年齢を言い訳にしない
浅倉南、38歳!
最近、30過ぎてからかな?イライラする!
約15年前に突如としてテレビの中に現れた、いとうあさこの浅倉南のネタ。
何とも言えない色のレオタード姿にリボンを持った「おばさん」が、満面の笑みで自虐を叫んでいる。
このネタをゲラゲラ笑って純粋に楽しんで見ていたハタチそこそこの私は、現在34歳。
20歳から見た38歳(アラフォー)は、まだまだ遠い未来のことだと思っていたのに、すぐそこサンクスな感じでもはや身近だ。
というかもう片足をつっこんでいる。
過ぎてしまえばなんでもそうだとは思うけど、20歳から34歳までの期間はホントにあっという間で、「まだまだ遠い未来」だった年齢は「地続きの現実」なんだと思い知らされる。
30歳を超えたあたりから、なんだかイライラすることや、言いたいことを我慢出来ずにポロっと言ってしまうことが増えた。
その度にこのネタがふっと頭に浮かぶ。私ももう「おばさん」の部類か。
先日、4つ下(今年30歳)の後輩2人とご飯に行く機会があった。
彼女らが18歳の時に出会ったので、かれこれ10年以上の付き合いになる。
そのうちの1人が言った。
「ここ最近すぐイライラしてしまう。前はそんなことなかったのに、30歳あたりでそうなるってホントなんですね。」
それに対して私は首がもげそうなくらい頷き、叫んだ。
いやそれめっちゃわかる~~~!!!
なんでなんだろうね?
歳とって面の皮厚くなるのかな?
自分の意見とか考えなかなか曲げられないし我慢出来ないよね!
(ここまでほぼ一息)
私とその子はガチっと握手!バチっとハイタッチ!な勢いですぐさま互いに互いを理解し合い、そして安心した。
自分だけではなかったのだと。
しかしもう1人の子はまったくそんなことはないという。
え、ないの?
訳もなくイライラしたりとか目に入るものすべてが気に食わないとか、ないの?
ないんだって。
ないんだって!
結局はその人の性格なのだろうという話になった。
私は「30歳」というものに囚われていたらしい。
病は気からというか言霊というか、知らず知らずのうちに、女は30歳前後からイライラするし、自分の意見が曲げられなくなるものだと思い込んでいた。
まあ実際はそういう部分というか生き物としての性質?はあるのかもしれないけど、私の場合は無意識のうちに年齢のせいにして、「自分の本質」を正当化しようとしていたのだと思う。
私と、同じ境遇と思っていた子は、まさに目から鱗で、でもここで気付けて良かったね、なんて言いながらその日解散した。
だからといって日々のイライラが消える訳でもなく、何かのせいにしていたい時もある。
でもあの日得た気付きを無駄にしないように、自分と向き合いながら生きていきたい。
こうやって気付いて決意しても、すぐ心が折れそうになる。
でもその度に、何回でも何回でも、思い出したい。
イライラしちゃうのも自分。
訳もなく泣き出したくなるのも自分。
自分の意見を曲げられずに意固地になるのも自分。
そんな自分を「年齢のせい」にしたいのも自分。
20歳だからとか、34歳だからとか、38歳だからとかそんなの関係なく、全部全部、その時の自分。