知能は遺伝で決まるのか?
皆様こんにちは!
気が付いたら親族の中で一番の高学歴になりそうです
モミでございます(´・ω・`)
自分の両親も兄弟も高卒or中卒ですが,私だけが大卒です
中学生の時の成績は私が一番低かったのに,逆転するものですね
さて,近年,「知能は遺伝子で決まる」という論調が流行ってますよね
実際,東大生の多くは両親が高学歴だったり,頭がいい人からの遺伝を受け継いでいるようです。
近年の行動遺伝学の研究でも「知能は遺伝子によって決まる」とされています。
そう思うと,努力して東大を目指すなんて馬鹿らしくなりませんか?
なんせ遺伝で結果が決まってしまうのです
「親ガチャ」なんて言葉が流行るのもわかります
では,努力して知能を伸ばすのは無駄なのでしょうか?
本当に知能の発達は遺伝子で決まるのでしょうか?
今回はそんな問題について考えていきたいと思います
知能は遺伝子で決まる説
結論から言えば,「遺伝子によって知能は左右されることがある」と言えるでしょう
何故そう言えるのか
それは「遺伝子」の役割にあります
遺伝子の役割
そもそも遺伝子というのは,「ある個体の特徴を後世に残そう」というものであり,同時に進化のプロセスでもあるのです
つまり,親の特徴の中でも好ましい能力や特徴に関しては残り,逆に好ましくない能力は淘汰されていく傾向にあると言えるでしょう
現代社会は,知能が高いほど高学歴・高収入・高い社会的地位を獲得しやすい時代です
マンモスを狩るための腕っぷしは,現代社会で生き残るためには必要ないのです
そんな現代では,どんどん知能の高い遺伝子が生き残り,逆に知能の低い遺伝子は淘汰されて生き残れなくなるでしょう
モテる事と遺伝子の関係
モテる人の容姿も頭も良い傾向にあるのはそういう特徴を引き継げば生存確率が高くなるためと考えられます
特に女性の場合,「優秀な子どもを育てなければ」という本能があります
「お金持ちの男性と結婚したい」という女性が批判されることがありますが,これは合理的な判断と言えます
特に現代社会であれば,自分の子どもが東大に入ろうものならお隣さんにマウントを取ることもできるでしょう
「良い遺伝子を受け継いだ子どもを育てて,社会的な承認を得たい」と考えるなら,頭の良い男性をパートナーに選ぶのは当然と言えますね
知能は遺伝だけで決まらない説
一方で,知能の発達は環境によるという意見もあると思います
実際,親が高卒でも努力して高学歴になった人や成功者になった人はいますよね
そういうのを見ると,知能は遺伝では決まらないと言えるかもしれませんね
「知能の発達」と発達心理学研究
知能の発達という研究テーマは,発達心理学の大きなテーマとしてあらゆる視点から研究されてきました
そんな発達心理学の視点では「知能は環境と遺伝の相互作用によって決まる」というのが結論になっています
これを専門用語では「発達の相互作用説」と言います
そもそも「発達」とは,「時間をかけて能力が高くなっていくプロセス」という意味です
なので,「知能の発達」とは,「頭がよくなる過程」の研究を指すわけです
「発達」と聞くと,発達障害とかを思い浮かべて「普通に育つか否か」みたいな議論になりがちですが,厳密にはちょっと違います
遺伝×環境=知能
発達とはあくまでも「プロセス(過程)」であるというお話をしました
これを「知能は遺伝で決まるのか?」という問題と照らし合わせてみましょう
もし知能が遺伝で決まるなら,東大に入れる遺伝子と入れない遺伝子が分かるという事になります
親が東大卒だからと言って,生まれる時にその子が東大に入れるかどうか分かるわけないですよね?
例え頭が良くても,別の大学に入るかもしれません。頭の良さに気づかず一生を終えることもあるかもしれません。何らかの職人になっているかもしれません
成長する過程は人それぞれです。十人十色なわけです
先ほども申し上げたように,発達とは「遺伝と環境の相互作用」できまるとされています
全く同じ経験をして,まったく同じ感情を体験していない以上,遺伝以外の要素が「発達」には絡んでくるのです
「知能の発達」という過程は,生まれた時に決まっているものではないのです
まとめ
結論を言えば,「知能の発達は遺伝子と育った環境の両方に左右される」という事です
例え遺伝子があまり優秀ではなくても,環境や努力によっては遺伝子を凌駕することもあります
ただし,「相互作用」というくらいですので,知能の発達は遺伝×環境の掛け算の関係にあります
どちらともが低すぎると,結果的には東大には入れないわけです
遺伝子というのは,確かにどうしようもない要素です
変えようがありません
ですが,環境の部分は工夫や努力次第で変えられます
例え高い才能を持つ遺伝子を持っていても,努力を怠り,環境に働き掛けないと結果は出ないでしょう
逆に,才能はなくても自分の環境を変えれば,素晴らしい結果を残せかもしれません
変わらないものに文句を言っても仕方ありません
変えられるものを変えていくとよいですね