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うつくしい文章を絵にしてもらう
2023/12/17追加
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昨日の記事ですが、これ。
その中のインタビュー参加者の一人、uさん。「シゾイドパーソナリティ障害の人」。
彼はまだ、夢のほうが現実である感覚のほうが強いみたい。
uさんのテキストはうつくしい。
ただ、ちょっとわかりづらいみたい。
なので、絵にしてみました。
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本文には孤独なんて言葉は一切書かれてないのだけれども、AIにかぎ分けられるほどには、濃厚な孤独の香りがする文章。
例えば「君があの子たちの見せびらかす膝小僧に夢中になるような男の子ではないことくらい、昔から知っている。」といった表現は、独特だし、新鮮すぎるので、わかりづらい、と思う人もいるかもしれない。
ただ、この個性はうつくしいよ。
例えば、「勤務し始めたばかりの駅員の男の子が、本当はそこからすぐにでも、バリ島の田園風景へと逃避したいことにも気づいてしまえる。」。
「勤務し始めた」からは不安が感じられ、「本当はそこからすぐにでも」は不安をいっそう強調する。
ここも唯一無二の表現なので、わかりづらいのかもしれない。
というか唯一無二の表現でしか構成されていない。
この世界で初めて使われて、そして二度と使われないかもしれないようなフレーズで満たされたテキスト。
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冒頭はこんな感じ。
「お弁当箱の中にはモスグリーンをした石鹸。黄色のベッドに沈んでは浮かび、その微生物の暮らすのに最適な繊維質の触れ心地と弾力はまるでかまぼこのそれのようにも喩えられる。指先で押しても、すぐさまこちらへと押し返すように、僕ら家族は非言語でのコミュニケーションを怠った。」
「お弁当箱の中にはモスグリーンをした石鹸。」
これが、「お弁当箱の中にはイエローをした石鹸。」でもなんかしっくりこないし、言語感覚が非常にきもちいい。うつくしい。
そして仔細はわからないが「僕ら家族は非言語でのコミュニケーションを怠った。」とあって、何か家族間に不穏な問題でもあったのかと思わせる。
最後は「密閉したガラス瓶の中、蛾は息絶えた。何の意味もない。現実を生きる。」という文章でしめられるのだけれども、ここでも死やあきらめを感じさせる。
実際は、彼は、感覚をうつくしい言語表現に変えるのが得意なのではなく、感覚を直接的に表現することができない。これは、数年コミュニケーションを続けていてわかった。他の、インタビューで出会ってきた精神疾患の人とのふれあいも大きいけれど。
「密閉したガラス瓶の中、蛾は息絶えた。何の意味もない。現実を生きる。」というのが最後のくだりなんだけれど、これだって、意を汲めば「窮屈な環境で暮らしていて、苦しい。」ということなのかもしれな。
その気分が、ストレートに描かれない。
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この文章の冒頭はこう。息が長いね。
「川の氾濫もやみ、長く続いた騒ぎの数々も、遠くの国へと置き去りにして、ここには新たな文化が生まれるものですから、みんなで仲良く、暗い木材の組み立てた家に置かれた、クリスマスのトナカイたちのモチーフにしたテーブルに座り、朝食を始めます。」
惹かれた人は、どうぞ本文をお読みくださいませ。
はーうつくしかった!
こういう文章をたくさん読める余裕がほしい。早く。
<追加>
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