックオフかプールみたいな。友達とも遊びに行くけど、図書館のCDコーナーとかも好きだった。全部借りた気がする。ブックオフまじで好きだった。ブックオフに、いた。新しいブックオフとかめっちゃ行った。
あと、地元が上野なのね。だから秋葉原とか近いじゃん。で、ヨドバシとかあるじゃん。あそこって、まじで金なくても面白いのよ。電化製品とかiPadとか、家電いじってるだけで。何か無限に1人でやってるから、店員も言いにくいっぽくて。都会の子供はこうやって育つのかみたいな感じで見られてたと思う。
だから、さっきの話にも通じるけど、1人でずっと遊んでた。Corporateがめっちゃ苦手なのはそっから来てるかも。社会性みたいな。俺は別にそれでもよかったと思っているけど、結果的には。1人で遊びながらも、人とコミュニケーション取ってたのかな。そんな感じ。
しかもそっから高校生になって、1人で学生団体っていうのかな。ボランティアとかやり始めて。それも全部、誰かと一緒にみたいな感じじゃなくて、完全に1人でやってたから。もちろん友達誘ったりはするけど、基本的に俺が何かイベントをやるときに呼ぶ、みたいな。しかもイベ系の学生団体じゃなくて、国際問題考えましょうとか、政治問題考えましょうとか、模擬国連やりましょうとか、ああいう真面目なやつ。めっちゃやってて。
で、なんなら今1人でジョージア、みたいな。別に誰も友達いないし、今はもう2年住んで、どうにかやってますみたいな。
さあや:たくみさんにとって、1人の時間っていうのはどういう意味をもっていますか。
Takumi:自由。何したっていいじゃん。
どこか行って何かするのに、誰かに何か言う必要もないし、行きたいときにどこにでも行けるし。会いたい友達に1人で会いに行ける。あっちからすると、何人か連れてくれると多いなって思っちゃうじゃん。
さっき、人と話すの好きですかってあったけど、今日も今さっき友達の家行って、友達っつっても子供がいる、おかんなんだけど、子供が水疱瘡にかかって、学校いけないからちょっと面倒みてって言われて、今暇だから、時間はあるから手伝ったりして。人とめっちゃ会ってる。昨日とかも2、3人の友達んち行ったり、友達とお店行ったりとかしたから。めっちゃ人と喋った。
あれ、何の話だっけ。
さあや:1人の時間はどんな意味を持つかという質問でした。
Takumi:ああー。1人でジョージアに来たから今の自分があるわけだし、俺がジョージアに初めて来た時に、最後に行ったレストランの壁に、全然上手くなくて、Pinterestで探したみたいな安っぽいポスターだったんだけど、「1人でやるとめっちゃ速いし、人とやると大きくできる」みたいなことがかいてあって。めっちゃ刺さって。まじでそう。1人でやろう。1人でやると超速いよなって思って。
ジョージア1人で来て、このあと会う人にも会えて、ほんとによかったなって感じ。
さあや:人といる時間についてはどう思ってますか?
Takumi:めっちゃ楽しいし、なんかたまに無駄だなって思う。もっとやることあるのにみたいな。でもそれは単純に自分がやってなかっただけで、人と会う時間は楽しい。
いや、もちろん人と会わないでいられる人っていっぱいいると思うし、俺もそれで言ったら、よく家族に会わないで大丈夫だね、友達に会わないで大丈夫だねっていう感じでもあるんだけど。
でも、社会性を失うと思うんですよ。人と会わなすぎると。人と喋らなすぎると。自分がどんな立ち位置で、自分が何者なのかっていうのを確かめられるし、それを怠ると、自分で作り上げた自分のみの世界で、自分が出来上がってしまうから、いろんな人といろんな会話をした方が、良いと思ってる。だから人と会うのも、同じ友達ばっかりじゃなくて、いろんなコミュニティに顔出して、ただ自分の軸だけは保ちつつ、表面上のコミュニケーションの感じをちょっとずつ変えて、色んな実験をする。自分がどんな感じに見えてるのかを見に行く。
だし、楽しい。もうね、こっちの友達と遊んでるの普通に楽しいから。日本の友達と何かしたいなとも思うけど、来ねえし、みたいな。だから、全然大丈夫。楽しい。
さあや:人生を3つの章に分けると、どこに区切りがきますか?
Takumi:ああー。今とりあえずジョージア編が始まってて。
3つに区切るなら、小学校までが1、小学校からジョージアが2、ジョージアに来てから今までが3。
何でそうやって分けたかっていうと、小学校までの自分は、さっき話したみたいに奥手で。今の自分が作られたのは間違いなくて、アニメ好きとか、漫画好きとか、絵描くの好きとか。
けど、その性格から変わって、絵を人に見せるのが好きじゃなかったのが、出すようになるみたいな時期が小学校頃から始まっていて。
で、今は挑戦編よね。ジョージアにいるのは、今まで親の家に住んでました、友達と遊んでました、だけだったけど、自分のキャリアをどうするかみたいなところを考えたら、とりあえず日本ではないから出たっていう感じですね。
でも、人生としては多分、日本編、アーティスト編、学校編みたいな感じになると思う。日本で学校作りたいなって。そんな感じ。
未来:やりたいようにやる。じゃなきゃ頭狂うのが普通
さあや:では、未来についてはどんな思いを持っていますか?
Takumi:未来に関しては、とりあえず好きなことを、夢中で一生懸命やりたい。この先、どこで何をどれぐらいやりたいかって、そんなクリアには見えてるわけじゃないけど、でもこんなことをしていきたいなって思いながら生きてるから、今やってることも、それに寄せていくの。
将来は学校を作りたい。自分が行きたかったような学校。好きなように表現できる場所を作りたいと思ってる。その夢に向かって、ちょっとでも近づければ何でもOKみたいな。そういう感じで生きてます。
未来は、明るいです。知らんけど。まあどうにかなるっしょ。
どうにかならない時も、どうにかなる。
さあや:もしジョージアに来てなかったらどういう人生になっていたと思いますか。
Takumi:海外の映像の会社とかにいたんじゃない。とりあえず日本を出ると。出たのも、2年前とかだから、出てなかったらって考えても、言うほど変わってないと思ってる。結局海外に行ってたんじゃない?
さあや:では、最後に読者に向けてでも、自分に対する言葉でも、インタビューの感想でもいいんですが、言い残したこと、言っておきたいことありますか。
Takumi:舐達麻っていうラッパーがいるんだけど、その舐達麻が曲の中で、「やりたいようにやる。じゃなきゃ頭狂うのが普通」って言ってて。まじでその通りだなって思ってて。
みんなやりたくないことをさ、お金が必要だからとか言いながらやってて、そんなん頭おかしくなるじゃん、普通に考えて。だってやりたくないんだもん。
その中に楽しさを見出すとか、それを分けて、仕事別にするとかあるかもしれないけど、でもやりたくないことすると頭狂うのが普通って、すげえなって。いやその通りだなみたいな。こんなの習慣付けちゃあかん。って思ったよっていう感じ。
さあや:ありがとうございます。
Takumi:ありがとうございました。
あとがき
抱いた感情をスッと言葉にできるって素晴らしいと感じました。『誠実さ』という言葉は人に対してつかわれることが多いと思うんですが、自分にも誠実でいると、率直に自分に向き合えるのかもしれないですね。
【インタビュー・あとがき:さあや】
【編集:toki】
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