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泥臭く足掻くのをやめなかったからこそ私は生きてる人

むかしむかし、ある山奥の村に、智(さとし)という若者が住んでおりました。智は村一番の物思いにふける青年で、いつも何かを考えては村人たちを困らせておりました。
村人たちは「考えるばかりで何も生み出さぬ奴だ」と智をさげすみ、両親さえも「もっと実践的なことをしなさい」と諭すほどでした。
ある年、村に大干ばつが訪れました。作物は枯れ、川は干上がり、村人たちは途方に暮れました。多くの若者たちは村を捨て、都へと逃げ出していきました。
しかし、智は考えることをやめませんでした。昼も夜も、水不足を解決する方法はないかと頭を悩ませ続けました。
ある夜、智は夢の中でふと気づきました。「山の頂に雪が積もっているではないか」と。
目覚めた智は、すぐさま村人たちに「山頂の雪を溶かして水路を作れば、村に水を引けるのではないか」と提案しました。最初は誰も智の言葉を信じませんでしたが、もはや他に方法がなかった村人たちは、智の案に賭けることにしました。
村人たちは協力して山頂まで登り、雪を集めて水路を作りました。そして、その水は確かに村へと流れ込んだのです。作物は蘇り、村は再び豊かになりました。
それからというもの、村人たちは智を尊敬するようになり、「考え続けることの大切さ」を学んだのでした。智は後に村長となり、「考えることで道は開ける」という言葉を村の教えとして残しました。
めでたし、めでたし。
と思う2024年8月19日14時31分に書く無名人インタビュー863回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】

今回ご参加いただいたのは 兎角ゆらの さんです!

年齢:20代前半
性別:女
職業:漫画家志望の不詳

X:https://x.com/lilium358


現在:もし死後の世界というものがあるとしたら、その子が生きれなかった世界ですごい面白いことして、こんな面白いことしたよって言って仲直りするきっかけにでもなりゃいいなって。

qbc:
今何をしている人でしょうか?

兎角ゆらの:
今は、漫画家志望として新人の漫画賞に持ち込みの形で応募するので、その作品を毎日ひたすら書いています。

qbc:
それ以外何されてるんですか。

兎角ゆらの:
それ以外ですか。それ以外は私足腰が悪くって働けなくて。なので、もう本当に漫画に時間を費やしていて。ていうかもう、そのぐらいですかね。

qbc:
何か趣味の時間も全くない?

兎角ゆらの:
一応ゴシックロリータとかすごく好きなんですよ。たまにやったりするんですけど、本当にそれも時間もないくらいには切羽詰まって今書いてます。締め切りが10月ぐらいなので。

qbc:
なるほど。雑誌のタイトルとかって言ってもいいですか。

兎角ゆらの:
サンデーGXですね。

qbc:
サンデーGXってどんな立ち位置なんですかね。

兎角ゆらの:
青年誌で有名な作品だとブラックラグーンとかの漫画があったりするところですね。

qbc:
なるほど。その状態に突入してどれぐらいですか。ガリガリ描いている時期。

兎角ゆらの:
実はまだ1ヶ月でして。でもイラストレーターとして高校2年生ぐらいから今までやってきたものがあるので、ある程度多少は普通の1ヶ月よりスタートダッシュが素早く動けてるんじゃないかなと思います。

qbc:
いわゆる絵描きだったけど漫画描きではなかったってことですかね。

兎角ゆらの:
そうですね。

qbc:
どんな気持ちで描いていらっしゃるんですか。

兎角ゆらの:
商業誌というキャッチーな舞台じゃないですか。そんな中で、いかにやりたいこと表現したいことを表現者としてできるかなっていう挑戦というか。なんかもう本当に何か有名になりたいとか売れたいっていう野心というよりかは、面白いことをしたいみたいな感じで動いていて。そんな感じです。

qbc:
なるほど。漫画を描き始めたきっかけって何だったんですか。

兎角ゆらの:
漫画を描き始めたきっかけというのはすごいさかのぼると、母が少女漫画で漫画を応募したりとかしてて。入選とかしなかったんですけど、漫画を書いていた原稿を見てやってみたいと思ったところがあって。でも自分が下手っぴすぎて、頓挫したんですけれども、そこから紆余曲折あり。その紆余曲折の最中はもういろんな創作をしたんです。音楽だったり、造形だったり普通に絵を描いたり。色んなことをしたんですけれども。でもどうしても自分に合ってないって、本当に面白いことできてないっていうのもあって。で、今原点回帰で漫画描きたいなっていうので漫画になったんですよ

qbc:
うん。

兎角ゆらの:
漫画に至るまでにいろいろあったんですけれど、きっかけは友人の死別があって。全然乗り越えられてはないんですけれども、その子が生きれなかった世界を見たいと思って。その子も絵を色々書いてたんですけど、神経が切れて手に神経痛があったりしてあんまり書けなくて、その子が創作したらもっといろんなものを作るんだろうなって思ったりして、ひたすら自分に合ったものを探していた。そこで漫画というものを見つけて、もうこれしかないと思ってやってましたね。まだ1ヶ月ですけど、されど時間なんてあってないようなものでして、私の中では。そんな感じで今になります。

qbc:
亡くなられたのはいつだったんですか。

兎角ゆらの:
数年前ですね。

qbc:
それから、なぜ1ヶ月前のタイミングでっていう感じだった?

兎角ゆらの:
タイミング、確かにそうですね。そうだ、とある知り合いの占い師さんに話したんですよ、その話を。それで、話の流れで相手の占い師さんは私が絵と詩をかけるっていうのを知ってたので、それなら絵と詩を掛け合わせて何かやったらいいんじゃないって。そこからどうせなら漫画にしたいなと思って、元々やりたかったし自分の画力に不安になりながらも書いてたら案外できるじゃんとなって。この間も会ってきたんですよ、占い師さんに。そしたらすごいびっくりしていて、「え、こんなのかけたの」みたいな。それは正直嬉しかったなって思います。そんな感じでしたね。

qbc:
知り合いの占い師に何を相談したんですか。

兎角ゆらの:
相談というか、友人との死別の話をしてたんですよ。それで、こう言った詩と絵の話の流れになって、漫画になりました。

qbc:
なんで?

兎角ゆらの:
元々漫画描きたかったという話をしたじゃないですか、小さい頃。そこに原点回帰した方が、何かまた新しい発見があるんじゃないかなって思って。実際絵と詩っていうのをやってみたんですけど、どうしても伝えたいことが絵と詩という形ではまとまらなくてですね。ならキャラクターのセリフや、ちょっとした時代背景や表情を事細かにかける漫画の方が全然伝わるんじゃないかなと思いまして。

qbc:
それと友人の死っていうのは、どう関係してるんですか。

兎角ゆらの:
本当に大好きな子で、亡くなる前日に会う約束をしてたんです。それでそのまま亡くなって、自殺したって。その前にちょっと話しておきたいことで喧嘩してるんですね、お互い。私は愛憎入り交じって感じなんですけど、相手は多分私に当たらないと精神的にメンタルを持てないっていう状態で、お互いバチバチやってて。痴情のもつれでいろいろそういった流れになってしまったんですけれど。結局喧嘩別れのまま、会う約束をしたんですけど、仲直りすることも叶わなくて。それで何年もかけて出した答えが、その子がしたかったことできなかったことをたくさんやり切るぐらいしか、私はできることがないなと思って。だから、いろんなこといろんなものを作るっていうクリエイティブなことに手を出して。ある程度のものまで形にはなるんですけど、やっぱりこれは違う、私のやりたいことでもないし、私の伝えたいこともできないとか。いろいろ紆余曲折あって、過去のことにすごい引きずられちゃってるんですけど、そんな中もう耐えれないってなって。足腰に障害があるって言ったじゃないですか。同じ方法で、後追いに近いことをしたんですね。そのときちょっと彼氏からDVを受けてたっていうのはあって、もうそっから逃げるっていう目的もあって。
結局のところ後追いをして、その後に気功術ってあるじゃないですか。足を直すみたいな、そんな感じの気功だったりいろんなことをやってる人なんですけどそういう方に出会って。私元々びっこを引いて歩ければいい方って言われてて、排尿すらできない体になってたんですけど。今足にしびれ残ってますし、腰も痛いですけど、こんなふうに漫画かけるぐらい何不自由ない生活を送れてるのは、その人のおかげでして。そんな出会いを後追いという形でくれたっていうのもあって。考えが若干スピリチュアルに寄っているなとは思うんですけど、でも実際良いなというものはあるなと思って。

qbc:
痴情のもつれって言うと死んだ方と付き合ってたんすか。

兎角ゆらの:
付き合ってはないです。

qbc:
自殺をされたその後に創作活動とかいろいろ自分でやってみた?

兎角ゆらの:
元々絵を描いてたんですけど本当に幅広くやったのはそこからですね。

qbc:
創作活動をいろいろやられてそこからまた別の人と付き合ったりして、気功の人と出会ってって流れですかね。

兎角ゆらの:
そうですね。

qbc:
はい、分かりました。

兎角ゆらの:
私元々父親いないんですけど、父親というものがわからなかったからこそ得られなかった愛情というものがあります。父性愛とか呼ばれるものだったりするんですけど、その気功とか色々されている方が、本当に困ったときに助けてくれるっていう男性でして。本当にありがとうございますって涙流して感謝を伝えた日からいろいろ動き出した感じがあります。
ちょっと突拍子もない話にはなってしまうんですけど、若くして亡くなった方って、いろんな人に自分と同じことすんなよみたいなことを伝える役割もあるみたいなことをその方が言っていて。だから、飛び降りた後の病室で、その子がめっちゃ怒ってる幻覚が見えてたことがあったんですね。あながち幻覚じゃないのかなと思いながら過ごしたり、そういうこととかがあったりして。そこで恋心という感情、単純に好きだったんだってことに気づいて。

qbc:
それは何年後とかの話?

兎角ゆらの:
ありがとうございますと伝えたのが今年の1月なんで6年ですね。6年越しに初めてちゃんと自分の感情に気づけて。その子の周りの子から、私が殺したとも言われてたので。そんなこともありまして、もし死後の世界というものがあるとしたら、その子が生きれなかった世界ですごい面白いことして、こんな面白いことしたよって言って仲直りするきっかけにでもなりゃいいなって思ってるんですけど。なんかもうそのぐらい考えてないとやってられなくてですね。そんな思いでいつも折れそうになったとき、筆が進まないなとか思ったときは、それを考えて、よっしゃやるぞって。それに、最近の世の中というか見てるものに対して反骨的なところもあるので、そういうのどうなのってキャッチーに伝えられたらすごい楽しいのになと思って。反骨って言っても、そんな攻撃的なことじゃないんですけど。それを商業誌の世界でやりたいって思って、今新人賞のやつを頑張っています。

qbc:
どんな漫画なんですか。

兎角ゆらの:
内容は伝えられないんですけど、内容は発表しないのに限るって書いてあったので言えないんですけど、前に2人の漫画書いてる方に読んでもらったんですけど、1人は王道、1人はちょっとダークだねみたいな感じの反応をされて。いろいろ反応がわかれるような作品ではあります。

qbc:
アクション系とか恋愛系の、その辺りの大きいカテゴリーとかは言える?

兎角ゆらの:
なんて言えばいいんだろう。ダークファンタジーと軽くサイコホラーみたいな感じですね。

qbc:
なるほど。書いてるときはいろんな気持ちがあるとは思うんですけれども、どんな感情?どんな心持ちで書かれてるんでしょう?

兎角ゆらの:
もう一番にあるのは楽しいでして。どんなシーン書くときも楽しいとか、キャラは生き生きしてるなとか。だからこっちはこんな反応するんだよとか思いながら楽しいなっていう。書いてる中でもいろんな発見があってすごい楽しいと思ってやっています。

qbc:
漫画向いてるって思われました?

兎角ゆらの:
そうですね。1ヶ月ですけど、イラストレーターよりは格段に向いてるなと思いました。

qbc:
性格について、周りの人からなんて言われたりしますか。

兎角ゆらの:
なんて言われるんだろう。私の性格ですか。なんか礼儀正しいみたいなイメージを持たれるんです。でも正直言って全く礼儀正しくなくって。なんか相反するものがあるんだろうなっていう性格はしているのかな、ちょっとうまく言語化できないんですけど。

qbc:
自分自身はどんな性格だと思うんです。

兎角ゆらの:
私ですか。もう駄目な人間だと思ってますよ。性格云々以前にも、クズの極みだなって性格だと思ってます。

qbc:
なるほど。クズエピソードを教えてください。

兎角ゆらの:
足を怪我してから、さっき話した子、同性なんですけど、その女の子で満たしていた穴が埋まらない。ぽっかりした穴を満たそうとして、男の人をとっかえひっかえしてたんですけど。死別してからというもののとっかえひっかえしていて結局なんか違うなって思って、すぐ振ったりとかずっとしてて。もうどんなに愛をささやかれようが、それに嘘で返そうが、何も埋まらなくて。それは結構クズだなと思います、自分で。

qbc:
相手は傷ついてました?

兎角ゆらの:
傷ついている方もいましたし、キレてる方もいましたし。もう普通に「あ、そう」みたいな感じで振舞ってる方もいました。まあ大人な対応する方もいましたし、そんな全部覚えてないんであれなんですけど。

qbc:
とっかえひっかえ以外の何かクズエピソードってあります?

兎角ゆらの:
ええ。

qbc:
それ以外は普通ですっていうのでも別に大丈夫ですよ。ヤニカス?

兎角ゆらの
ヤニカスです。

qbc:
酒は?

兎角ゆらの:
酒カスではないです。お酒は下戸なんです。

qbc:
ギャンブルは?

兎角ゆらの:
ポーカーをアプリでやる分には好きなんですけど、ただパチンコは本当にうるさくてそもそもお店にいられないです。

qbc:
ドラックは?

兎角ゆらの:
ドラックは違法なことをやったことないんですけど。いや、やるつもりもないんですけど。中学生、高校生の頃に若気の至りなんですけど、ブロンを1瓶ガッツリ飲んで打ち上げられた魚みたいな格好してたら、親に大丈夫?って言われて。全然平気みたいなこと言ってた。確かにクズエピソードですね、今思い出しました。

qbc:
今職業は?

兎角ゆらの:
今ちょっと働けてないんで、ちょっと前までイラストレーターとして、ある程度は小遣い稼ぎ的にやってはいたんですけど、それも止まっちゃってるんで今本当に漫画家志望の無職って感じですね。

qbc:
生活はどうしてる?

兎角ゆらの:
生活は実家にいるので多少はですけども。精神の方の障害者年金とかでも。

qbc:
手帳がある。

兎角ゆらの:
はい。身体は取れるんでしょうけど、ケガした場所がちょっと遠かったので、申請するのが面倒くさいなって。

qbc:
性格の続きで、身近な人から、家族、パートナー、親友、距離の近い人から言われる性格の一面であったりします?

兎角ゆらの:
親だとすると最近すごく変わったねとは言われます、毎日楽しそうって。元々窮地に追い込まれると、暴れまわるとかはしないんですけど、癇癪っぽくなっちゃうことがあったんですけどそれもなくって。常にニコニコしてるから変わったねとは言われますね。性格なのかわからないんですけど。

qbc:
診断名って何?

兎角ゆらの:
統合失調症ではあるんですけど、多分手帳返上できるんじゃないかなってぐらいには、最近漫画を始めてから良くってですね。

qbc:
月1ぐらいで通院ですか、今は。

兎角ゆらの:
月1ぐらいですね。

qbc:
いつ頃診断されたんですか。

兎角ゆらの:
いつ頃だったかな。もう18の頃には診断されてたなと思います。若干健忘が入ってるんでちょっとあやふやな言葉で失礼します。

qbc:
好きな食べ物について教えてください。

兎角ゆらの:
食べ物ですか。すごい大好きなケーキ屋さんがありまして、湘南台にあるSACHI菓子さんっていう。私卵アレルギーなんですけど、卵牛乳小麦粉を使ってないで、市販のケーキ屋さんよりすごい美味しいっていう不思議なケーキ屋さんがあるんですよ。本当に美味しくて、豆乳クリームってこんな豆乳感ないものだったっけと思いながら。何か作業するときとかお世話になっています。糖分補給したいときに。

過去:そういう人間の醜い部分をたくさん見てきて、もちろん自分自身も醜いところはあるんですけど。それは漫画を書く今になって養分になって創作のエッセンスというかになってたりもする。

qbc:
子供の頃は、兎角さんどんな子でした。

兎角ゆらの:
子供の頃は、全員がいい人だと思っていて私。すごく全員と仲良くしたいみたいな人間で、どんなにいじめられても不遇な目にあっても。子供らしくなくて嫌なんですけど、子供って、美味しいものとか置かれたら嫌なこともすぐ忘れるじゃないですか。私はそれでもすごい悪いことしたかなって永遠に考え続けるタイプで。
私父親いないってさっき話したのは、書類上っていうか戸籍として父親がいないだけであって、隠し子的なニュアンスで一応いたんですよね、父親たる男性の。

qbc:
一緒に暮らしてたっていう意味で?

兎角ゆらの:
何か時々帰ってきてたみたいな。

qbc:
別れたわけでもなくっていう感じなんですか。

兎角ゆらの:
はい。それが最初の方は親バカ気質だったんですが、なんかいつぞやから自分の理想を押し付けてくるようなタイプになりまして。お前のせいで喧嘩してんだろって言われたときもありましたし。あと、小学校から中学校に上がる頃の春休みに軟禁されているがごとく勉強させられて嫌だって言ったらぶたれたりとかも。今から思えば、父と慕う人にも言われたんですけど、虐待だなって思いながら。今はそんな大した傷でもないんですけど。もう特に父が嫌ってたのは創作。何か作ることを嫌っていて。だからさっき野心がないと言ったんですけど一つ野心があるとすれば、それでご飯食べれてるよって、あなたが嫌いなものでご飯食べてるよっていうのは、唯一ある野心かもしれないなと思いました。っていう状況になればいいなみたいな。そんな感じで、幼少期はいいんだか悪いんだかよくわからないんですけど、人並みではないんだろうなみたいな、そのぐらいの印象ですね。

qbc:
学校生活はどんな感じですか。

兎角ゆらの:
学校でも、1人でいた子に話しかけて遊ぼって言ったんですよ。そしたらその子主体でいじめが始まり、みたいな変な学校生活を送ってて。そんな中でも、ノートにずっと授業中に絵を書いてたりとかして。それを褒めてくれていた女の子がいて、その子がいるといじめもどっか行くみたいなタイプの子なんですけど、その子とは未だに唯一仲の良い、今でも繋がってる学生の頃の友達ですね。小学校の頃なんですけど、今でも仲が良かったりして。
中学は不登校、1年は行ったんですけど、吹奏楽部を辞めてそこから不登校。高校は1年行ったんですけど、そこでもまたいじめられて不登校で退学って形なんで、大きく語ることはないんですけど、ちゃんと6年間通ってた小学生の頃はそんな感じで。
多分周りのどこ行っても何やっても今思うと嫉妬だったなと思うんですけど、何かどっかで嫉妬されていじめられることはあって。普段何か気に食わないところをしてしまうと言うか、何か具体的なものがあるわけではなく、真面目にしてて嫉妬させてしまうことが多いなっていうのがあって。でもなんでそんなことで嫉妬するんだろうっていうのも思ったりするんですけど。

qbc:
どこら辺で嫉妬されるんですか。

兎角ゆらの:
例えば、1軍女子の好きだった男の子に告白されても面倒くさいからいいよって言ったら、気づいたらそれが知れ渡ってて、中学生だと部活内でチャイムっていう100キロぐらいの楽器があるんですけど、それを足に落とされたりとか階段に挟まって何とか無事だったんですね、足に落とされたりとかあったりして。何かリターンよりリスク勝ってないと思うんですけど。そういう人間の醜い部分をたくさん見てきて、もちろん自分自身も醜いところは沢山あるんですけど、それは漫画を書く今になって養分になって創作のエッセンスというかになってたりもするなって今思いました。

qbc:
高校は行かれた?

兎角ゆらの:
一応美術系の高校、専門学校の付属の美術系の高校に1年行ったんですけれども、確定的にもう絶対行かないって思った一言がありまして、その頃既に精神科通ってたんですけど、すごい体調悪い中頑張って体育の授業に出たんですね。そしたら、「もうやる気ないなら来なくていいから」みたいなことを言われて。やる気あっても、もう評価されないんだなと思ってつまらないと思って。もうさぼりにさぼって商業施設の階段でキチガイじみた行動して。

qbc:
高校は卒業してない?

兎角ゆらの:
中退してます。

qbc:
その後何した?

兎角ゆらの:
その後はイラストレーターをやらない?って言われて。知り合いの方に何か仕事をする気ないかって言われて、すごい少額ではあるんですけどもそっからちまちまと体調良いときにやっていて、少しずつ少しずつやってたんで、知名度とかとか全くあるわけじゃないんですけど、元気なときにはイラストの仕事を請けるって形ですね。たまにバイトとかするんですけど、勤めるとか全く向いていなくって。すごい短期間でやめちゃったりとかして、駄目だなと思って。何か欲しいときとかはちゃんと仕事をして買ってみたいなでしたね。

qbc:
その同性の友達が死ぬのは何年後ぐらい?

兎角ゆらの:
私が出会ったのは14歳ぐらいの頃で。中学不登校になった頃なんで2年生。そっから亡くなったのは、高3の年ですかね。イラストを描き始めて仕事をもらい始めてから2,3年後だったり、そのぐらいですね。

qbc:
友達だった?その人とは。

兎角ゆらの:
友達、、ネット上で知り合ったんですけど、私が中学生っていうのもあって、なかなか遊べなくてですね。

qbc:
何歳の方だったんすか。

兎角ゆらの:
5,6個上ですね。

qbc:
その人とは一番仲良かったとかそういう感じですか。どういう関係性?

兎角ゆらの:
私がすごい憧れを持っていて。すごい美人なお姉さんだったので憧れてて、なんかもう身につけるものを喋りも、帰国子女だったんで英語喋るのも私の年からしたらすごいかっこよくて。で、笑うとすごくふわってかわいいんですよ。初めて会ったときに、周りが無彩色になるほど極彩色に視界には映って、そのぐらい魅力もあって。そんな感じで大好きな方でした。

qbc:
なるほど。性的関係にあったってこと?

兎角ゆらの:
性的関係とかはないです。

qbc:
恋愛感情があった?

兎角ゆらの:
恋愛感情はありました、おそらく。

qbc:
お互いに?

兎角ゆらの:
お互いどうかはわからないですし、多分ないですけど。私が単純に恋愛感情あってそれはいいんですけど、私の元カレが、て言ってもなんかノリでウェイウェイとやっていただけなんですけど、その子の彼氏がその元カレでそれが私を許せない要因だったらしいんですよね。共通の今でも繋がってる友達は、裏ですごい許せないって言ってたっていうのを言ってて。でも最後に会う約束をしてくれたっていうのは、何かしらお互い伝えたいことはあったのかななんて思ってます。

qbc:
今も好きですか?

兎角ゆらの:
今でも大好きですよ。

qbc:
好きっていうのはどういう?憧れっていう意味?

兎角ゆらの:
もういろいろ入り混じってはいますけど。憧れというか、毎年お盆に夢で見るんですけど、そのたびにどんどん綺麗に健康的になっていくんですね。何か健康に生きたらもっと生きてたときよりも綺麗なんだろうなとか、これは多分恋愛感情ですよね。それを無理に他の人で満たそうとしても満たされないですよねって今思いました

qbc:
人生を駆け足ですけど振り返っていただいて、自分の人生の転換点ってどこだったんですか。いくつあってもいいんですけど。

兎角ゆらの:
まず、亡くなったところですよね。一番衝撃を受けたような、ある意味刺激を受けて私の人格を形成したような、さっき言った友達が亡くなったところで。それで2度目が飛び降りてなぜか私が生きてしまったっていうところ。同じことをしても私が生き残ったんだろうって思って。三つ目はそこで父と慕う人に出会えたってところ。仕事の2時間前までぐったり本当にしんどくて体調悪くても、ちょっとでも良くなったらよっしゃいくぞって言って、人前に出たときだとしたら、本当に全然何もないですって感じで元気に振る舞うだったりとか。元々床屋をやってた方なんですけど、今緊張して頭から飛んじゃったんですけど、床屋らしからぬスローガンを抱えていて。そこで7時間半待ちぐらいの行列という伝説の床屋を作り上げたりしたりしてて。本当に仕事というスタンスでも人間性でも尊敬できる方に出会えたってところが今一番大きな転換期ですね。それは全部転換期繋がっていて、飛び降りなかったら出会えなかったですし、私も好きな女の子に出会ってなかったら言われることがなかったんで。

qbc:
その友人ってどうやって自殺したの?

兎角ゆらの:
飛び降りですね。同じく。

qbc:
飛び降りを真似したってことね。

兎角ゆらの:
真似というか、たまたまそこに窓しかなくって、そのとき摂食障害もこじらせていて、手足がしびれたり、もうフラフラな状態で目の前にあるのが窓しかなくて。

qbc:
それは自分の話?

兎角ゆらの:
私の話です。彼女が亡くなった日は、本当に空気の匂いすら覚えてます、それを知ったときの。ニュースになってるんで具体的にとかはもう話したくないんですけど、そんな感じの飛び降りでしたね。

qbc:
飛び降りたのを知って父と慕う人と出会ったって感じですか。

兎角ゆらの:
その方にはそのときに出会ってなくて、飛び降りたときには。ケガで本当にもう困ってるときに親経由で知り合って、それでその方が気功等をしていた感じで。排尿障害だったけどなんか出るようになっちゃうかもねって言われて。帰るときにも何かすごい本当に出せそうとか思って、神経が麻痺してるんで出すこともできなくて、ちょっと汚い話ですいません。ただ、本当に数日後には出てしまって、すごいってなって本当にありがたくって。本当に私の大切な場面で何度も他にも助けてくださって、これが本当に私が父親に求めたものなんだなって思ったときに気づいたときにぴゃーって泣いてしまって、ありがとうございますって。会う予定があったときに伝えたら感無量って言ってて。その方はおべっかとか嘘をつかないので、本当に感無量なんて言葉が飛び出るのは、まれ中のまれというか、もう聞かないぐらいで。それも含めてびっくりしましたね。

qbc:
両親からはどのように育てられたと思っています?

兎角ゆらの:
両親ですか。母はすごい私が何しても見捨てなくて、よく捨てなかったなと思うんですよ。よく捨てなかったこんな子供って思うんですけど、そのぐらい根気強く私と向き合ってくれて。父親は着拒されてるんですよ、今。私がつらかったよってことを伝えたら着拒されてしまって、私に仕事のストレスを当ててしまってたって認めてたときもあったので、最後の最後ではやっぱ逃げるんだなって思って。ただの登場人物ぐらいしかないじゃないですか、肉親の父は。

未来:漫画で命削って死ねるなら本望

qbc:
5年10年30年最後に自分が死ぬっていうところまでイメージして、今どんな未来も描いています?

兎角ゆらの:
漫画、商業誌という舞台でいかにやりたいことをやってたっていうところを要に、誰か1人にでも私と同じような境遇の人でもそうじゃない人でも、誰か1人に何か響いたらいいなぐらいのポテンシャルでやってるんで、それが叶えられるような土台ができたらいいなっていうのが5年とかそこら辺であって。もう一つスタンスとしてやってるのは、この漫画で命削って死ねるなら本望っていうのでやってて。だからもう、漫画書いていつの間にかぽっくり死ぬぐらいがちょうど良くて。命削って削り切ってそれで命が燃え尽きて死ねたら本望だなとは思ってます。もちろん好きという前提があるから思えるんですけど、好きなもので命燃やして死ねたら、本望だと思います。

qbc:
人生グラフっていうのがあったとして、どんなグラフが描かれていますか。スタートがゼロなんですよ。0歳のときにゼロで、0から100の間を波打つんですね。楽しいことがあったら上がるし。今人生グラフってどの辺にあるっていうかどういう動き方なんですか。

兎角ゆらの:
0歳から最近までは本当に嬉しいことがあったとしても本当に下の方、10とか20とか。本当に不幸なことが勝ってたんで。ただ、今年に入ってから一気にパンと50ぐらいはいったんじゃないかなと思うんです。なんかもう、漫画を書いて何かを表現することで、本当に楽しくて仕方なくって。それが私の生きざまなんだとしたら、なんならもう100でもいいぐらい楽しくて。それで商業誌に載ることができたりなんかしたら、100なんて超えてカンストしていくんじゃないかなってぐらい、グラフなんでないですけども。

qbc:
今までで一番人生で楽しかったことって何ですか。

兎角ゆらの:
今までの人生で一番楽しかったですか。つい最近の話なんですけど、父と慕う方がコピーバンドのボーカルにゲストとして呼ばれたんですけど、アンコールで好きな女の子が好きだったバンドの曲で。ビジュアルバンドのJanneDaArcの曲を最後にアンコールで歌ってくれたときですかね。何か全てが点と線で繋がったような感じがして、もうなんか、すごい楽しかったですし、感動したのを覚えてます。

qbc:
タイトルは?

兎角ゆらの:
ヴァンパイアですね。

https://open.spotify.com/intl-ja/track/2QwvoU9wj1JJmLkAgtQR0T?si=1f75633b1dca4fb2

qbc:
もしも質問っていうのをしていて、もしも自殺してしまった友人が自殺してなかったら、どんな人生だった?

兎角ゆらの:
こういうのは不謹慎なのかもしれないんですけど、今みたいな幸せはなかったでしょうし、父と慕う人にも出会ってなかったでしょうし。ある意味もっと病んでいたのもあるんじゃないかなと思ってて。私、もしもっていうものがすごい実は嫌いなんですよ。ちょっと申し訳ないんですけど。ただもしもを考えるとしたら、ここで愛憎入り混じってるってことに気づきもしなかったでしょうし、本当に好きってことにも気づかなかったでしょうし、今よりもっと精神的には貧相な人生を歩んでたんじゃないかなと思います。だからといって死を肯定するわけではないんですけど、ただ、全てに意味があるっていうのは本当に思ってるんで。それがなかったら私は本当に大切なものにも気づけないまま終わってくんだろうなと思います。

qbc:
うん。

兎角ゆらの:
漫画はどんな人に読んでほしいですか。

兎角ゆらの:
手に取った方っていうか、もう目についた方ならどんなっていうのはなくって。でも、強いて言うなら、考えることをやめちゃってるような人には絶対読んでほしいなと思うんですよね。

qbc:
なんで考えるのやめちゃってるんすか、その人。

兎角ゆらの:
最近 Xとか見てて思うんですけど、誰かが炎上したりして一斉に叩くじゃないですか。例えば誹謗中傷で炎上してた人を叩いてる人って叩くという行為に正当性を求めるのは違うんでしょうけど、過剰に叩いたり同調圧力でやってたりとか、とりあえずその果てにあるものを考えてない人って多いなと思って。この人はなんで炎上してるんだと思わないかとか、あと今わかりやすく言うと、最近耳にしたのだと大谷翔平は棒振ってボール当てているだけで、年俸何億とかいいよなみたいなことを言ってて。漫画に例えるなら、ペンで書いてて印税もらえればいいよな。その職種職業にも苦労はあるのに、なんかそれすら考えないで発言してる人もいるんだなって。本当にとにかく考えることをやめないで欲しいって私はそう思っていて。考えるのをやめなかったからこそ私は生きてるので、それを止めないでほしいっていうのを作品で今伝えたいなと思ってるので、だから王道だとかダークだとか意見がわかれるのはすごい嬉しかった。

qbc:
そういう人たちに読んでもらえました. そのときは自分はどんな気持ちになってると思います?

兎角ゆらの:
おそらくすごい嬉しいんじゃないですかね。もう誹謗中傷に近いような叩かれ方をしても、それが一個人の意見だと思えば本当に嬉しくて。いろんな考えを持った人が見えるっていうのはちょっと嬉しかったりするんじゃないでしょうかね。

あとがき

人生はあがくもの

【インタビュー・あとがき:qbc】

【編集:komima】

#無名人インタビュー #インタビュー #漫画 #自殺


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