ファストファッションの裏側と自分が日本製を好む意味
ファストファッション、ユニクロみたいなブランドがなぜか好きになれない。価格は確かに安いしデザインだって悪くない。でも、その裏にある現実を考えるとどうしても手が伸びないんだ。
大量生産され、消費され、そしてすぐに捨てられる。それが今のアパレル業界の現実だ。安くて手軽に手に入る服は見た目には便利かもしれないけど、その背後にある問題はあまりにも大きい。ファストファッションの服を買うたびにどれだけの人がどんな労働環境で働いているか考えたことがあるだろうか?
例えば、バングラデシュでは、多くの労働者が1日に13〜15時間も働かされている。そして、その報酬は驚くほど低い。中には、わずか300円で15時間もの労働を強いられる人もいる。さらにショックなのはその中にはまだ10歳前後の子どもたちも含まれているということだ。彼らが自分の未来を犠牲にして作った服が手元に届くと考えるとなんとも言えない気持ちになる。
もちろん、全てのファッションがそうだとは言わない。だけど、こうした現実を知ってしまうと大量生産・大量消費の流れに乗るのが難しくなってくる。たくさんの服が安く手に入ること自体が問題じゃない。問題はその背後にある見えない犠牲だ。
ファストファッションの影響って本当に目に見えないところで広がっている。例えば世界中で作られた服のうち、着られることなく捨てられる洋服は10億着にもなるって知ってた?その山のような捨てられた服の多くが最終的にたどり着くのはアフリカ、特にケニアなんだ。自分もその現実を知るまでは何も考えずに服を買っていたけど今はもうそんな簡単には買えなくなった。
ケニアの現地では世界中から送られてきた膨大な量の中古衣料が積み上がり、その山の中から子どもたちがゴミを漁りながら生活しているっていう現実がある。そんな過酷な環境でも彼らはそこで生き抜いている。でも、それが「普通」なんて言えないよね。一方で同じケニアでは干ばつの影響で厳しい自然環境の中でも砂漠で生きる人々もいる。自然と共存しながら生きる彼らの姿を見ていると今の自分たちの生活がどれだけ便利ででも同時にどれだけ環境に負担をかけているのかを痛感させられる。
今のアパレル産業は大量生産・大量消費が当たり前になっていてその結果、環境に対する影響がどんどん深刻になってきている。特にファッション業界は、環境負荷が高い産業としても知られていてその影響は思いがけないところにまで及んでいる。捨てられた服が積み重なるゴミの山、地球温暖化による干ばつや異常気象、そしてそれが引き起こす貧困や苦しみ。これが今のファストファッションの裏側に隠された現実。
確かにユニクロやその他のファストファッションブランドは今のアパレル業界の中で神のような存在だ。手軽に手に入るしデザインもそこそこオシャレ。でも、その裏にある現実を知ってしまうとただ「安いから」という理由で買うのがどうしても難しくなる。結局、目の前に見えているのは煌びやかなファッション業界の表側であって、裏側でどれだけの問題が起こっているかはメディアでもほとんど報じられない。
じゃあ、そんな状況で自分は何ができるのか何をすべきなのかって考えるとやっぱり日本人だからこそできることがあるんじゃないかなって思う。例えばもっと地元の材料を使って丁寧に作られたものを選ぶこと。長く大切に使えるものを選ぶこと。そして、消費のあり方を見直していくこと。そんな小さな一歩が今の大きな問題に対して少しでも貢献できるんじゃないかって思っているんだ。
もちろん、全ての人がすぐにこの考え方に共感できるわけじゃないと思う。でも、少しずつでもこういった考え方が広がれば、いつか大きな変化につながるんじゃないかと信じている。
それは自分にとって必要なものだけを選び、必要な分だけ使うという考え方を与えてくれた。