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2年間セックスレスだった人【後編】

今回の参加者は、みおさんです。

この記事は後編です。前編はこちら。

過去の淫タビューはこちらのマガジンから!


1人でするのとパートナーとするの、どちらが多い?

アイ:1回のセックスってどれくらいの時間をかけますか?

みお:計ったことないんですけど、1時間は絶対かかってないですね。30分とかかな。

アイ:1人でするときと旦那さんと2人でするときって、割合としてはどっちが多いですか?

みお:1人でするときの方が圧倒的に多いですね。1週間に3回とかやってんのかな。
時間はその時によってまちまちなんですけど、すごいときは1日中ムラムラしてやってたりして。大体は3分ぐらいで済ますみたいなのを1日2、3回とかですかね。

アイ:1人でやられるときは、毎回「イくこと」が着地点ですか?

みお:そうです、そうです。

アイ:3分でイけるの、すげえ(笑)

みお:おもちゃ使うので、一瞬でイけちゃいます。
バイブレーション機能がついてるディルドを使ってるんですけど、ディルド部分は使わずに、バイブだけクリトリスに当ててイくみたいな感じです。

アイ:ちなみに、初めてイったのって何歳ぐらいのときですか?

みお:高校生ぐらいかな。その頃に初めておもちゃを買って、お風呂でやったと思います。

パートナーとの出会い

アイ:今の旦那さんとは、どちらで出会われたんでしょう?

みお:私、前に酪農の仕事やってたんですけど。そこに先にいたのが旦那で。
で、田舎だったんで会社の寮が一軒家だったんですよ。その家で、出会ったその日から一緒に住み始めました。

アイ:酪農!?  
期間限定のお手伝いみたいな感じですか?

みお:いや、酪農の会社で正社員やってたんです。旦那とは、会社の先輩後輩ですね。牛の乳を絞ったりしてました。

アイ:そもそも酪農は何で始めたんですか?

みお:高校のときまでずっとイラストレーターになることを目指してやってきてて、美術大学の受験もしたんですね。でも志望大学に落ちてしまって。それでイラストの専門学校に通おうと思って、お金を貯めるためにアルバイトしてたんですね。
でも、そのとき、自分の人生がすごくつまらないものに思えて。友達が芸術大学に受かって、嫉妬もしたりしてて。全部つまんねえとか思って。
それでイラスト以外のことも見てみようかなって思い始めて、ニュージーランドに行ったんです。

アイ:ニュージーランド!
他の渡航先もあったと思うんですが、なぜニュージーランドに?

みお:治安が良くて、あと羊が多くてファームステイが盛んだったので、それをやってみたくてニュージーランド行きましたね。

アイ:元々、牧場的なことに興味があったんですね。

みお:私、名古屋の都会で産まれて、学生時代はずっと名古屋だったんですけど、そもそも内気な性格だから、人がいっぱいいるところが苦手で、田舎に憧れてたんですよね。
それで「田舎でやる仕事=牧場!」っていうことで。

アイ:おお(笑)

みお:ニュージーランド自体は1年いたんですけど、ファームステイはボランティアで2週間やって。で、牧場で働いてみたら、これぞ天職だ!って思えたんですよ。めちゃくちゃ楽しかったし学びもありました。
で、ファームステイが終わってからまた違うバイトしていたんですが、そこのオーナーの知り合いにたまたまJAの牧場関係の人がいて。その人の紹介で帰国後に北海道に行って、酪農の研修を受けました。

アイ:そうだったんですね。
旦那さんと出会われたのもそこですか?

みお:旦那とは転職先の愛知県の牧場で出会いました。

アイ:天職と思った酪農の仕事をしていたのに、やっぱりイラストレーターやろうって思ったのは、どうしてだったんでしょうか?

みお:やっぱり酪農もきつい仕事で、きついことがあるたびに「私はイラストレーターになってたら今どうなってたんだろう」って未練がましく思うようになっちゃって。
そんなふうに思ってるくらいなら、イラストレーターになっちゃえばいいじゃん、と思って。ちょうど友達が漫画家になった時期で、私もなりたいって思ってました。

アイ:なるほど。それが、前半の冒頭でおっしゃっていたお話ですね。友達がアダルト漫画家になったって。

みお:そうです!

イくこと至上主義セックスからの卒業

アイ:今の自分のセックスや性に対してのスタンスに、最も影響を与えた人物は、いらっしゃいますか?

みお:さっき言った「イくことをゴールにしない」とか、気持ち良いとか気持ち良くないとか反応を示すとか、アドバイスをもらった人がいて。
今はその人に一番影響を受けてるのかなと思いますね。
整体とか、身体についての講座とかセッションをやってる人で。その人と契約して、いつも相談に乗ってもらったりとかしてるんですけど。
その人に「セックスをもっと気持ちよくしたいんですけど、どうしたらいいですか?」って聞いたんです。

アイ:それは、先ほどのレスの時期に出会った方でしょうか?

みお:全然別のタイミングだったんですよ。肩がすごい痛くなっちゃったときに施術してもらったのがきっかけですね、整体もされている方なので。

アイ:そうすると、セックスに対しての考え方が今のようになる前って、どんな感じだったんですか?

みお:本当、内気で。人に悩みを話すのもはばかられるような性格でした。自分が本当に思ってる気持ちを出せなかったんですよね。
で、性に関しては最も言いづらかったことでした。本当にシャイでした。
昔からめちゃくちゃ考える量は多かったと思います。

アイ:表現の手法としてのイラスト。

みお:そうそう。イラストもだし、あと詩とか書くのも好きで。よく書いてたんですよね、人に言えないから。詩とかイラストとかで表現するっていうのをやってました。

自分を解放したきっかけはコーチング

アイ:自分をオープンに表現できるようになったきっかけは、なんだったんでしょう?

みお:どこかのタイミングですごい変わったっていうわけではなくて、ちょっとずつ変わっていったと思うんですけど。でも一番大きかったのは、先ほど話したニュージーランドに1年間住んだ経験ですね。
小学校のときから内向的な自分を変えたいっていうのは思ってて。中学や高校に上がるときとか、人間関係がリセットされるタイミングですこしずつ自分を変えてきたつもりなんですけど。
ニュージーランドは、本当に誰も知ってる人がいなかったので、なりたい自分を演じるっていうのを意識して行動してたんですよ。

アイ:そのときの「なりたい自分」は、どんな自分だったんですか?

みお:すごい活発で、好奇心旺盛で友達もいっぱいいて、明るくて社交的で。そんな感じが理想でしたね。
ただ、なりきろうとしてなりきれてなかったんですけど。でもその前よりは友達もいっぱいできたし、話せるようにはなってたかなとは思います。
まあ日本に戻ってきて、また内向的に戻ったんですけど。

アイ:内向的が明確に過去のことになったのは、いつぐらいですか?

みお:私、コーチングもやってるんですけど。コーチングをやりだしてから完全に決別できた気がしますね。
イラストレーターになりたい人や、既にイラストレーターの人に向けて、その人のなりたいゴールに向けての相談役みたいなことをやってるんですけど。

アイ:コーチングを始めたきっかけは、なんでしょう?

みお:まず、私自身がコーチングを受け始めたんですよ。
イラストレーターになって2年目の時に、旦那が仕事を辞めたいって言いだして。じゃあ、私がもっと稼がなきゃと思って。現状を変えるために、コーチングをしている知り合いに相談して、そこでコーチングと初めて出会いました。

アイ:そうすると、そのコーチングでそれまでの思い込みがどんどん外れていった感じ?

みお:めっちゃ外れましたね。
そのコーチングで、人との会話の仕方も学んで、もう私は人付き合い大丈夫だわみたいに思えたんですよね。それで過去の自分と決別できたんじゃないかと思います。

胸でイってみたい

アイ:これからしてみたいセックスって、ありますか?

みお:軽いSMですね。手を縛ってみたりとか目隠ししたりとか。縛ってやるプレイをしてみたいです。
ハードすぎると引いちゃうので、軽くでいいかなと思ってます。

アイ:逆に、これまでで一番最悪だったセックスってありますか?

みお:濡れてないのにローション使ってやるセックスは、結局後々痛くなるんで嫌だなっていう。最悪とまではいかないんですけど。
あんまり興奮しきれてないんで、何入れてもあんまり気持ちよくないって感じで。濡れないときは無理しないで、止めようってなりました。

アイ:止めようって言えるようになったのは、いつぐらいですか?

みお:結構最初の方から言ってる気がしますね、それは。自分が痛いのは耐えられないので、本当に。そこは言えてますね。

アイ:うんうん。
そういえば冒頭「資料収集でAVも見る」って話だと思ったんですけど、AV見てて興奮することってありますか?

みお:もちろんあります。AVも、官能小説もちょこちょこ見てましたね。
「夢小説」っていう、例えば漫画のキャラを使って自分の分身と恋するみたいな内容なんですけど。自分の好きなキャラとやるのを想像して興奮するみたいな感じでしたね。

アイ:ちなみに、好きなキャラは誰でした?

みお:当時よく見てたのは、鋼の錬金術師のエドワードですね。

アイ:いいですね。どんな想像をしてましたか?

みお:胸でイく系とか、かな。自分が胸でイってみたいから。

アイ:おおお。漫画でたまにあるけど、本当に胸だけでイくことってできるんですかね?

みお:なんかね、がんばって開発すればイケるらしいんですよね。

アイ:そこまでできたらマジで最強な気がしますね・・!
ちなみに、胸以外で、普通の挿入とかでイったことはありますか?

みお:挿入ではないかな。クリトリスではイけます。

アイ:それは、今の旦那さんとですかね?

みお:あー、それに関してはおもちゃ使ってでしかイけないんですよ。旦那に結構教えたりするんですけど、なかなかうまくできなくて。

アイ:おもちゃを使う状況は、2人でいるとき? 1人のときですか?

みお:1人ですね。自分でやってるところを見せるのは、ちょっと恥ずかしいんで。

良いセックスとは?

アイ:みおさん的に良いセックスとは、どんなセックスですか?

みお:私自身まだ模索してる途中なので、理想型になっちゃうかもしれないんですけど。
実は今の旦那と最初セックスしたときとかは、私、感動して泣いてたりしたんですよね。
「嬉しくて幸せ」って気分になって、感無量で泣いたんですけど。またそういう体験ができたらいいなと思いますね。

アイ:おおお!
それは、なぜそうなったんですか?

みお:元彼のときは、全然チンコが入らなくて。セックスできないっていう時期が結構続いてて。
でも旦那のときは、なんかすんなり入った。「良かった、嬉しい」っていうのもあったのかな。セックス自体はごく普通のセックスだったんですけど、

アイ:チンコが入らない要因って、いろいろあるじゃないですか。女性側の濡れの問題だったりとか、男性器の大きさや状態の問題だったりとか。
元彼さんのときは、なぜ入らなかったんですか?

みお:物理的に言うと、でかかったのかな。とりあえず挿れるときに痛くて入らなくって。そういえば占いで元彼の話をしたら、なんか「相手がさそり座だから」とか言われました(笑)「さそり座の男性は、自分が悶々とするのがそもそも好きで、チンコが入らないことで悶々するのがまた興奮して、それがさそり座の特徴だ」みたいに言われて。
今考えると単純に、体の相性があまり良くなかったのかもしれないです。

アイ:待って「さそり座だからチンコが入らない」は爆笑(笑)
私も体の相性の善し悪しはあると思っている人間ではあるのですが、みおさん的に相性の良さって何の違いだと思いますか?

みお:私は元彼と今の旦那の2人しか付き合った人がいないので、全然わからないんですけど。とりあえず今の旦那のときは、初体験だったのに全然痛くなく済んだので、「本当に相性が良いと、こういうことも起こるのかな」っていう感覚ですね。

アイ:あ、そっか、じゃあ元彼のときは挿入まで至らず?

みお:そうです、そうです。

アイ:なんと! 
じゃあ初体験で感動して泣けるって、めちゃくちゃいいですね。

みお:そうです。

アイ:すげえ。

みお:もう、やりたかったんで。

アイ:(笑)
もしもの未来の質問を毎回しているんですが。
もし仮に、コーチングに出会わず、アドバイスを受けた整体の方とも出会ってなかったら、今ってどんなセックスしていたと思いますか?

みお:またセックスレスになってたかもしれないですね。パートナーと性の話も、そんなにできてなかったかも。

アイ:そうか。解決するための話すらできないっていう。

みお:そうですね。で、セックスできない自分を責めてたりとか。

アイ:そう考えたら、でかいっすね、コーチング。

みお:めちゃくちゃでかいです。でかかったから、もう自分でやり始めて。良かったですね、出会えて。

アイ:自分でコーチをする側にもなったんですね。どんな人に対してコーチングを提供しているんですか?

みお:クリエイターが多いです。イラストレーターや、他の表現する人に対してやっていますね。とてもやりがいがあります。

アイ:いいですね。コーチングの話もまた別の機会に教えてください!
今日はとても楽しかったです。本当に当たり前の感覚で、『性』というものに真摯に向き合われていて、本当素敵だと思いました。
どうもありがとうございました!

みお:ありがとうございました!

この記事は前後編です。前半はこちら。

インタビュー:アイ
編集:栗林康弘


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