無名人インタビュー:先の見えない大学三年生の人
佐竹健さん回をお届けいたします。
と言いつつ、私の話。私も小学校の時にいじめられてました。たぶん人間が変だったんだと思う。変ていうか、相手をあおったりしたからな。サディスティックなところがあるわけです。てかゲームしたくて学校休んだり。思えば今よりも人に気を遣わなかったな。今でも気を遣わないけど。。
高校も行きたくなかったし、大学にも行きたくなかったな。就職もしたくなかったし。いま仕事してんのは、まあ楽しいからかな。
40にもなって子供みたい。
ああ佐竹さんの話。佐竹さんは、たぶん、なんらかで自分の能力を抑えてしまってる人。人間の力というのは、環境が一番なのだ。自信を与えないといけないのだ。
いっしょに前に進むのだ!
ということで佐竹さん回、喜んでいただけたならもっけの幸い。
今回ご参加いただいたのは 佐竹建 さんです!
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1、佐竹さん1
qbc:どのようなインタビューにします?
佐竹:創作でもいいですし、歴史でもいいですし、その他の写真のことでもいいです。
qbc:あーなるほど。そしたら、今何をされている方...
佐竹:大学生です。三年生。
qbc:あ、そうなんですね。インターネットは趣味で?
佐竹:そうです。始めたのが高校生の時からで、最近になって、ちょっと本腰を入れました。
qbc:どんな小説を書かれるんですか?
佐竹:時代小説です。今は源平の争いなんかをモチーフにしたものを書いてますね。結構調べるのが大変なんですよ。
図書館に行ったりして色々と調べたりしないと。やっぱり、個人のブログとかって、嘘も含まれてる可能性っていうのもあるわけですよね。デマとかも含まれている可能性があるので、やっぱり本読んで調べたり、ネットも使ったり。でもネットは信頼度の高いサイトしか使えませんね。
qbc:オッケーです。佐竹さんは、どんな人なんでしょうか?
佐竹:それって身体的描写っていうか、普段の格好も含めてですよね?
qbc:いや、どんな回答でもいいですよ!
佐竹:まあ、いろんなことしてる人です。いろいろやりすぎて、迷走してる人っていう。
qbc:子どものころは?
佐竹:幼児期の記憶がまったく無いんです。小学校4年ぐらいまで無いです。鮮明になってくるのが中学2年のあたりからっていう感じです。
qbc:今につながることって、子供のころからありましたか? 絵を描くのが好きだったとか、歴史に興味があったとか。
佐竹:歴史は、小4年の時に「天地人」っていう大河ドラマを見てからですね。カッケーって単純に興味を持ちました。
写真は、中学生の時に「写ルンです」っていう使い捨てカメラの余ったフィルムで写真撮ったりするのに、ハマってたんですよ。それで写真撮るの好きになっちゃって、その後、ゲーム機のカメラで写真パシャパシャ撮ったりするようになりましたね。
qbc:で、書くことは高校生?
佐竹:高校生・・・うーん、今、あんまり思い出したくないです。ろくなことがなかった。まあ、高2くらいから書いてました。
qbc:全然大丈夫!
佐竹:書くことを始めたのは、知り合いの勧めもありました。書いたらこいつ面白そうって。付き合いの長い1個下の後輩がいるんですけど、その子がネットで二次創作してたんですね。「仮面ライダー」とかの。
それで、なんか面白そうだなってやってみた感じです。最初はなかなかうまくいかなくて、それでなんか、とりあえず川柳を書いてみたら、結構大受けしたんですよ。
qbc:無名人インタビューは、どのあたりに興味を持っていただいたんでしょう。
佐竹:「無名人インタビュー」って聞いた瞬間、面白そうだなって。タイトルに惹かれた感じです。
qbc:佐竹さん、行動力ありますよね?
佐竹:よく言われます。行動力だけはあるねって。
qbc:いつくらいから?
佐竹:3年くらい前かな。
qbc:子どものころは言われてなくて、大学入ってからってことか。
佐竹:はい。あと、小中学生の時ですが、ほんと退屈でした。退屈だったのは覚えてます。小説と出会う前っていうのは、基本退屈でした。何をやっていいかわからないっていう感じで。
調べたりするのが面白いんですよね。知らなかったことがわかるし、こういう人たちってどういう生活をしてたの? っていうのがわかるのがいいです。本を読むのも好きだし。
qbc:小説は、どのあたりが面白いんです?
佐竹:司馬先生の「燃えよ剣」とか「国盗り物語」とかですね。
qbc:今の世代でも「司馬先生」って言うの?
佐竹:いやなんか、みんなそう言ってたんで(笑) 僕が個人的にTwitterでそう呟いているだけですが。
qbc:好きになったきっかけは?
佐竹:レンタルビデオで「国盗り物語」のテレビ版借りたんですよ。中学校卒業したころです。それを見たときに、いろいろと胸が熱くなりまして。
qbc:どの時代が好きなんですか?
佐竹:戦国時代です。
qbc:今、一番これを集中してやってるみたいなこと、ありますか?
佐竹:小説ですね。一週間に一度、1話載せてます。あと、同人誌作りも忙しいですね。
歴史小説とエッセイ、ブログからも一部載せてます。
qbc:どんなエッセイですか?
佐竹:私の主観と歪んだ人格が出てるって感じです(笑)
qbc:旅行もお好きなんですか?
佐竹:旅行は好きですね。いろんな景色を見るの楽しいです。行く前の印象と、行った後の印象ってやっぱり違いますし。それを楽しむってところもあります。同じところを再訪するのもやりますね。
2、佐竹さん2
qbc:今後、どういう人になりたいとかってイメージはおありですか?
佐竹:作家になりたいなと思ってます。小説でもエッセイでも、どちらでもなりたいですね。
qbc:書くことを知るまではそれまでの記憶が無いくらいっておっしゃってましたけど、書くことの良さってなんでしょう?
佐竹:書いてる時に想像するのが楽しい。いろんな妄想か広がってくるんですよ。こうしようとか、あーでもないとか。考えてるのが単に楽しいんです。自分の世界が広がっていく感じが。
qbc:私は世界が広がるっていうより、世界を切り取るって感覚だな。昆虫採集みたいなさ。
佐竹:歴史が好きで、歴史の小説を書きたいんですよね。歴史にはドラマ性があるから。
現代にもドラマはありますけど、歴史のドラマには、非日常に見えるけど、実際にあったことだっていうのが違いですね。
qbc:送ってもらった「ひとえに」という作品ですね!?
佐竹:そうです。一週間に一度上げるっていうのがすごい大変ですね。だいたい2千字くらい書くんですけど、調べながら書いたりでなんだりで大変です。
で、調べたうえで、いくつかある歴史解釈の説で、どれを取捨選択するかっていうのを考えます。どっちも取りたいよねってなった場合は、ぶつけて一緒にしちゃいます。
qbc:へえーっ。
佐竹:歴史上の人物で諸説あるっていったら、どっちもあり得る可能性なわけじゃないですか。
qbc:なるほどねえ。ところで、佐竹さんの一番興奮することって何ですかね。小説だと、たぶん今みたいに考察によって生まれた学説を吟味して採用するところだと思うんですね。それは小説についてであって、全般的に言うと、何に刺激を受けやすいのかなって。
佐竹:それは、なかなか難しい問いですね。でも、やっぱり書いてる時だけかな。小説以外のものを書いていても感じです。
書いてないと落ち着かないんですよね。特に夜。
qbc:写真は? 写真はどこが面白いですか?
佐竹:思い出みたいな感じで振り返ることができるのが一つと、ただきれいな景色が好きなのが一つって感じです。
qbc:あー、どんな景色が好きなんですか? きれいって。
佐竹:春は桜って感じですかね。その桜に何が加わるかにもよりますけど。例えば桜と川の組み合わせって最高じゃないですか。
qbc:あー、流れてくやつ? 花筏?
佐竹:はい、そんな感じで。あと、秋は紅葉って感じですかね。
qbc:旅はどこが楽しかったです? もう一度行きたいところはありますか?
佐竹:鎌倉ですかね。一番良かった。ここ最近だと古河ですかね。
古河は、茨城県と栃木県の県境にあって、もともと古河公方っていうすごい偉い方がいたところです。
以前にも、オフ会とかの下見で通過とかはしていたんですが。
qbc:オフ会って、歴史オフ会?
佐竹:違います。骨董市へ一緒に行ってくれないかって話が出まして。
qbc:オフ会っていうか、ネットの知り合いと会ったくらいの話ね。
佐竹:はい。その人は現地の人で。なかなか面白かったですね。
qbc:なるほどー。過去のもの全般が好きな感じなんですね。佐竹さん、たぶん、動いてるものとかってそんなにお好きじゃないですよね。
佐竹:あまり好きじゃないですね。
qbc:ですよね。
佐竹:完全にもう幼少期の記憶とか忘れてるってことは、あんまり思い出したくないものの方が多いんでしょうね。
qbc:覚えてるけど言いたくないのかなと思って。
佐竹:まあ、そういうのもありますよ。鮮明に覚えているのが、なぜか、さきほども言ったように中二、中三からです。
qbc:なるほどね。書くことも、佐竹さんの性に合ってたんでしょうね。
佐竹:それ以前は、映像に凝ってましたね。書くことを始める以前は。映画とかよく観てました。中学生くらいの時は。
qbc:映画はどんなのが好きだったんですか?
佐竹:日本のホラーですね。「悪の教典」はホラーなのかな。サイコホラーっていうのかな。
あとは、時代劇とかも結構観てましたね。
3、佐竹さん3
qbc:どんな人なんですか? って繰り返し聞いてたけど、佐竹さんのことがなんとなくつかめてきました。
旅行とか知らない土地を歩いてると、ここは歴史上、あの出来事があった場所だ、とか分かるんですか?
佐竹:分かります! でも歩きじゃなくて、自転車なんですよね(笑)
現地まで自転車で行くこともあれば、電車で移動して歩きだけの場合もありますが。
私、あまり車移動って好きじゃないんですよ。
qbc:移動のための移動が好きじゃないってこと?
佐竹:ほんとそれ。
qbc:残り20分ですね。今後、どうしていきたいか、みたいな大きい方向ってありますか? とりあえず、学校を卒業した後とかさ。
佐竹:もう、どうにでもなれっていう感じになってますね。
qbc:どういうこと? どうにでもなれってどういうこと?
佐竹:どうにでもなれってどういうことかと言いますと、なんかもう、本当文字通り。
qbc:なんか、無名人インタビュー受ける若い人は極端だな。国際協力したい人もいれば起業家もいるし、ニートもいるし。「普通の大学生です」みたいなのが少ないな。
佐竹:先が見えないんですよね。誰しもそうなんですけど、特に私は未来がすごい不確定って感じがするんで。
qbc:未来に対してどういう期待をしているかだと思うけど。
佐竹:私、もう結論に至ったんですよこのことについて結論。
「自分の出番が来る時を待つ」しかないなって。とりあえず、「待つ」っていう選択肢を取ってみたいなって。
qbc:待つって、何を待つの?
佐竹:私の場合、出番と使命。もう、それらを待つしかないんだって結論に至ったわけです。
qbc:でもさ、調べものが好きなわけでしょ。時代が動くっていう部分も好きなわけでしょ?
佐竹:はい。
qbc:そういう人になりたくはないの?
佐竹:時代を動かす人ですよね? なってはみたいですけど、個人の才覚の問題もありますよ。
まあ、その結論にたどり着きまして。もう、ゆっくり生きるつもりです。
ふり返ってみると、私の体感的な感じでは、今までがものすごく超特急だったんですよ。中学校卒業して高校に入るじゃないですか。それでもう進路とか、ふざけんなって感じで。
qbc:確かにね。
佐竹:私はもう、その時点でかなり疲弊しているわけですよ。受験という戦いを終えて。なのに、また進路とか、もう本当ふざけんなって感じだったんで。
いい加減、ちょっとゆっくり生きさせてくれたっていいじゃねえかって、ずっと家で言ってたんです。
qbc:あー分かる。私もそういえば社会に出る意味感じなくて二浪してる。高校も大学も行くつもりもなかった。
佐竹:私もそうです。
qbc:二浪なの?
佐竹:二浪じゃないです。現役でちゃんと受かってますけど、そんな感じですね。
qbc:学校は別に行きたくて行ってるわけじゃないんだ?
佐竹:行きたくて行ってるわけでもないけど、単に授業楽しいから、まあいいやって感じになっちゃってる人なんで私。。
qbc:私もまあ、今でも別に世の中に出たいわけではないかな(笑) 40過ぎてるけど。
佐竹:とりあえずゆっくり生きてみたいな。で、チャンスが来た時を狙うしかないんだなって結論に至りました。
qbc:でも、そういう達観を持ててるのはすごいと思うけど。私、二十歳前後の時に、こうやって知らない大人と話すなんて、できなかったもん。
佐竹:知らない人と話すようになったのは、高二からですね。電話で話してました。知人とかの仲介で、みたいな感じで。
学校にいるより、外に出たほうが楽しいなって感じだったんですよ。学校はあんまり友達いなかったんで。
qbc:それはね、話して10分くらいでわかったんで大丈夫です。(笑)
佐竹:なぜわかったんですか?(笑)
qbc:声で分かるよ。なので心を開いてもらうまでに、あんまり意味のない質問ばっかりしてた感じかな。
佐竹:高校の時にいろいろあって。ちょっと人を信じられなくなっちゃって。
qbc:話したくなければ話さなくていいよ。でも、司馬遼太郎的な世界観に関心があるってことは、時代が変わるとかに興味があるんでしょう。そういう気風を持ってるというか。
そういう情熱を秘めた方なのかなと思った。
佐竹:ありますね。
qbc:だよね。
佐竹:「出番と使命のためなら死んでも構わない!」って思っている人です私(笑)
qbc:そうねー。たとえばさ、シンプルに、歴史好きなんだから、「街道を行く」じゃなくて「チャリンコで行く」みたいな企画良さそうじゃん。
佐竹:「チャリンコで行く」っていうより、最近クロスバイクになりましたけど。
qbc:なおさらいいじゃん。カッコいいね!クロスバイクで。クロスバイクで歴史を駆けるのないよね。
佐竹:それ、無いですよね(笑)
qbc:一人で山道あがって、蕎麦食うとかじゃなくてさ、ちゃんとツーリズムで現地で見てくる、吸収してくる。カッコ良いと思うけどな。
佐竹:ちゃんと現地で写真とか撮って、ゆかりのある人物の話を載せたりしてますよ。
qbc:めちゃくちゃいいじゃん。前に八王子行った時に、郷土史家さんとかけっこういたからね。個人で資料館開いちゃってる系の人たち。面白かったな、八王子城、城下町。
佐竹:心霊スポットとしても名高いですよね、あそこ。
qbc:知ってる知ってる。昼間に行ってるけど、やっぱりなんか怖いところだよ。
佐竹:普段は穏やかなところみたいですよね。
qbc:穏やかだけど、道がもうさ、現代の道の流れじゃないんだよ、完全に。くねくねしててさ。お城から放射線状に広がってるような道なのかな。
山梨の甲府とかは、騎馬で突撃されないように道が直角のカギ型カーブになってるところありますね。
佐竹:あーなるほど。
qbc:歴史の中にはさ、声にならない声ってたくさんあったわけだよね。文字が書けなくて残せなかった。そもそも残すという概念じたいがなかった。残してもらえるような身分じゃなかった、残したけどもみ消された。理由はいろいろあるだろうけど。
無名人インタビューってさ、そういう、残すというのもひとつのやりたいことなんだよね。名もなき人たちの声を残していくのも良いんじゃないかなって。そういう中で、参加していただいてありがとうございました。
最後に言い残したことって、ありますか?
佐竹:やっぱり小説を投稿し続けるしかないのかなって。待つっていっても、行動もしないといけませんし。
それかYoutubeやろうかな。クロスバイクで。
qbc:絶対! それ良いよ!
佐竹:やりましょうかね!
qbc:歴史ファンって多いじゃない。若い人にも歳とってる人にも。で、人を傷つけにくいコンテンツだし。絶対良いと思うよ。まあ右翼ってか思想系の皆様に絡まれたりすると思うけど。
佐竹:それは近現代史とかじゃないですか?
qbc:そんなことないって、どこどこの古墳がどうのとかって解釈も揉めるってきっと。
佐竹:なるほど。靖国神社みたいな感じですね。
qbc:靖国はお正月に雰囲気を見に行ったりするなあ。
まあ。ともあれ、コロナの時代というか、オンラインがコミュニケーションの中にぐぐーっと入ってきて、今こそ今まで秘めていた人たちの力を借りる時だって思っているのね。秘めていた人たちの活躍する時代。佐竹さん、きっと今後、力を発揮すると思う。
佐竹:お褒めいただき、ありがとうございます。確かに、秘めていた人たちが、コロナでいっぱい出てきた気がします。
qbc:なになに? 陰謀論の話?
佐竹:こういう時代って、そういう人がいっぱい出てくるんですかね、得体の知れない人っていうか。
qbc:ほんと情報戦ですよ。そういう意味では、何ていうのかな、佐竹さんはフラットな情報を流せると思うんだよね。
世の中には、自分の偏った歴史観を実現させるために情熱をかたむける歴史家もいるわけだから。あ、オッケー時間だ。ありがとうございます。
佐竹:いえ、こちらこそ。
qbc:すこしでも佐竹さんを知ることができて、私は良かったよ。
あとがき
ねえ、佐竹さん回どうでした? 私は、だんだん私との距離が変わってくる佐竹さんと話していて、楽しかった。
きっと隠していることがあるんだろうなあというのはすぐ分かりました。隠していることを知りたいわけではないし、話さなくてもいい。でも、隠しているということは知りたいですね。
距離感というものについて、相互に確認しておくのは良いことだと思う。
人間の能力の一つに想像力というのがあって、これ、勝手に稼働するんですよね。この人は私のことどう思ってるんだろう? こういう無駄な妄想を止めるために「私はあなたのことをどう思っているか」という情報は必要なんです。
そうですね、佐竹さんの話。
てか、彼はほんとにyoutubeやってくれてて、でもあーここ直したいなとかあって、ほんとにもう、がんばってほしい。
編集協力:有島緋ナさん