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ミミハムココロさん ✖️ アルバム順に音楽を聴く 後編 【偏愛インタビュー】

やっぱり、好きなものを語りたいっっっ!!
ということで、偏愛インタビューつづきます。

【第1回目のゲスト】
 ミミハムココロさん(以下、ミミさん)
 卒論執筆をはじめ、最後の学生生活を楽しむ大学4年生
 アルバム順に音楽を聴く について語ってもらいました!
 各種リンクはこちらから!
  ・note
  ・無名人インタビュー


前編・後編に分けて、好きをお届けします。
前編はこちらをクリック!
 聴き手:erica (無名人インタビュー・インタビュアー)



04 : こっちが能動的に聴くぞ!って決めないと、
もう逆に聴けない時代なんで。


── 事前に、椎名林檎さんのお気に入りの曲を送ってくださったと思うんですが。どういった理由で選ばれましたか?

ミミ: これはですね、基本的には全部同じ理由で選んでるんですよ。

例えば、曲の歌詞がすごく良い曲が2曲あったとして。1曲目、2曲目と並んでいるからシンパシーを感じるとか、綺麗さを感じることはあまりなくて。歌詞はあまり結びつかないんです。

歌詞だけでいいんだったら、音楽じゃなくて詩でいいじゃんって、つい最近無名人インタビューでとある方が言ってて。


これを読んで、確かに!って。思っていたことを言語化してくださってたんです。

曲間に関しても、アルバムやアーティストによって癖がありますね。静かな曲の後に、ジャガジャガジャーンって急にアップテンポな曲をやる人もいます。

King Gnuさんは、2曲目を移行にあてる。うまーく中和させるというか、1曲目から3曲目に綺麗に繋ぐ役割の曲で、歌詞がないんですけど。音楽を流すんですよ。

『CEREMONY』というアルバムの6曲目です。5曲目の『白日』と7曲目の『飛行艇』はかなり雰囲気の違う曲なんですが、この『幕間』を通してゆっくりと盛り上がってから『飛行艇』のイントロに繋がる感じがすごく好きです。

by ミミさん🍛


繋ぎ目までちゃんとこだわってるなって感じる方が何人かやっぱいて。King Gnuの常田さんは、椎名林檎さんとデュエットで曲を出しているので。やっぱり、影響は受けていると思うんですよ。

最近の音楽シーンで言うと、椎名林檎さんは結構影響与えてるのかなって勝手に思っています。

2014年に出された5thアルバム『日出処』も、2019年に出された6thアルバム『三毒史』も、15年、20年経ってもやってることが似ている部分がある。


曲と曲の間の繋ぎ目がすっごく綺麗な瞬間がある。
だから、絶対こだわってる部分なんだろうなとやっぱり感じるんです。曲と曲がどこで切り替わったかわかんないぐらい、1つの曲のように感じる2曲が見つかると、すごく気持ちいいですね。

── 他にも、繋ぎ目のこだわりを感じるアーティストはいますか?

ミミ: カネコアヤノさんも好きで。この方も女性アーティストです。

最近、新曲が出たんですが、同時に2曲だけ出たんですね。『ラッキー』と『さびしくない』って曲が出たんですけど。同時に聴いて初めて意味を持ってるんだろうなっていう曲だったんです。


先月、カネコアヤノさんのライブに行ったんですけど。ライブでも、その順番通りにやってくれたんですよ。やっぱり、2曲出すなら2曲で出す意味があるんだろうなって。

こだわりが強いか強くないかは置いといて、やっぱりアーティストも適当に曲は作ってないだろうから。

サブスクが流行ってる今、シャッフル再生みたいにいろんな曲やアーティストがごちゃ混ぜになったり、AIがオススメしてくれる通りにいい感じの曲をずっと流したりするのもいいんですが。

こっちが能動的に聴くぞ!って決めないと、もう逆に聴けない時代なんで。少なくとも、ある程度時間がまとめて取れる時は、僕は聴くようにしていますね。

── 余談ですが、私は初めて椎名林檎さんの曲を聴いたんです。『三毒史』の『神様、仏様』と『TOKYO』を続けて聴いて、繋ぎ目の綺麗さを体感することができました。


ミミ: 良かったです(笑)!

もうせっかくね、事前によかったらって送ったらちゃんと聴いてくださって、僕の方がありがたいです。

── でも、調べ物好きなので。

ミミ: はっはは(笑)。いやでも、ありがたいです。

『神様、仏様』も、ジャンジャンジャンジャンジャーンって鳴った後、間髪入れずにピアノが鳴り始める。『神様、仏様』と『TOKYO』は落差がある2曲だけど、切り替わりがすごいなぁって。

今回事前に送らせてもらった曲は、繋ぎ目まで覚えています。1曲ずつを丸々堪能できている気はしてますね。

05 : 本当にたまーに、そろそろ補給したいなって家の中でなります。椎名林檎さんのあれ、もうそろそろワンセット入れたいなみたいな。


── シャッフル再生やAIのオススメを聴けば、自分が好きそうな曲だけを聴けますよね。

ミミ: そういえば、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という本があって。ゼミで、その本について読んで発表したんです。


情報を知りたい人が多い。
ファスト映画もそうですし、映画も話の本筋にあんまり関係がなさそうなやり取りをスキップして、有名なシーンだけ観る。観た経験が欲しいと、本に書いてありました。

だから、曲も飛ばし飛ばしで聴く。正直、なんでそんな急ぐんだろう? って思えるぐらい、僕はまだ余裕があるんですけど。スキップする人が少数派かというと、そう思えないくらいスキップする人が増えてきてるなって感じます。

最後、歌詞もないのに、なんで演奏だけで曲を長くしているのかというと、そこまで含めて1曲にしたいっていうメッセージがあると思うんです。

曲を飛ばすっていうのは、本当に聴き手の時間の都合なので。できる限り、最後まで聴きたいなと思っています。最近は全部はできているわけじゃないですけど、考えるようになりました。

── 曲単体で聴くのと、アルバム順に聴くのは、何対何ですか?

ミミ: 正直、8対2くらいですね。アルバム順に聴くのが2割。2割も嘘かもしんない。1割かな(笑)。

── 1割なんですね(笑)。

ミミ: 1日中、サブスクで曲流してるんですよ。アルバムは、昔から買ってたんですけど、もうここ数年は本当に欲しいやつ以外は滅多に出せなくなっちゃって。実家でもないんで、イヤホンで聴くとなったらサブスクで事足りるんですよ。

正直に言うと、8割がシャッフル再生。自分でプレイリストを作るんですけど、好きな曲だけをひたすら聴いて、微妙だなーって思う曲も入ってるアルバムをいちいち聴くのは、家の中ではないですね。

── 絶対にアルバム順に聴く場面はありますか?

ミミ: 例えば、車の中。昔は、実家の車もCDを入れる車だったので、自分が持ってるアルバムや親の好きなアルバムを入れて、スキップもせずに最後まで聴くのをよくやってました。

最近は、サブスクをBluetoothで接続して、車のスピーカーから流しているんですが、その時はちゃんとアルバム順に流していますね。

── 車では順番に聴くのは、どうしてだと思いますか?

ミミ: なんでなんでしょうね(笑)。でもやっぱり、車はあんまり焦りたくない。

友達といる時は、車でもお互いに知ってる曲や盛り上がる曲を優先して、プレイリストとか次に聴くと設定して、どんどん流しますね。

本当にたまーに、そろそろ補給したいなって家の中でなります。椎名林檎さんのあれ、もうそろそろワンセット入れたいなみたいな。

車だと、1回の運転で大体50分くらいなので、だったらアルバム1個聴こうってなるのかもしれないですね。

車内はうるさくないですけど、例えば通学中は外の音が結構うるさい。イヤホンしていても聴こえるんですよ。だったら、好きなアップテンポの曲をガンガン流せばいいやってなります。

アルバム通して聴くと、何言ってるか聴こえないよってぐらい、静かな曲もあるんですよ。そういう曲も、車のスピーカーで出すと室内だからすごく聴こえるんですよ。あっ、だからですね(笑)。

── 家で聴く時は、ミミさんは他に何かしていますか? それとも、ただ聴く?

ミミ: 今1人暮らしなんですけど、家事の時は基本的に音楽を流しています。音楽があるから、家事が楽しくなる。

お風呂の時も、スマホを持っていって音楽だけずっと流してるんですよ。シャワーの音でかき消されるから、真摯にという言葉からはかけ離れているんですが(笑)。そういう時は、単発で好きで、微かに聴こえても盛り上がれるような曲ばかり流しています。

全然寝れないな、めっちゃ早く起きたなって日は、瞑想みたいな位置づけにしようと思って、カーテン全部バーって閉めて、イヤホンとスマホだけ持ってもう1回布団に戻って、曲だけに集中する。横になってイヤホンをつけてぼーっと細部まで没頭しようと努める時間がたまにあります。学生で時間が結構ある今しかできないかもしれないですけど。

時間を取ろうじゃなくて、寝れないなとか早く起きすぎたなって時はもう曲に没頭する時間にあてるかーってなる時がありますね。


06 : 生活あっての仕事だと僕はやっぱり思いたいです。ぼけーっと音楽を聴くくらいの余裕はずっと持ち続けたいですね。


── 学生で時間があるからかもというお話がありましたが、アルバム順に聴かなくなる可能性ってあると思いますか? ないと思いますか?

ミミ: 聴かなくなることはないと思います。アルバム順に聴く良さをちゃんと覚えてるんで。聴くアルバムが今から増えるかは分からないです。

全部のアルバムをいちいち試し聴きしてみたいですけど、やっぱり途中で、アーティスト微妙だなってなったら、もういいやってなりそうなんですよ。そこまで優しくないんで。

ある程度、このアルバムを聴いたら絶対に、はぁーって思えるものが大量にあるので。これ以上増えてもって感じはありますね。でも、この習慣はなくしたくないと思っています。

アルバム順に聴けないということは、僕が忙しすぎるサインかなとも思ってるので。『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という本でも、自分が大事にしてるものがなくなるのは、忙しすぎるからと書いてありました。

『花束みたいな恋をした』という映画があるじゃないですか。


── 流行りましたね。

ミミ: 見ましたか?

── 見てないんですよ(笑)。

ミミ: でも、名前は知ってるぐらい流行ったじゃないですか。

5年ぐらい付き合ったカップルの回想の映画で、大学生から社会人になるタイミングをちょうど映してるんですよ。

菅田将暉が演じる麦くんっていう主人公は、社会人になるまで文化をずっと大事にしてたんです、小説や音楽、漫画とか。

でも、やっぱり仕事で忙しくて、途中で大事にできなくなる。僕も麦くんみたいになる可能性もあります。

麦くんは、割と忙しすぎるタイプの仕事に就いたイメージがあります。僕は、もう内定も決まったんで内定貰った会社に行く予定なんですけど、現時点で聴いている情報だと麦くんほどではないんですよ。

── へぇ、そうなんですね!

ミミ: 僕はそれを軸に就活をしてたんで。生活あっての仕事だと僕はやっぱり思いたいです。ぼけーっと音楽を聴くくらいの余裕はずっと持ち続けたいですね。


おわりに : やっぱり、好きなことだけ喋るって楽なんだなと思って。


── 今回お話ししてみて、いかがでしたか?

ミミ: まず1つ、すごくスッキリしたのが家と車での音楽の聴き方の違い。今まで考えたことがなかったし、話しながら自分で答えが一応見つかったんで。やっぱこうやって話さないと、目に見えなかったと思うので。それだけでも今回インタビューを受けて良かったなーと思いました。

── ありがとうございますっ!

ミミ: やっぱり、今はこう思えているんですけど、社会人になったらどうなるか分からないのがすごく怖いです。変わりたくないって言いつつ、やっぱり仕事や生活が忙しくなりすぎたら、そりゃあ忘れる。もう、そう言ってらんないってなるかもしれないですよ、麦くんみたいに。

今回感じた気持ちは、なるべく忘れずにいたいなと思いました。

── 椎名林檎さんのアルバムを通して、音楽の新たな楽しみ方を知れて楽しかったです!

ミミ: 事前に聴いてくれたじゃないですか。このインタビュー、すごく本気で取り組んでいるんだなーって思いました。

── あはははっ(笑)。

ミミ: 45分間ずーっと自分の好きなことだけ喋れたんで。やっぱり、好きなことだけ喋るって楽なんだなと思って。

── あぁー。楽ですか?

ミミ: やっぱり、今日喋ったことが形に残るっていうのは、自分でも振り返りたいと思っていたので、受けて良かったなーと思いました。

── えぇー、嬉しいですねっ!ご参加ありがとうございました!

ひとりごと

ずっと、こんな場が欲しかった。
心ゆくまで、心向くままに、好きを語れる場所。
好きを媒介して、新たな世界を知れる場所。

楽だったと言ってもらえて、本当に嬉しかったです。
ミミさん、改めて好きを教えてくれてありがとうございました!!

第2回のゲストは、タカバシさん。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー に関する “好き” をお届けします。お楽しみに…!

インタビュー・編集・ひとりごと:erica 🐿️


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