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今までやったインタビューと全く別の話をしてる人

むかしむかし、ある村に、意外(いがい)という名の若者が住んでいました。意外は、村で語り部として知られていましたが、不思議な特徴がありました。
話を始めると、いつも予想もしない方向に物語が展開していくのです。
例えば、ある日、村人たちが「今日は稲刈りの話を聞かせて」と頼むと、
意外は「はい、稲刈りの話をしましょう」と始めるのですが、
気がつくと海底の人魚の暮らしの話になっていたり、
星々の恋の物語になっていたりしました。
村人たちが「昨日の続きを」と言うと、
全く違う登場人物が現れ、
まったく異なる場所で、
思いもよらない出来事が起こるのです。
最初、村人たちは戸惑いましたが、
やがてその予想のつかない展開を楽しむようになりました。
後に意外はこう語りました。
「人生は、思い通りにはいかないもの。だから、予想外の展開にも、きっと意味があるのです」
そして「道は曲がるほど、面白し」ということわざが、この村から広まっていったとさ。
めでたし、めでたし。
と思う2025年1月18日15時01分に書く無名人インタビュー997回目のまえがきでした!!!!!

【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】

今回ご参加いただいたのは たくや さんです!

年齢:40代前半
性別:男
職業:会社員
Instagram:https://www.instagram.com/gumi_company/profilecard/?igsh=azR4ZHBoamU3b3kw


現在:これもうどうしようもない部分だと思うんすけど、ちょっと見方が固まっちゃうっていう部分があると思うんですけど、サイファーをやることによって一旦そっから解き放たれるみたいな。

ミミハムココロ:
たくやさんは今、何をしている人でしょうか?

たくや:
私は、一般的には社会人って答えるところですね。まあ普通に仕事をしている、今年45歳になる男なんですけれども。今は何を他にやってる人かっていうと、今はですね…世間一般でいう「ラップ」っていう音楽、HIPHOPって言えば分かりやすいかもしれないですけれども、そういう活動をしているというのが結構正解に近いかなと思います。

ミミハムココロ:
ラップはどういうきっかけで始めたんですか?

たくや:
ラップはですね…もともと何歳ぐらいかな、20歳ぐらいの時に…聞き始めはそれぐらいだったんですけれども、普通に聞いて「音楽として好きだな」っていうので聞いてたんですけど。実際、本格的に自分から音楽としてやり始めたっていうのは実は去年の9月ぐらいからっていうのが、ほぼほぼここ最近のことなんですけど。

どういうふうに何をやってるのかっていうことをお話すると、よく「サイファー」って言われるものがあるんですけど。これを説明すると、なんか外でよく大きいスピーカーを置いて、輪になってフリースタイルでラップをするみたいな文化があるんですけれども。見たことある人は分かるかもしれないんですけど、エミネムが出てた映画があるんですけど。なんかこう対決するみたいな、路上でみたいな、バトルではないんですけども。そういった形で外でラップをする集団の中に「面白そうだな」っていうので入ってみて、そこから少しずつ始めて楽曲を作ってみたいなところで。今、そっちの活動は趣味っちゃ趣味なんですけども、そういったところを活動している感じですね。

ミミハムココロ:
「音楽として好き」っておっしゃってたんですけれども、他の音楽とかと違ってどういうところが好きだったんですかね。

たくや:
そうですね…実際、なんかロックとか他のジャンルの曲とかも結構聞くは聞くんですけれども、何が1番良いかなっていうのはやっぱり「即興性」っていうのがちょっと1番熱いなと思っていて。っていうのが結構その「フリースタイル」って言われる、初めて聞く音楽にその時の言いたいことっていうのをリズムに乗せて韻を踏んで即興でやるっていう。Creepy NutsのR指定とかがよくやってるようなあれなんですけども。

実際、それって考えてやるものではない…考えてっていうかネタを作ってって言えばいいんですかね。「こういうこと言おう」みたいのをあらかじめ作ってやるものではなくて、その場で即興でやるっていうものなので。どちらかというと自分の本当に思っていることが出やすい、「本音が出やすい」っていうところになります。

それで嘘を言ってしまうと辻褄が合わなくなる。要は1回こっきりじゃないので、ずっとその8小節っていう大体14秒ぐらいの感覚をずっとリレーで回していくんですね。お題みたいのが1番最初のトップバッターの人が「こういう形の話をする」、例えば「自分の生い立ち」だったら生い立ちを話して、生い立ちの中に使われている単語を使ってお話を続けていく。それをぐるぐるぐるぐるず~っと回していく、何時間も回していくってことをやるので。まあ嘘をついていると、結局なんか整合性が取れなくなってくるんすよ。結局長時間やってくると「あれ、さっきと言ってること違うじゃないか」ってなってくるので。やっぱり自分の本当のことを言わないと整合性が取れなくなってくる。ってなると実際、初対面の人でも深い話になってくる、っていうのが実は面白くて。そういうところもやっぱりちょっと魅力的な、音楽として魅力的だなと思ってます。

なので何だろうな、なんか「お酒を飲みながら腹を割って話そうぜ」みたいなものが、実はもう会って5分の人といきなりできちゃうみたいな。それプラス、リズムもありますしビートっていうリズムもありますし、テクニック的なものとして韻を踏むっていうのもあるので、そういったところも楽しみながら本音で話し合えるみたいなちょっとツール的なところもあって好きですね。

ミミハムココロ:
これ聞き始めたのは20歳頃からっておっしゃってたじゃないですか。

たくや:
そうですそうです。なので聞き始めた頃っていうのは、20歳ぐらいだからちょうどなんだろうな…ちょっとミミハムココロさんがおいくつかちょっと分からないんですけど、Dragon AshであったりとかメジャーなとこだとKICK THE CAN CREWとかRIP SLYMEとか、いわゆるジャパニーズHIPHOPがちょっと認知度が高くなった頃、そういうのが流行ってた頃なので。音楽としてなんか「こういう音楽があるんだ、かっこいいな」ぐらいで聞いてて。なので、「あ~、なんかこんな感じだよね」みたいな。なんちゅうか、テクニック的な…「こういうリズミカルな感じでラップをすればいいんだな」っていうところを土壌としては20歳ぐらいに持っていて。

実際、自分がカラオケで歌うことは多少あったかもしれないですけど、やるってなるところまではそこまでいってなかったんで。なので、その20歳ぐらいの時に好きだったっていうのとはちょっとまた別の感じで今ハマってる趣味になる。だから、そん時に聞いてたっていうのがあるからすんなり入れた部分も実はあるんですね。全く聞いたこともないし何からどうやってやればいいのか全く分からないってゼロスタートではないので。「そうだそうだ、若い時に聞いてたらこんな感じだったよな」っていうのを思い出しながら、それを自分なりにアレンジしてやるみたいなのが今っていうとこですね。

ミミハムココロ:
実際に始めて数ヶ月経ちますけどどうですか?

たくや:
そうですね、やっぱり始めて数ヶ月で知り合いというか現場で出会う人っていうのがものすごい増えたんですよ。それも何ですかね、年齢とかもほんと幅広くて、下は中学生ぐらいから上は50~60歳ぐらいのご高齢の方まで幅広く、やっぱり同じ趣味を持った人っていうのが集まってくる。で、毎回同じ人ではなくてもうバラバラでやって来ますし、国籍も違う方もやっぱり来られるんですね。ドイツであったりとか、アメリカであったりとか、日本に留学してきてる方だったりとか働きに来てる人っていうのが「ラップ好きだよ」って言って入ってきてくれるので。

そういった人との出会い、異文化交流みたいな…異文化でもないですけど、なんか色んな交流が増えていって「何やってる方ですか」って。それこそ、この無名人インタビューに飛び込みで誰かが入ってくるみたいなイメージですかね。共通の話題がラップっていうだけで、じゃあそれを使って「自分たちのことを深掘りしていこうぜ、話していこうぜ」みたいな、サイファーみたいなそういった感じなんで。本当にインスタのフォロワーとかも一気にガンッて増えてってっていう感じで

ミミハムココロ:
お仕事の方はどういったことをされてるんですか?

たくや:
仕事はですね、コールセンターのカスタマーセンターをやってます。なので、基本的に商材を売っている会社のカスタマーセンターなので、商品に関する問い合わせであったり苦情であったりっていうところを受け止めるというか、電話かかってきたりとか。最近だとチャットであったりとかメールっていうのもあるんですけれども、そういったお客様の問い合わせ先っていうところの仕事をしています。

ミミハムココロ:
これはちなみにどういったきっかけで始めたんですか?

たくや:
仕事ですか?

ミミハムココロ:
そうです。

たくや:
仕事は、そうですね、、どっから話そうかな…元々そうですね、今の仕事をやってるのが5年目ぐらいなんですよ。で、その前は携帯電話の仕事をしてたんですね。携帯電話の代理店の会社に13~14年ぐらい働いてて、よく街中にお店が置いてあるような「ショップ」って言われてるような、携帯電話の。そこで働いてたんですけども、「コールセンターを作るよ」って、「やるよ」っていう話になってそこの立ち上げに携わったっていうのがあったんですけれども。そこでコールセンター立ち上げをやってやっていく中で「あ、コールセンターちょっと面白いな」っていうのはちょっと自分の中であって。ただどうしても、やっぱりメインが携帯電話の対面販売っていうものだったので、どうしてもちょっとサイドビジネス的な。その前の会社ではサイドビジネス的なものだったので、なかなか本格的にはできなかった部分があって。じゃあ心機一転、本当のコールセンターやっている会社に入ろうっていうので来たっていう感じですね。

ミミハムココロ:
もう5年ぐらい経つっておっしゃってますけど、やっててどうですか?

たくや:
やっててですね…結構、人話すことはそんなに嫌いではないので。何か自分の社会に貢献できることで金を稼ぐってなるとやっぱり接客とか販売とか、いわゆる人と関わることでしか稼いだことがないんで、これが1番いいのかな。で、やっぱりどうしても年齢が上がってくると「ずっと続けられない」とか色んな制約が出てきたりとかする中で声だけ、声じゃなくても今は例えば文章だけとかでもやっぱり対応はできるわけで、そうなると長く続けられるのかなっていう感じがしています。

ただなんすかね、色んな方がいらっしゃるんで個人的には「あ~、ちょっときついな」って思うこともたくさんあるんですが…なんすかね、反面教師って言うとちょっと言い方悪いかもしれないけど、「あ、こういう人にはならないでおこう」みたいな。最近、カスタマーハラスメントって言葉もたくさん出てきてますがそういう方もやっぱり多いので。それに対して心を折られたりとか怒りを持ってても、無限にっていうか人間がたくさんいるので。永遠に続く話なので。であれば「あ、こういう言い方をすると人は傷つくんだな。あ、こういう言い方をするとしたら嫌な思いをするんだな。じゃあ、私はこういう人にならないでおこう」っていうような捉え方をしてやってる感じですね。

ミミハムココロ:
サイファーとかラップを自分でやる側になってから、何か仕事面で変わった事とかはありますか?

たくや:
そうですね…1番変わったところはやっぱり仕事、職場…まあ仕事ってどっちかというと人生とかで結構大半を占めるじゃないすか。シフト制だけど大体ならすと週5ぐらいで働いてるんで、まあ休日あったとしても大体仕事に身を置いてるっていう中で、やっぱ世界がすごく狭くなっちゃうっていうのが実はあるんですよ。なので、同じ職場の人。で、実際対応するお客様もたくさんいると言っても、やっぱり一握り。「自分の会社の商品を買った」お客さんっていう。買わない人もたくさんいるんですよ、世の中に。ただその人たちはもう触れることはできない。

っていう中で、やっぱちょっと世界がどんどんどんどん狭くなって「世の中ってこんなもんだよね」とか「こういう感じだよね」っていうので、ちょっとなんか殻に籠もるじゃないすけど。これもうどうしようもない部分だと思うんすけど、ちょっと見方が固まっちゃうっていう部分があると思うんですけど、サイファーをやることによって一旦そっから解き放たれるみたいな。

なんか「そうだった、そうだった」みたいな。世の中ってもうちょっと広くて、そうだったあって。全然違う考え方もあって当然だし、自分がすごいもう最悪だなって思ったことって、本当に何か些細なことだよねっていうところで、なんかリセットできるっていう部分がありますね。仕事であったこと、例えば何か悩んでることとかを全部丸々話すことはできないですけど、サイファーで。ただ「こんな感じでこういうことがあったんだよ」っていうものをラップに乗せると、それに対するレスポンスが返ってくるので。「俺だったらこうするね」とか「私だったらこうしますよ」みたいなのが返ってくるんで「なるほどね」っていう。

同じ業種だと、同じ職場だとその答えが返ってこないっていう。何か正解っぽい答えが返ってくるけど、全然うちの業界を知らない、1回もやったことない人たちのレスポンスが返ってくるっていうのは非常に新鮮。「あ、なるほどな」って。「絶対そんな発想は無かったわ」っていうのも返ってくるので、ある意味仕事とサイファーがなんかいい感じでリンクしてるっていうか、相乗効果があるっていう感じですね。

ミミハムココロ:
ちなみに、今回インタビューに申し込んでくださった動機はなんでしょうか?

たくや:
何回かこの無名人インタビューって受けていて、何回目なんだろうな…5回目か6回目ぐらいだと思うんですけども、毎回自分の言ってることって変わってくるんですよ。1番最初の第1回目のインタビュー、2回目、3回目…基本的にベースとして聞かれてることは大体同じだと思うんですけども、自分の話していくことはどんどん変化していく。だから自分が、これは成長って言うとおこがましいんですけど変化していってる。これは記録だなって思ってるんですね、僕の。同じ無名人インタビューを定期的に長期間受け続けると人はどんな変化をしていくのか、自分がどういうふうに変わっていくのかっていうのがもう文字として残る。これは面白いなと思っていて。

で、なんかぶれちゃいけないとかじゃなくて、絶対自分で気づかない変化がそこにあって、いろいろ経験があったりとか。同じ質問をされても違う答えを言ってしまう自分がいるっていうのは、やっぱり自己内省じゃないですけど何だろう…ちゃんとこういうnoteに全部書き起こされて、改めて自分で見ると「あー、前と全然違うこと言ってるわ」っていうところで。「そろそろ2年ぐらいやってないから、2年ぐらい無名人インタビュー受けないでバッと受けたら、その時おれは何を言うんだろう」みたいな。という気がして、ちょっと受けようかなと思いました。ちょっとqbcさんに申し訳ないすけど、そんなふうに使っちゃって(笑)

ミミハムココロ:
好きな場所とかはありますか?

たくや:
好きな場所…好きな場所は、そうですね、、場所。場所は、古着屋さんとかかな(笑)
これも何年か前から結構通って、特定のお店じゃないですけど古着屋さんもちょっと面白いなと思って結構…好きです。まあ古着買うのも好きなんですけど、単純に服が好きってのもあるんですが、古着屋さんてなんか夏服だからとか冬服だからっていう括りが無いじゃないですか。とりあえずもうある、仕入れた服を置いてますみたいな。結構季節感なかったりとかしますし、だいたい全部1点物。「これのLサイズありますか?」とか絶対あり得ないんで、もうあるもの。

で、古着屋さんに行って服を見てそこで自分で購入するか、「この服なんですか?」って聞くかとかって色々あるんですけど。実際、そこですごく何なんだろうな…自分の中で葛藤があるんですよ。これを今買わないと後悔するかもしれない、いやでも、、ってなんか売れちゃって無くなったりとかして。だからそのなんですかね、一期一会的なもので。出会いみたいのがあって、そこの駆け引きですね、自分との。

「いやこれは本当に必要かな」とか「これは本当に自分が欲しいものなのかな、買っても今すぐ着れないよな」とか。「なんでこんなに高いんだろう、店員さんに聞いてみよう」みたいな。「こうこうこうで、これぐらいレアなんですよ」「あ~なるほどな、やっぱり欲しいかもな。でもそれはレアだから欲しいのかな」みたいな、色んな想いがずっとあって。その中で自分との戦いみたいなのも実はあって、そういう自分の中の葛藤となんか達成感みたいのがあって結構用も無いのに行っちゃったりしますね。

たくや:
あと好きな場所としては、健康ランドとかですかね。

ミミハムココロ:
健康ランド。

たくや:
はい。

ミミハムココロ:
それはどういった場所なんですか?

たくや:
えっと、普通のなんかスーパー銭湯みたいな所です。岩盤浴があったりとか大きいお風呂があって、なんかおじいちゃんとかおばあちゃんとかが平日からまったりする場所。結構、何もしない時間みたいなのをあえて作ったりするっていうのも自分好きで。結構、極端なんですよね。休みの日とか仕事の日もそうですけど、基本的に何か予定みたいなのを入れたがりなんですよ、些細なことでも。で、面倒くさいって思うことをなるべくしたい、「面倒くさいと思いたくない」んですよね。なので「あ、ティッシュが無くなりそう。買いに行くの面倒くさいな」って絶対思わないようにしてるんすよ。無くなりそうなら買いに行く。絶っ対やる。面倒くさいとは絶対思わないようにしてるんすよ。

そうすると結構、毎日毎日やることがすごくたくさん増えていくんすね。今のうちにやっとこうみたいな。それをなんか自分の中で決めてて。友達に誘われたら「面倒くさいから行かないでおこ~」じゃなくて「なるべく行く」みたいな。そうすると日常がバンバン詰まっていって、そこである一定の期間が経ったら何もしない。例えば、まずお風呂入って岩盤浴でごろーっとして、そっから何か休憩室みたいな所で半日だらだらするみたいのをスコーンって入れるとすっごい気持ちいいみたいな。

そんな感じで月に1回、多い時は2回ぐらいそういう所へ行って本当1日何もしない。何もしないっていうか、物も食べないっす。っていう日を、デトックスデーみたいなのをちょっと作ってます。そこも結構好きですね。

ミミハムココロ:
「面倒くさいと思わないようにする」にたどり着いたのはどうしてでしょうか?

たくや:
面倒くさいにたどり…えっと、面倒くさい事って無くならないと思ったんですよね、絶対。絶対いつかやらなきゃいけない、結局後回しじゃないすか。だから未来の自分に貸しを作ってしまうことがほとんど。たまにラッキーで無くなることもあるんですけど、あんまなくて、そんなの。大体は「あの時やっとけばよかった」とか。洗濯物もそうですよね、「うわ、めんどくせえな」って溜まっちゃって着るもん無くなったりとか。「だったらこまめに毎日やっとけばいいじゃない」っていうのを分かっていながらも、ついついできないみたいなことってよくあることだと思うんですけど。「なんかそれって人生豊かになってないよね」って思ってて。

そう、前提に何か「人生豊かになるために何が必要なんだろう」っていうのが、僕の中で結構テーマとしてあって。今のところの回答が「楽しむこと」。だからお金持ちになりたいとかなんか仕事なんかしなくて自由に生きたいじゃなくて、別にどんな状況でもいいから1番その人が楽しんでいることっていうのが正解なんじゃないかなと思っていて。

で、面倒くさいことってちょっと嫌なことじゃないですか。たかだか「ゴミを捨てなきゃいけない」とか「洗濯を回さなきゃいけない」とかっていうことで、いちいち自分の心に嫌な時間を作るのがもったいないなと思って。何も感じない、もしくは楽しむぐらいの感覚でいたいなと思ったんで。面倒くさいって思った瞬間に、それはネガティブな気持ちになってしまうので。まあ人生残りどれぐらい時間あるか分かんないすけど、残りの人生の時間の中にネガティブな時間をあえて自分で作り出すって馬鹿だなと思っていて。

それでなくてもネガティブな時間って向こうからやって来てある程度許容しなきゃいけないのに、何だろうな、、わざと自分でそれを作り出すっていうのは…しかも些細な事なんすよ、ちょっとしたこと。で、じゃあその面倒くさいでやらなかった時間を何に使ってんのっていうとテレビ見てるとかって、どうでもよくないですか(笑)だったらやろうよみたいな。何か重要な事だったらいいんすよ。なんか「友達の誕生日パーティーがあって、それに参加しなきゃいけない。でも、洗濯も溜まってる。いやでもな」だったら。「ちょっと洗濯も溜まっちゃうけど、友達の誕生日パーティーであいつを祝ってやろうぜ」だったら分かるんすよ。ただ、「なんか面倒くさくて、ゴロゴロしてポテチ食いながらテレビ見たいから」だったら洗濯した方がまだマシ、あとで絶対後悔するから。で、友達のパーティー行くのは絶対後悔しないんですよ。「あ~祝ってやってよかった。溜まっちゃって大変だけど、あいつの喜ぶ顔見れたからいいや」って思えるじゃないすか。

なんかそういう感じで、そうっすね…くだらない面倒くさいみたいなことは絶対損だから思わないようにする、そういう考え方をしてます。


過去:例えばあと10年で死ぬとしたら、もう10年しか無いんすよ。その中で「自分があと10年をどう幸せに過ごすか」を真剣に考えればいいのに、なんか「電池入れても動かねえ」とかってどうしようもない事ばっかりで人生を浪費してるってなんだろうってやっぱ思っちゃうんすよね。

ミミハムココロ:
振り返ってですね、自分ってどんな子どもだったなって思いますか?

たくや:
子ども、子ども時代ですよね、、うんうんうん。結構、親の顔をめっちゃ伺うタイプで、かつ、なんか異常に自分の世界を頑なに守っている子どもでした。

ミミハムココロ:
「自分の世界」ってどういう世界ですか?

たくや:
「自分ルール」みたいなもの。で、「それが絶対だ」みたいなのが結構あってですね。細かいんですよ。なんか「おもちゃはこの場所に置かなければならない」とか自分で勝手にルールを決めてそれを遂行するみたいなのを結構やりがちな子どもで。世界観みたいなものも独自で持っていて、その世界観に反するものはなんかあまりよろしくないよねみたいな、嫌いですみたいな。ちょっといわゆる不思議ちゃんみたいな、独自の世界観あるよねみたいな。描く絵もちょっと変わってるよねみたいな子どもでした。

でも、それはやっぱりなんか大人たち、周りの大人たちの顔色を伺いながらそれをやってるので、親とか大人の眉間にしわができると「あ、やべえな」っていって。なんか自分の世界は絶対守りつつも上辺で従うみたいな。なんかとりあえず合わせとくかみたいな。でも絶対譲らねえぞみたいな。ちょっとなんかそんな感じの子どもでした。多分高校生、高校に入るぐらいまでそんな感じだったかな…高校に入った時に、なんかその自分の守り続けてるものって何なんだろうって思った時に「結構どうでもいいことだったんだな」みたいな、「なんでこんなこだわってんだろう」みたいなっていうのがちょっと1個あって。

あとは、誰も理解してくれなさすぎて(笑)それまでの間に、同級生とか友達が少しでもその自分で持ってる価値観とか世界観に共感してくれれば多分変わったと思うんすけど、誰もいなかったんすよ。「変わってるね」っていう。だとしたらこの価値観を持ち続けることに意味はもうほぼほぼ無い。で、高校入ったあたりで一旦自分の価値観みたいなのを全部ぶっ壊す作業みたいなのをやって、リセットしました。

なんで、「高校も本当に地元を離れて、親元から離れてもう1人暮らしするわ」って言って。「ちょっとそれはさすがに」って言うんで下宿入って。まあご飯とかは出してくれるんすけど、あとは全部自分でやるみたいな。知り合いも誰もいない所に行くみたいなので、自分の人生リセットじゃないですけど(笑)全てをリセットするみたいなことを1回やってますね。

ミミハムココロ:
その人生リセットをしようとして、結局どうだったんですか?

たくや:
結局、そうっすね…どっちもどっちだなあ。新しく始めて自分にこだわらずに相手に合わせたりする、世界観を持たずにやった結果、なんともなんとも面白くもなんともない高校3年間を過ごし、なんかありきたりな高校生活を過ごして。果たしてこれでいいんだろうか、みたいな。ちょっとよく分かんないなっていう感じになっちゃいました。かといって、なんか前みたいな自分の世界観を出すみたいのももういいやってなって。「どうしよう、これからどうしよう」みたいな感じになって。

そんな時になんか就職活動する気にもなれず、親にお願いをして「進学したいです」っていうのをお願いして進学させてもらって。とりあえず「モラトリアム期間」っていうんすかね、とりあえず期間中に何か見つかればいいやって思ったんですけど。結局なんか、アルバイトしてそのお金でお酒も飲めるんだしってダラダラしてるうちに、なんかそういう期間も過ぎちゃってみたいな。っていうので就活も対処できなくて、たまたま受けて受かった職場にそのまま入って「まあいっか」みたいな感じの流れです。後悔は無いんですよね、不思議と。

ミミハムココロ:
自分の人生に、ですかね。

たくや:
はい。あの「人生やり直せたら」みたいな話あるじゃないすか。多分、それって前提で記憶が全部残った状態だと思うんすけど、記憶抹消されてもっかい人生リセットして最初からスタートだったら、同じルートを歩んでるんですよね。じゃあもういいじゃんっていう気がします(笑)「何かの間違いで」みたいなの、あんのかな…違うルートをたどってたかもしれないみたいな。無いと思うんすよね大体は、僕の考えでは。大体、大体似た感じで着地すると思うので。

多分なんか、僕も何回か昔そういう事を考えたことあるんですけど「あの時こうしてればよかった」みたいな。なんか色々と分岐ルートみたいなのがあるじゃないですか、Aルート、Bルートみたいな。で、自分では「あそこの最大の分岐点でA選んだけど、B選んどけば良かった」みたいなことを思うじゃないすか。仮に戻ってそこでB選んだとしても更にその次にさらにまた分岐点が出てくんすよ。次の分岐点です、みたいな。でも、その次の分岐点はもう分からないじゃないすか、どっちを選べばいいのか。それで多分、絶対その次しくってまた元の大筋ルートに戻るんですよね、ビュンって。一瞬それるんすけど、多分軌道修正で戻っていくと俺は思ってるんで。じゃあもういいやって。一瞬それるけど「はい、また戻ってきましたこの道」みたいな。「あ~、そういう感じで戻るのね」みたいなのが分かるだけでこれは終わると思うんで。「OK、受け入れます」と。

ミミハムココロ:
じゃあ、あえてですね。あえて自分のこれまでの人生で1つだけ「ターニングポイント、分岐点ここだな」って思うとすればどこかありますか?

たくや:
ターニングポイントか、そうっすね…ターニングポイントは、人生で初めて仕事で「転勤してください」って言われた時に、受けるかどうか決めてくださいと。結構遠くに、しかもなんかすんごいド田舎に行ってくださいと。ただ、3段階ぐらい昇進しますと(笑)要は、役職がついて、給料もドガンッて上がって、会社から車も社用車としてあげますよ、みたいな。住む場所も家賃も全部負担するから、めちゃくそ田舎行ってくださいみたいな。あれは結構ターニングポイントだったかなと思ってて。

まあ、僕「YES」で行ったんですけど、あれは良かったのかな…いやそういう事を考えるとまずいんだけど。でも、結構それでガラッと変わったから。あれ行かなかったルートで多分、結構違う道を歩んだなっていう気はします。多分5年ぐらい違うルートを進んで、6年目に同じ道に合流すると思う(笑)

ミミハムココロ:
合流するとしたら、どこら辺に合流するんですか?

たくや:
そうっすね、合流するとすれば…会社が1回傾いて、なんか結構リストラみたいなちょっとワチャワチャの時期があって。なんかその時に今まで過去にやってきた事とか役職とかそういうのも全部あんまり意味が無くなった時期があったんすよね。もう残るものも残らないなみたいな。なので今思えば、正直それまで積み重ねてきた会社の中での自分の地位とか色んなものっていうのは、一旦ちょっとなんかオールリセットみたいなのをされた時期があって、多分そこに集約すると思うんすけど、ポンって。

でも、それまでに経験したものっていうのはあると思うんですけど、多分「行って積み重ねたもの」と「行かなかったからこそ積み重なったもの」があって。多分、なんだろう…習得したスキルは別々だけど、なんかちょっとなんだろうな、イーブイみたいな感じですよね。「サンダースになりますか」みたいな。結局、なんか最終的には同じ場所にたどり着くみたいな。別進化したけどみたいな、結局。なので、多分あの時かな。

「あれ、これおれ行ってめっちゃ頑張ったけど、これ行かなくてもなんか同じことになってたよね、絶対ね」って。まあでも、どっちが良いのかも分からんしな~、と思って。分岐点っちゃあ分岐点かな、1番でかいところ。まあ、もう片っぽの人生もどんなのか気にはなるけれども。でも5年分ぐらいかなと思ってて、いうても。

ミミハムココロ:
ここまでですね、「これ話せてないな」みたいな事はありますか?

たくや:
これ話せてないな…なんか、なんだろうな。これと言ってあんまり無いんだけれども、そうね。なんか自分の中で…でもそうだ、今話してて、これもあるからちょっとインタビューって面白いんすけど。昔、小さい頃に自分の中の世界があって、決まりごとがあってみたいな一貫してましたってあるじゃないすか。でも、そうは言っても今、自分面倒くさいと思わないようにしてるんですよ。って言ったら、これも決まり事なんすよ。

だから、やってるっちゃやってんのかなみたいな。結局、あくの強いものはしてないが、自分の中で世界観を出すというよりも、自分が人生を楽しむために自分に課してる何かルールとか「これはこうだ」みたいな基準みたいのはやっぱり持ってるんだなって思いました。これ人に聞かれないと絶対分かんないすもんね。自分で言ってなんか気付くんすよっつって。(笑)ありますね。

で、僕これ押し付けたいとか全く思ってなくて。自分の考えが絶対正しいとかっていう考えも無くて。単純に「自分が楽しくなるためにどうすればいいのか」をただ単にひたすら突き詰めたい人なんですよ。これが、この公式が他の人に当てはまることもないだろうし、当てはまる人もいるかもしれないすけど、単純に自分が「面白い」とか「楽しい」からやっていること、「いいな」と思ってるからやってることなんすよね。なので、何かそういうものを持ってる人と色々お話したいな。「あ、そういうこともあるんだ」みたいな。「ちょっとやってみようかな。あ、ごめん合わなかったわ」みたいな感じで全然いいんすけど。

だから、結局なんだろうな…今やってる仕事が多分すごく影響している部分もあると思うんですけど、結構やっぱりコールセンターってまあ、電話じゃないですか。正直、電話かけてきて問い合わせする人って最近なかなかいないじゃないすか。Amazonであってもチャットだったりとか、メールのテンプレとか、もしくはbotで返ってくるみたいな。

って中で「対人」でやってくる人って、けっこう年齢層の高い方も多いですよね。ってなった時に、いやここまで年齢重ねてまだ怒りの感情とか、なんだろう…もう本当失礼な話かもしんないすけど、例えばあと10年で死ぬとしたら、もう10年しか無いんすよ。その中で「自分があと10年をどう幸せに過ごすか」を真剣に考えればいいのに、なんか「電池入れても動かねえ」とかってどうしようもない事ばっかりで人生を浪費してるってなんだろうってやっぱ思っちゃうんすよね。いいじゃんもう、もういいじゃんっつって(笑)なんだろうな、それをネタにお友達に「いや、買ったんだけどさ~、全然動かなくてさ~、参っちゃったよ」つって笑い話にすればいいじゃん、って僕なら思うんすよ。ずっと怒ってるんじゃなくて。確かに最初はちょっとイラッとするかもしれないですけど。

「怒ったところで物は直らないし、叫んだところで人生は返ってこない」っていうのはすごく勉強になったんで、この仕事をしていて。何もどうにもならないものは何もどうにもならない。それを分かった上で「自分はどう生きるべきか」みたいな、「どう全力で人生を楽しむべきか」みたいのはすごく考えますね。なので、先ほど冒頭で年齢言ったんすけども、45歳。もうそろそろ半世紀経つので、10代とか20代とか結構「これからどうしようかな」っていう方は全然なんだろうな、また別の見方があると思うんですけど。この歳になって「将来は~」って言うのって僕はおかしいとは思うんすよね。あとは何が出来るのっていう、残された時間が少ない。

昔のゲームで言えばディスク1、2のディスク2に入ってるわけじゃないすか。だとしたら、なんか昔から自分がやってきた事と少し軸足を変えて、考え方を変えて「じゃあこの人生の最後のエンドロールはハッピーエンドなのか、ベストエンディングにするためにはどうしたらいいんだろう」みたいなことをひたすら考えるだけで十分じゃないかなっていう気はすごくしてるとこですかね。言い残したことっていうと多分そんな感じで僕は生きてます、みたいなのをちょっと言い残してました。


未来:「あいつ死に方面白かったよね」みたいなの、やっぱ欲しいすよね。

ミミハムココロ:
それこそ今のお話にもちょっと出たんですけど、今から5年後とか10年後、20年後。最後死ぬところまで想像していただいて、未来ってどうなってるなと思いますか?

たくや:
未来ですか…未来は多分、ものすごく明るいわけじゃないんですけど、まあそれなりにみんなやってるっていうのが正解なんじゃないかなとは思います。技術革新ですごく便利な世の中になるとか戦争が起こりまくってなんかすごいデストピアになるとかっていうのは意外とそこまではなくて。まあ多少のでこぼこがあろうとも、20~30年とかですよね。

だから、そうだな…平成って30年じゃないすか。平成元年から令和の初めまですんげえドヒャ~っていうぐらい変わったかというと、そこまで変わってないよねって。持ってたポケベルがスマホになったぐらいっすかみたいな。変わったっちゃ変わったけど、なんかひっくり返るほど変わってない。だとしたら、緩やかに何か変更し続ける未来がある。いつか必ずすごい変わるんだみたいな夢見てても多分夢で終わってしまうかなと思うので、今ある現実が少しずつ緩やかに変わっていってっていうところかな。

で、最後自分の死ぬところってなると、どうかな…どういう死に方、まあ死に方選びたいっすよね。ここ僕、変わってるんすけど。なんか死に方は選べる人生がいいなと思って。だから俺「爆発して死にたい」って最近言ってるんすよ。爆発して、いや何でもいいっす。例えばなんだろうな、なんか列車に轢かれそうな子どもを助けて轢かれて死ぬとかでもいいんですけど。何か最後、意味のあることで死ねるのは1番良いかなみたいな。なんか「溺れてる子どもを助けて死ぬ」みたいなのあるじゃないすか。ああいう死に方って自分で死のうって行ってるわけじゃないけど命かけてやってるから、そういう死に方っていいよなと思って。
「なんかそういうのないかな~」と思ってます。

あと、なんか死ぬ前に…僕、仏教なんすけど、生前戒名とかなんか死んだら遺灰にバーって書いてくれるじゃないすか、なんか名前みたいな。ああいうのを先に全部済ましちゃおうかなと思っていて。僕はなんかあの世とかは正直無いと思っているんで。何だろうな…死ぬと多分、僕は無になると思ってるんで。ただ、お墓とかお葬式とかは別に残された人がやりたければやればいいんじゃないっていう。お葬式はお坊さんのライブだと思ってるんで。それで残された人の気が晴れるんだったらやればいいじゃんって。

だってもう死んだらそんな「立派な墓が立てられました」とか「立派な葬式ありました」って言われても分かんないもん、もう。じゃあ自分たちが満足するようにしたらって、これはもう分からんっていうか。そこは伝えて死にたいですね。なんか「僕のためにっていうのは絶対しないで。自分たちが満足するんだったらやればいいけど」って。「僕のためにやろうつってんだけど、ためになんないから絶対!」つって(笑)

っていうなんか、最後な…最後面白いのないかな~。ちょっとそこを模索してますね。「あいつ死に方面白かったよね」みたいなの、やっぱ欲しいすよね。

ミミハムココロ:
じゃあですね、死に方を今考えてらっしゃいましたけれども、「これだけはやらないと死ねないな」っていうものはありますか?

たくや:
おー、なんだろうな、これだけはやらないと。え、何だろう…いや、意外と無いっすわ、それ。意外と無いかな、そうっすね。

ミミハムココロ:
冒頭で「コールセンターの仕事をしていて、こういう人にはならないでおこう」っておっしゃったんですけれども、それってどういう人でしょうか?

たくや:
人生を無駄使いしてる人ですね。

ミミハムココロ:
あ、先ほどおっしゃってた。

たくや:
そうですそうです。なんか勿体ないなっていう。みんな絶対分かってるはずなんすよ、笑顔でいる方が絶対楽しい。人を恨んだり、怒ったり悲しんだりするのって楽しくないじゃないすか、絶対。そんな子どもでも分かる事なのについついやっちゃうのが人間だとは思うんですけど。それってしょうがない時もあると思うんですよね。どうしても、人生なんで。でも、自ら進んでやんなくたっていいじゃないですか、余分に。

それをなんか知らず知らずにやってる人が多いなっていうのがあるんで、わざわざ自分からあえて怒ってみたりあえて悲しんでみたりっていうところに突っ込んでいかなくてもいいよね、どうせ多少来るんだし。だったら自分の自由になる時間は絶対笑っていたい。それが理解できるかどうかで人生、多分相当変わるはず。でも世の中には、僕の考えが分からないのかどうか分からないすけど、結構なんか自ら進んでそっちに行ってる人多いな~って。Xとか見てても「なんでこの人こんな怒ってるんだろう」とか「なんでこんなに攻撃的なんだろう」とか思っちゃうので。「別に他のことに使えばいいじゃない」っつって、いやまじ本当に分かんないって思って(笑)

僕もやっぱり聖人君主とかじゃないんでやっぱり心が揺れますしぶれますし、イラッとしますし悲しくなるんで。ただ、周りにそういう人が多いおかげで、毎日襟が立たせるっていうか。「おっと、危ない危ない」みたいな。そういった意味でも、今の職場はなんか自分が闇落ちしないようになってるなシステム的に、みたいな。よりなんかダークな人が周りにいるので。すごい怒ってる人がいると「あー、自分イライラしちゃいかんな」つって。「周りから見たらこう見えるのか」つって。「かっこわりーなー、やめとこう」って。

ミミハムココロ:
ラップ活動の方はこれからどうしていきたいですか?

たくや:
ラップの活動はとりあえず「来月ライブやりませんか?」っていうのを言われて、ライブをまずやります。あとは、そうですね…その中でやっぱ楽曲を作るみたいなのも、サイファーでもあって。まあ冬ちょっと寒いんで外にあんまり出たくないってのもあって。さすがに夜中ずっと外にいたらすごい凍え死んじゃうじゃないですか。なんで、家の中にいて。家の中いると意外とサイファーってできないんで。じゃあしょうがないから曲でも作るかっていってちょっと作った曲とかもあるんで。なんかそういう曲を何かで出せればいいかなっていうところ。

あとは、やっぱその地元のサイファーに行き続けるっていうところですかね。交流の場でもあるので。だから、一旦ライブやってみたいなと思ったからやってみる。作品作ってみたいから作ってみる。まあ作ってみて何を思うか分かんないすけど。でも、多分1番面白いのって即興で知らない人と「初めまして。ちょっとラップやりましょう」ってパッて始めて、お互い素直な気持ちっていうか即興でバンバンバンバン言い合って、「あ~、いいね今の」つって。「名前なんて言うんですか?」ってそこで初めて自己紹介みたいのもあるんすよ。そこが1番楽しいので。なんか「有名になりたい」とか「曲を売りたい」とかじゃなくて、色んな人と交流したいなっていうところなんで、多分それをやり続けるのかなって思ってます。

ミミハムココロ:
ラップに限らず、自分の人生が5年後どうなってると思いますか?

たくや:
5年後、50歳ですか。5年後は、どうしてるかな…5年後、2030年。いや嘘、あ、合ってるか。実は僕、息子いるんすよ。ちょっと離婚しちゃって、離れ離れになってるんすけど。息子がちょっと「パン屋さんを開きたいって」夢があって。あいつがちゃんと努力をしてそれが叶ってるんであれば、パン屋を開いてるはずなんすよ。なので、「手伝うよ」つって言って今の仕事辞めてパン屋をやってるかもしんないすね、ラップしながら(笑)可能性としてはちょっとあるかなと思います。

ミミハムココロ:
もしパン屋を一緒にできる未来が来るとしたら、どうですか?

たくや:
まあ、それはめっちゃ楽しいと思いますよ。なんかすげえパンが好きなわけじゃないけど、なんだろうな…自分の子どもって自分の遺伝子、分身みたいなもんじゃないすか。だとしたらなんかまあ「パン屋さんやりたいんだったら俺の人生使えばいいじゃん」つって。「いいよ、一緒にやるよ~。いいよいいよ~」つって。その方が多分、パン屋を大きくしたいって夢があるんだったら。「親父の人生ちょっと何十年か使ったらちょっとね、チートで少しスピードアップできんじゃないの」つって。「1人でやるよりは、分からんけど」つって。なんか「あるものは使った方がいいよ~」みたいな感じで、その話があったら一緒にやるのも楽しいかなって思いますし。

なんでまあ、仕事にこだわりあるかというと実はあんまり無いんですよね、正直。この仕事がいいみたいなものとか。だから、「天職だ~」とか持ってる人はすごい羨ましいなと思ってます。「これが自分のなんか天職です」みたいな、「あ~、無いっすねそれ」つって。でもまあまあ、それなりに人生楽しめてるんで別じゃないですかって言う感じで考えてます。だからさっき「誰か助けて死にたい」みたいな死に様の話をしましたけど、最後どうせ自分1人の人生を誰かのために使えたら、それはそれでなんかおもろいよねっていうか、まあ良い事してるよねと思うんで。なんか息子の人生に活用できるんだったら、それはそれでいいんじゃないかなと思って。

ミミハムココロ:
最後ですね、今回のこのインタビューについての感想でもいいです。もしくは、自分の遺言でもいいです。最後に一言いただければ。

たくや:
そうですね、あの…多分、今までやったインタビューと全く別の話をしてると思うので、またちょっと忘れた頃に無名人インタビュー受けてみたいと思います。


あとがき

たくやさん、ありがとうございました。

僕もラップバトルはちょくちょく追っているので「ラップをしている」と冒頭に言われた時はワクワクしました。「やっぱり自分の本当のことを言わないと整合性が取れなくなってくる」という発言は色んなラッパーたちが言っている事なので、やはりすごく大切なんだな~と。何事も日々の積み重ねが大事ってことですね、多分。まあ僕は音源を全然聴いていないバトルキッズなんですけれども、この前MU-TONが出した『Brother』という新曲はすごく良かったです。いつかバトルにも復帰してほしいですね。

中1の頃、『フリースタイルダンジョン』というラップバトルの番組が始まったことで、僕の学校(の男子)には空前のラップブームが到来しました。僕自身家で暇な時にはYouTubeでビートを流しながらなんちゃって1人ラップをしてましたし、先輩たちはそれこそサイファーを作って集まってました。あれからもうすぐ10年になると思うと、なんだか不思議な気持ちです。

ちなみに、僕は遊び心のあるラッパーが好きなので「ふぁんく」のバトルをよく見ています。あんなにスラスラと韻を踏みながらリズムキープもしつつ対話まで出来るなんて本当にすごいし、ラップしてて自分でも気持ち良いんでしょうね。アドレナリンどばどば~。

【インタビュー・編集・あとがき:ミミハムココロ】


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