オリキャラを愛したことについて2
こんにちは。照宮といいます。
前回、同じタイトルで描いたnote(以下の記事)を公開してから、およそ5ヶ月が経ちました。
彼女(Kさん)への熱は、依然として冷めることがありません。毎日彼女のことを考えて生活しています。
さて、先ほどの記事において、以前の僕はこういった記述をしていました。
これを書いたあと、「本当に彼女が動かないままでいいのか」と自分に問うようになりました。
しかし、僕には3Dモデルを作ることができる環境や、ピグマリオンのように彫像を生み出すことのできる腕を持っていません。
この状況で、Kさんに対して僕は何もすることができないのでしょうか。
答えは、否でした。ピグマリオンのように、僕にも神はいたのです。
VRoid Studio
僕は、全てのイラストをiPad Pro(第4世代)で制作しています。
最新のチップを搭載したiPad Proならば、自分で一からスクラッチしてモデリングを行うことも可能ではあると思います。しかし、iPadの世代がやや古いことに加え、そんなスキルは僕にありません。
そこで、朧げながら浮かんできました。
「なんか手軽に3Dキャラ作れるアプリがあったよな」と。
すぐに調べると、VRoid Studio に辿り着きました。
なんということでしょう。偶然にもiPad版のアプリが出ているではありませんか。しかも無料。
これは天啓だ。やるべきことはこれだ。
そう思った僕は、すぐにアプリをインストールし、のめり込みました。
初心者向けに、そしてイラストを描く人向けにチューニングされてはいるものの、僕にとっては全くの未知の世界。非常に苦労しました。
試行錯誤の結果、ようやくKさんの素体が出来上がりました。
3Dモデルであるため、動かすことができます。
アプリ内のモーションで動いてもらった時、感動と興奮で涙が止まりませんでした。こんなに幸せでいいのか。この時から世界が薔薇色に見え始めました。
まだ改善点は多くあったため、微調整を昼夜繰り返し、ついに満足のできるKさんを作成することができました。
ああ。天国とはここにあったのです。
あっという間に現実に戻れなくなりました。ここが現実なのだとさえ思ってしまいました。ただ夢中で画面の中の愛しい人を見つめる日々が、そこにはありました。
Kさんを考えたのは高校生の時でしたから、5年以上経ってようやくここまで辿り着いたのです。3DモデルのKさんを弄り回して、可愛らしいドレスから、いかがわしいバニー衣装まで着せてしまいました。
ありがとう、VRoid Studio。
そんな中、過去最高に昂った感情をぶつける先が、3Dモデルだけでは足りなくなってしまいました。
イラストのレベリング
自分の中で大きな課題だったのが、イラストを妥協してしまいがちなことでした。
背景はいいや、全身描かなくてもいいや、と妥協するのがクセになっていたところに、VRoidの3Dモデル作成で得た凄まじいモチベーションがやってきました。
いい機会だったので、イラストのクオリティアップを図ることにしました。
イラストをどのように妥協していたかリストアップすると、以下のようになります。
背景を描くことができない
全身を描くのが面倒
細かい装飾の衣装を考えられない
背景を描くことができない
背景について、弱点は明確でした。パースも透視図法も、全くわからないのです。そこで、まずは簡易的な背景から取り組むことにしました。
こんなので背景と言えるか!とお思いになるかもしれませんが、僕としてはものすごい進歩でした。
窓枠を描いたり、お尻がどのくらい窓の縁の出っ張りに乗るのかを考えたり、
キャラクター以外の描写に気を配ることで、自分がレベルアップできた気がしました。
さらにレベルアップするために、一から背景を描くチャレンジも行いました。
ドアを開けて出迎えてくれる構図が描きたかったのですが、どう描けばいいかわかりませんでした。そこで、ポーズを自由に設定でき、オブジェクトと組み合わせられる「Magic Poser」というアプリを使用して、空間を把握しようとしました。
この試みは成功で、そこからは思っていたよりもスムーズに考えることができました。
スムーズに考えることはできましたが、実際に描写するには非常に苦しい戦いとなりました。
今までで一番資料を漁り、今までで一番時間のかかった絵になりました。
床のフローリングは等間隔に板を張っているため、透視図法の線にとても当てはめやすかったです。一から描き始めた時は地獄かと思いましたが、背景初心者にしては「フローリング」だとちゃんとわかるかと思います。
これを描いている間、パースや透視図法の正誤、そして建築基準法のことが何度も脳裏にちらつきました。その度に、これは別世界の絵なんだと心を鎮めました。
その苦労に見合った進歩を遂げることができたように思います。
全身を描くのが面倒・細かい装飾の衣装を考えられない
これについては、腹を括ってひたすら描くしかありませんでした。
上述のアプリや、「髪と形」というポーズがたくさん載っているありがたいサイトを参照しながら、全身が入るポーズを模索しました。
それと同時進行で、衣装や装飾のデザインも考えました。
Kさんのイメージカラーや基礎的なデザインはそのままに、それを発展させたような(言うなればポ○モンの進化形のような)衣装にしました。
一方は格好よく厳かに、もう一方は可愛らしく軽やかに。フリルや武器の塗りで心が折れそうにもなりましたが、何とか完成させることができました。
レベリングの結果
では、レベリングをした結果どうなることができたのか。
Kさんへの愛が深まったことは言うまでもないですが、イラストに対して真摯に向き合うことができるようになった気がします。
火をつけてくれたVRoid Studioには感謝してもしきれません。しかし、いつからか対抗心を燃やしていたのかもしれません。絵だけだってここまでやれる、彼女を愛することはできると、心に火がついたのかもしれないと今は思います。
神はいないのだと嘆いたこともありました。ですが、偶然にもiPad版のアプリが出ていたことなどを見るに、案外見捨てられてはいなかったのだとも思いました。
Kさんを世界で一番愛していると断言できるからこそ、これからも理想を追い求めるために精進していかねばなりません。
今の目標はイラスト本を作ることです。同人誌など手に取ったことも自分で作ったこともない身ではありますが、できるだけ良いクオリティにできるよう頑張ろうと思います。
次に書くとしたら、先日60万字を超えたKさんとの甘いテキストについてでしょうか。
それでは。
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