眠れない夜にTwitterを見ていてたまたま無名人インタビューのツイートを見かけてこれを受けようと思っててよかったなって今思ってます、人
むかしむかし、ある静かな村に、眠れぬ(ねむれぬ)という名の若者が住んでいました。眠れぬは、その名の通り、夜になかなか眠れない日々を過ごしていました。
ある眠れない夜、眠れぬは小川のほとりを歩いていると、不思議な光に気づきました。それは、蛍が作る文字でした。
「名もなき者たちの物語を聞かせてほしい」
という言葉が、蛍の光で浮かび上がっていたのです。
眠れぬは、なぜかその光に心惹かれ、「聞かせてください」と答えました。
すると、蛍たちは眠れぬを様々な場所へと導いていきました。
市場の片隅で商いをする老婆の元へ。
畑で黙々と作物を育てる農夫の元へ。
森で薬草を摘む少女の元へ。
工房で道具を作る職人の元へ。
それぞれが、誰も知らない素晴らしい物語を持っていました。眠れぬは、その話に耳を傾けるうちに、自分の心が温かくなっていくのを感じました。
ある老人は語りました。「私たちは名もない者かもしれないが、それぞれの人生に意味があるのだよ」
ある子どもは言いました。「毎日が新しい物語の始まりなんです」
眠れぬは気づきました。偶然見つけた蛍の光が、こんなにも素晴らしい出会いをもたらしてくれたことに。
後に眠れぬはこう語りました。「あの夜、眠れなかったことは、実は大きな幸せだったのです。それがなければ、これほど素晴らしい物語と出会うことはなかったでしょう」
そして村人たちの間で「思いがけない夜に、思いがけない宝物」ということわざが広まっていったとさ。
めでたし、めでたし。
と思う2024年10月29日15時44分に書く無名人インタビュー934回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】
今回ご参加いただいたのは 大野 さんです!
年齢:30代後半
性別:女性
職業:ニッター
現在:いつ終わってもいい。
qbc:
今何をしている人でしょうか?
大野:
何をしている?仕事は二ッターです。
qbc:
ニッターってニットですか?
大野:
そうです。編み物をして、お給料もらってる人の総称みたいな。
qbc:
はい。個人でやってるんですか?
大野:
会社に所属していて、会社に来た仕事を割り振ってもらって編んでるっていう感じです。
qbc:
その他は仕事以外?
大野:
仕事以外の所属っていうか、何だろう?
qbc:
仕事以外は何してますかね?
大野:
仕事以外は、地元の吹奏楽団に入っています。そういうことですか?合ってますか。
qbc:
いや合っているっていうか何をしてるかって聞いてるんで、仕事、吹奏楽団以外に何をされてますか。
大野:
なんかそんな感じです。はい。
qbc:
全くそれ以外睡眠とか、移動とか、食事以外その、この二つ以外に何かされてないですか。
大野:
はい、そうですね。
qbc:
それは、別に言いたくないことは言いたくないことがあってっていうふうに言ってくれた方が。
大野:
いや、そうではないんですけど。
qbc:
本読んだり音楽聞いたりとか、テレビ見たりとかもない?
大野:
そういうこと!今は、YouTubeの動画で、ハマっている人がいるので、その人の動画を追っかけて見ているか、一生懸命本を読もうとしています。
qbc:
YouTuberは誰が多い感じですか。
大野:
今、QuizKnockにハマっていて、暇があればずっと見てるっていう感じです。
qbc:
QuizKnockは何年ぐらい前から?
大野:
ごく最近です。突然降って湧いたように、ハマりました。
qbc:
先月、いつからですか。
大野:
いや、ないです、突然。
qbc:
いつからっていうのは覚えてない?
大野:
いつからハマったのかっていうことですよね、最近です。
本当にひと月、ひと月。
qbc:
1ヶ月ぐらい。本はどんな本を読もうとしてるんですか。
大野:
自分ではなかなか選べないので、Twitterで流れてきたこの本が面白いって…。なんだろう、以前にその人が紹介した本を読んだら面白かったから、引き続きこの人が紹介した本を読むみたいな人がいるので、その本を入手したりとか、普段のポストの内容がすごくしっくりくるから、この人何考えてんのかなと思って知りたくって、おすすめの本を読むみたいなふうに選んでるんですけど。
何なんだろう…エッセイが多いんですよね。
qbc:
誰のエッセイとかっていう、覚えてます?
大野:
岸田奈美さんと、あと村井理子さん。
qbc:
ニッターの仕事ってどのぐらいやられてるんですか。
大野:
それは前の仕事を辞めてからだから、7月からですね。
qbc:
すぐぱっとできるものなんですか?技術職だと思うんですけど。
大野:
えーっとね、2024年度だから今。十二、三年ぐらい前から趣味で編んでて。
qbc:
はい。
大野:
ネットで募集していたので、申し込んだら、とりあえず最初これを1回編んでみてって言われて編んだのをみてもらって、合格みたいなそんな感じ。
qbc:
編み物は趣味ではやられてないんですか?
大野:
なんだろう。趣味でやるのと仕事でやるのは別だってっていう感じです。
qbc:
今、何してる人ですかって聞いたら、編み物をしてるって感じですか?
大野:
編み物をしてる…うーん。メインがっていうことですか。
qbc:
いや、今何をすることが多いのかなっていう、今何をしてる人なのかっていう質問でそのまんまです。だから、趣味なんていうんじゃなくて、思いつくものはポンポン言ってほしいみたいな感じですね。
大野:
うーんと。編む仕事も、棒針編みとかぎ針編みと2種類あって、私はかぎ針編みしかできないんですけど。棒と鍵で忙しい時期が違うんです。鍵の忙しい時期が終わってしまって、2ヶ月ぐらい今月もないから、先月と今月はほぼ無職みたいな。
好きな動画見ながら、趣味で編んでみたいな感じです。
qbc:
今現在も編んでる?
大野:
そうですね。はい。はい。
qbc:
本来、他に今の基準でいうと何かあります?他にやってると。
大野:
いや、いや何かやってること…いや特にないです。
qbc:
買い物とかでも。
大野:
あーでも、日常の何か買い出しみたいなのはありますけど、なんだろう。好きなことではないので、「これやってます」みたいなふうに言うようなことではないかなって、取り立てて全然別に。
qbc:
そ、それは特に求めてないんですよ。これ好きですっていうものを聞こうとしないんだよ。分かりました。編み物を始めたきっかけは何ですか?
大野:
介護施設に就職したんですけど、そのときに「できたら便利じゃん!」と思って母に習った感じです。手芸の知識があったら、利用者さんに「こういうのしませんか?」みたいなふうにおすすめできると思ったので、始めました。
qbc:
実際に役に立ちました?
大野:
立ちましたね、手芸の知識があると思ったら、利用者さんが1日過ごす間に、その趣味活動みたいなのをしたいんだけどって言われて提案できるものが増えたみたいな。
あんまり一生懸命やると、首が痛いとか背中痛いとかって言ってくるので、ほどほどにとか言いながらお風呂とご飯とリハビリ以外の時間を楽しく過ごしてもらうみたいなのに役立ったかなと思います。
qbc:
やってもらうっていうのも入ってる感じですか?
大野:
それはそうですそうです。なんだろう、全然知らないことはおすすめできない。おすすめ?こういうのがありますって提案できないので、ここわかんないんだけどって言われたときに、知識がないと答えられないし、作業のお手伝いもできないので、「役に立った~!」って感じでした。
qbc:
先ほど何かが見つかったらいいなっていうような感じだったんすけど、インタビューで何々を見つけようというのは何なんですか?その何って。
大野:
大学を中退した後から、仕事が全然続かない状態にあるんですよね。
qbc:
先に聞いちゃうと、大学中退、介護施設就職ですか。
大野:
そうです。大学中退でも介護施設入る前に5、6年あるんですけど。
qbc:
何してたんすか。
大野:
えーと。アルバイトとか、してました。
qbc:
フリーター?
大野:
そうです。
qbc:
介護施設は何年?
大野:
介護施設4年ですね。
qbc:
ニッターは今何年目?あ。7月からでしたか。
大野:
そうですそうです。
qbc:
ニッターは続きそうなんですか?
大野:
家から出ない仕事なので、どうなんだろうと思ってます。
qbc:
在宅の仕事なんですね。
大野:
そうですそうです。
qbc:
なるほどね。人生っていう枕詞、人生においてどんな気分で生活してるんですかね。日々暮らしてる気持ち?
大野:
いつ終わってもいい。
qbc:
なんなんですか、それ。感情でいうと、どんなものを意味する?
大野:
諦めかな。
qbc:
それは喜怒哀楽で言うと、どれに近いやつなんですか?
大野:
怒ってはいないけど、別に悲しくはないな。
qbc:
喜び、楽しみ?
大野:
でも、一番近いのは哀かな。
qbc:
哀しいとか?
大野:
悲しくはないんだけど、それにくくられるかなと思いますね。
qbc:
なんで諦めたんですか。
大野:
うーん。
qbc:
いつ諦めたんですか?
大野:
前の仕事を辞めてからだから、今年入ってからですかね。
qbc:
諦めた理由?
大野:
社会活動に参加できないというか、私に向いてる仕事って一体何みたいなのがあって。大富豪ではないので、仕事をしていかないと生きていけないんですけど。
qbc:
毎月30万何もせず入ってる状態となったら、何するんですか。
大野:
毎月30で生きていけるかな。そしたら、自分の健康に意識を向けると思います。
qbc:
それ以外は何してるんです?
大野:
インプットをたくさんしたいので、映画を見たり、なんだ、現地に足を運んで観劇したり、ミュージカルとかを見に行ったり、それこそ本を読んだりみたいなふうにしたい。
qbc:
はい。死ぬまでそれを続けたいと?
大野:
うーん、そうですね。なんか老後の楽しみで自費出版とかしてもいいかも。
qbc:
社会活動自体が存在しないからですもんね。別に見に行ったりとかって自分自身の楽しみじゃないすか。
大野:
うん、そうです。
qbc:
でもそもそも社会にあまり興味がないっていう感じなんですか。そうでもない。
大野:
そうではないかなと思います。
qbc:
興味あることとか?新聞読みます?
大野:
新聞とってなくてうち、父が読まないよねって言って解約してしまったので。
qbc:
世の中の情報を手に入れる方法って何ですか。
大野:
父がいるとNHKがずっとついているので、それですかね。
qbc:
なるほど。性格は周りの人からなんて言われます?
大野:
真面目だねって言われます。
qbc:
真面目。自分自身ではどう思います?
大野:
なんか真面目っていうと聞こえはいいですけど、融通が利かなくて、手を抜くところがわかってない。良い意味でそういうところは力を抜いて割り切ってやればいいんだよみたいなところが全然わかんないので、いつも全力みたいな。
qbc:
家族パートナー、親友など、距離の近い人から何か言われることあります?
大野:
うん。いや、真面目だねって言われましたね。一番最近性格に言及されたとき真面目だねって言われましたね。
qbc:
なるほど。好きな食べ物は?
大野:
好きな食べ物。いろいろ言っていいですか?
qbc:
いいですよ。
大野:
牛乳でしょ?牛肉が好きです。あと、塩昆布が好きです。あと、ホワイトチョコが好き。アイスはバニラが一番ですね。
qbc:
うん、美味しいホワイトチョコレートって教えて欲しいですね。
大野:
うちの近くのケーキ屋さんで作ってるチョコレートが美味しいんだけど。
qbc:
それは他のを食べてないってことですか?
大野:
いや。そんなことないです、そんなことない。
qbc:
そんなことはない、なるほど。
美味しいホワイトチョコレートっていうのはどういうところが美味しいですか?
大野:
濃すぎずみたいなところが。
qbc:
濃すぎず?
大野:
そう。LOOKっていうチョコレートがあるの知ってますか。
qbc:
はい。
大野:
薄い紙のパックに入っててっていうやつ。あのメーカーが最近その3種類の同じ種類のチョコレートを3つ入れましたみたいな。
qbc:
はい。
大野:
抹茶で、薄いのと普通のと濃いのみたいな。チョコレート、ホワイトチョコもなんかちょっと薄いのと普通のと、濃いのみたいな。ちょっと、ニュアンスは違うんですけど。
qbc:
うん。
大野:
やっぱり普通のが一番。濃すぎたら、喉に引っかかるし、薄かったら物足りないし。
真ん中のが一番美味しいと思って、すごいあれだな。クランキーの白のやつ、板チョコですけど、あれは定期的に、むさぼりたくなる味です。
qbc:
ええ。社会って、どんなもんだと思っていらっしゃいます?
大野:
人がそれぞれ生活を成立させて。回してるものだと思っています。
過去:人生やり直せたらみたいなふうになると、どっからみたいなポイントがあると思うんですけど、別に中学生からやり直しても変わらないなみたいのはあるので、そう思うと後悔もしていないし、それで良かったとも思わない。
qbc:
うん。過去について聞きましょうか?
大野:
はい。
qbc:
ちっちゃい頃。赤ちゃんの頃の記憶はないと思うので、子供の頃、幼稚園とかそのぐらいの頃ってどんな子供だったか覚えていらっしゃいます?
大野:
幼稚園で自由時間とかがあるときは、みんな基本的に外に出てたんですけど、1人で教室の隅で、本を読んでるみたいな子供でした。
qbc:
なるほど。
大野:
ね、なんか幼児向けの図鑑っていうか。
qbc:
うんうん。
大野:
なんていうんだろう。海とか犬猫、動物みたいな。割とざっくりしたカテゴリーで、写真と絵と説明が載ってるみたいなのを端から全部読むみたいな
qbc:
友達はいたんですか。
大野:
友達はいました。いたけど、薄く浅くみたいな、違う広く浅くみたいな付き合いですね。ずっとそう。
qbc:
小学生の頃は?
大野:
あんまり勉強しなくても、勉強ができる。テストとかできて、クソ生意気で嫌な子供だったと思います。
qbc:
中学生は?
大野:
中学生はー。中学校もあんまり勉強しなくってよくって。いや違う、一応勉強はできて、学級委員とかやって、私の行ってた中学校3年ごとに1回、その学年が荒れるみたいなのがあって、素行が悪い人がいっぱいいて授業成り立たないみたいな。
qbc:
うん。
大野:
その巡りで、荒れる学年の順番だったんですけど、それをうまく何とかしようみたいな、学年主任の期待を背負って、学級委員やってたみたいなとこがあります。
qbc:
言われたってこと?
大野:
直接私に言ったとかそういうことじゃないんですけど。
qbc:
うん。うん。
大野:
学年全体に言ってて、なので、あ〜そうなんだなと思って。気づいたらいつの間にか学級委員だった。
qbc:
今考えると、後悔と満足とどっちなんですか?
大野:
わかんないですね。人生やり直せたらみたいなふうになると、どっからみたいなポイントがあると思うんですけど、別に中学生からやり直しても変わらないなみたいのはあるので、そう思うと後悔もしていないし、それで良かったとも思わない。
qbc:
うん。
大野:
なんですかね、なんか無感動だなと思います。そのときは一生懸命生きてたんだと思うんですけど。
qbc:
うん。高校はどうだった。
大野:
高校に入って…。実は小学校の頃からずっと吹奏楽をやっていて、高校は吹奏楽の全国大会に出るような学校に行きたかったので、そういうふうに選んだんです。
勉強はほどほどっていう感じだったんですけど。部活ばっかりやってました。部活は部活で楽しかったんですけど、進路決めなきゃいけないじゃないですか、高校に入ると。
希望の進路によって、文系と理系とクラス分けがされるんですよね。
国立受けるんだったら、文系でも数学やらなきゃいけないし。私立でいいんだったら、本当に数学なく、文系科目だけの授業に切り替わっていくんですけど。それも決められなくって、とりあえず全部やっといたらいいかなと思って国立大学を受ける気なんかないのに国立文系にしたのが運の尽きっていうか、暗記系の科目とか全然できないのに、行き当たりばったりで国語ってその場で文章読んで、考えていくじゃないですか。
そればっかり得意だったもんで、模試の5教科の平均、5教科のトータルみたいなのがすごい良かったんです。国語が引っ張り上げてて、勉強のできる方のクラスみたいに入れられてしまってすごい大変だったんですよね。
赤点取ると部活に出られないので、死活問題っていう。部活がしたくて入ったので、その部活ができないのは死活問題なので、赤点をとらないために苦手科目に割く時間がすごい多くて大変でした。
qbc:
高校の後は?
大野:
高校の後は音大に入ったんです。
qbc:
音大に?
大野:
もう本当に馬鹿だなと思うんですよね。音大に入って、1年いたんですけど、2年目を休学して、2年目の終わりに退学しました。
qbc:
なんで?
大野:
1年次の終わりから、ちょっと「調子が変」と思ってたんですけど、鬱病になってしまって、今ではそんな鬱になるほど頑張らんでもいいのにと思います。(過去の自分に)言ってあげたいんですけど。鬱で、学校始まる前にオーバードーズして死のうとしたので、ちょっと学校休んだ方がいいんじゃない?みたいになって休んだんですけど。戻れそうだったんですけど、体調的には。辞めたんです。
体調戻ったけどこれで戻ってそれでどうするみたいな。になってやめました。
qbc:
何が嫌だったかみたいのって言えます?わかりますか?オーバードーズとか、具体的な行動でそれに至るそうですよね。
大野:
人と比べて、そんなに悪くない自分ってのがずっといたので。学年の最後に、試験があるんですけど、実技試験。楽器を吹いて、1曲ソロの曲を仕上げていくんですけど。
結果が来て、がっくりきちゃったみたいなとこはありますし、決め手はそこだったなっていう感じ。
qbc:
初めての挫折でした?
大野:
初めて…?練習しても練習してもうまくいかない、うまくならないんじゃなくてうまくいかないってのはずっと感じていて。
練習してるのに、何でだろう?みたいな。積み重なっていったものが、崩れたみたいなのがその成績発表のときだったかなと思います。
qbc:
うん。それから、フリーター生活はどうだったんですか。
大野:
フリーター生活は、運送会社の倉庫で、荷物の仕分けのバイトが、お中元とお歳暮の繁忙期のときにあって、それ以外の期間を何で埋めるかみたいな感じでした。
qbc:
うん、うん。
大野:
なので、日雇い派遣の会社に登録して、そっから紹介してもらったとこに行くみたいな。派遣の人に来てもらう会社側も、派遣する人を決める派遣会社側も、そこに行き慣れてる人だったら、頼みやすい。
頼みやすいってわかってるから、やりやすいっていうことで基本的にはいつも同じところへ派遣されるみたいな感じでした。
qbc:
なるほど、福祉の介護の仕事に就いた理由っていうのがあったんです?
大野:
フリーター期間に、母の伝手で、介護施設にボランティアに行ってる人と一緒にボランティアに行ってたんですけど、音楽レクっていうんですか歌を歌ったり、なんだりっていう、ボランティアに行ってて。
その新しくオープンしたその頃はまだ新聞とってたんで。その土日に日曜日に求人広告が入ってきたんですよね。そのときに新しくオープンする介護施設で、音楽レクの担当者を募集してるよって、こんなとこできるよって言って、新しいとこできるよって言われて。
そこ応募してみようかなみたいな感じで。そしたら通っちゃったみたいな感じです。
qbc:
吹奏楽やってるときの気持ちってどんな感じ?音楽に携わってると言った方がいいのかな?
大野:
合奏が好きなんですよね。みんなで合わせて演奏するのが、そのときは満足みたいな気持ちでいます。
qbc:
満足っていうのはどんな状態?
大野:
過不足なく、私の欲しいものが満たされていると思う感じ。
qbc:
はい。
大野:
他に必要なものもいろいろあるんだけど、それに没頭していられることの幸せをかみしめているみたいな。
qbc:
なるほど。編み物もそうですけど、繰り返し同じことをするというか集中する作業が好きなんですかね?
大野:
そうそういうのはあります。あります。
qbc:
他にもあるんですか?やったら違うとか。
大野:
介護施設でこれやりましょうって言って提案したもの。あれ何て言うんだっけな…。ダイヤモンドアートって言って、小さいビーズを糊のついた台紙の指示に沿って、何でしたっけ貼っていく作業…。これ全部貼ると絵とかになるっていう。
qbc:
はい。
大野:
頭の中がざわざわするときはちょっとそれやるみたいな、今もあります時々。
qbc:
はいはい。なるほど自分の人生に転換点をしたら、いくつ置いてもいいですけど、どこが好き
大野:
高校に入るところかな。高校選びのときから、勉強したり、勉強と部活のバランスをちゃんと取りなさいよっていう。
一生懸命勉強しないとテストでちゃんと点が取れないみたいな状況に身を置かなきゃいけなかったなって。
qbc:
なるほど。ご家族からどのように育てられたんですか。
大野:
何不自由なく育ててもらったと思います。何か欲しいと思うものを買ってもらったとかそういうことではなくて、習い事とかやりたいことに関して、お金を理由に駄目って言われたことはないです。
高校の部費も、高校が私立高校だったんですよね、それプラス部費がかかってて、夏と春に合宿があったので、泊まりで。そうすればまた別にお金がかかるし、みたいな。すごいお金のかかる子供だったと思います。
音大も、そのお金がかかるからさっていう話はあんまりしつこくはされなかったです。
qbc:
うん。なるほど。
大野:
ただ、父親はあんまり育児に参加したとか教育に参加したみたいなところはなくて、会社員として、きちんと勤め上げて、定年で退職したっていう感じなんですけど、母は私と妹2人を今でいうワンオペで育てていたので、きちんとしなきゃいけないみたいな。そういうふうに言われ続けてきたみたいなとこあります。字が汚いってすごい怒られてて。私、顔に吹き出物がすごいニキビがすごいいっぱい出るたちだったんです。
なので、顔をじっと見て、ひどいねって言ったりとか、あともう生まれてからずっとその成長曲線の上で、肥満って言われる体型なので、ふと立って上から下まで私を見て、ひどいねそのお腹っていうので、母から褒めてもらったことはないですね。あとは、思いやりがないとか言われたりします。
未来:未来は思い描けない状態にある。
qbc:
未来について聞きましょうか?5年10年30年で最後自分が死ぬっていうところをイメージしてほしいんですね。
未来を描いた上で、未来、どういうふうな思いどう作っていきたいどうしたいとか、お話を聞きたいっす。
大野:
未来か。大人になりたいんですけど、大人ってなんだみたいなところがあって、年齢だけ見たら、その成熟した大人くらいのタイミングなんですけど、大人になりきれないみたいな。
ずっと子供みたいな感覚があって、大人になる…大人はなるもんじゃなくて演じるものなんじゃないかみたいなふうにTwitterで言ってるのを見て、でもそれもわからんみたいな。
何だろう。かといって、それがわかったとしても、自分はあんまり変わりたくないなみたいなふうに思ってっているし、変われるかわかんないので、答えを外に求めてる。
だから、本読んだりとかそのインプットをしたいみたいな話になるし、インタビューを受けてみたりする。人に話をしてみたりするんですけど、未来は思い描けない状態にある。
qbc:
思い描くとすると、5年後の大野さんに聞きます。大野さん今何してますか。ニッターではない?
大野:
ニッターだったらいいなと思いますね。
qbc:
ニッター以外何されてるんすか。吹奏楽はされてるんですか。
大野:
えーっとね。吹奏楽は今年、定期演奏会がこれからあるんですけど、それが終わったら、一旦区切りをつけようと思っていて。
行かなきゃいけないと思うと、強迫観念じゃないですけど、すごい無理無理無理みたいになっちゃって、仕事に朝行きたくない人みたいになっちゃうんです。趣味でやってるはずなのに、好きでやってるはずなのに。
なので、ちょっとお休みしてっていう感じなんですけど。
qbc:
そのオーケストラ、オーガニックって有機的なとかって意味じゃないすかORCHだっけ、あれって組織っていう意味で、オーケストラのあれも同じ接頭辞なんすよね。
大野:
はい、はい、
qbc:
常識って意味なんですよね。だから、あれも社会なので、合わないんじゃないかなと思って。
大野:
そうなのかもしれないです。
qbc:
なんかただ社会参加しなければいけないっていう前半の方でおっしゃってて、なんで社会に参加しない人って特にインターネット上だと散見すると思うんですけど、珍しいことじゃないと思うし、社会参加できない人なんて。
そういう意味で中で何で社会に参加しようという気持ちが起きてるんすか。
大野:
なんだろう。承認欲求があるからですかね。
qbc:
役割でその社会に参加できないっていう承認は得られますよ。
大野:
考えたこともなかった。
qbc:
だって、これは言い方差別的になってるかもしれないけど、例えば発達障害ってその子の社会ではちょっと適応しにくいですねっていう言われてるわけですけど、言われた人たちはかなりの人たちは安心してるんですよ。「なるほど私はだから、こういうふうな感じで、フィットしなかったんだ」って言ったらわかって、それは承認といえば承認なんすよ。
自分の立ち位置がわかるっていうところで。
大野:
そうかそうかそうか。
qbc:
そう意味では別に、なんだろうな普通に一流大学に入って一流企業に入るっていうのは、社会だったとしたら、そんなところに当てはまる人はほんと数%だし、今どき例えばそれで一戸建てを買うみたいのも数%の世界だし、むしろ、持ち家を持ちにくいルートだと思うし、そういうふうなものでいうと、どの社会に参加するかっていう話だと思うんですよね。
大野:
うん。
qbc:
もしも未来の質問というのをしていて、もしも、理想の社会というものがあるとするのであれば、そこでは、大野さんは、どんな気持ちで過ごせると思います。どんな社会かわかるんです。
大野:
うん。うん。
qbc:
でも理想の社会だと。大野さんはどんな気持ちいられると思いますか。
大野:
何だろう。その場面、その組織、その社会のピースの一つだと実感したいので、さっき演奏してたときの気持ちと一緒で、他にやらなきゃいけないことも別にあるけど今はこれで満たされてるみたいな気持ちかな。
qbc:
何か見つかりました?インタビューして。
大野:
見つかりました。
qbc:
何ですか。
大野:
どの社会に参加するかじゃないですか?ってさっきおっしゃったと思うんですけど。そこをちょっと考えてみよっかなって思います。
qbc:
うんうん。最後の質問を、最後に言い残したことっていって、遺言でもいいです読者向けのメッセージ、インタビューを終えて自分自身の独り言でもいいです最後に残したことがあればお伺いしています。
大野:
眠れない夜にTwitterを見ていてたまたま無名人インタビューのツイートを見かけたんですけど、そこでこれを受けようと思っててよかったなって今思ってます。
あとがき
人生は罠なのか。どうなんか。
【インタビュー・あとがき:qbc】
【編集:むん】
#無名人インタビュー #インタビュー #ニート #ニッター #やりたいこと