大学授業一歩前(第82講)
はじめに
今回は、株式会社三省堂様に記事を書いて頂きました。お忙しい中ありがとうございました。「三省堂?本屋?」と思った方は是非、下の概要をご一読下さいませ。
👆のWikipediaにも沿革の欄で、書店の三省堂とは異なる旨が記載されております。ちなみに私は記事を依頼するタイミングで勘違いをしておりました。大変申し訳ございませんでした....。
概要
Q:自社の概要を教えて頂きたいです。
A:辞書、事典、教科書、参考書、六法など、ことばと教育を主軸に出版活動を行っています。1881(明治14)年、東京神田神保町で三省堂書店として創業し、1915(大正4)年に出版と印刷部門が株式会社三省堂として独立しました。よく三省堂書店と混同されますが、ルーツは同じでも現在は別会社なのです。株式会社三省堂の社屋はJR総武線の水道橋駅が最寄りで神保町ではありませんので、お立ち寄りの際にはご注意ください。
オススメの一冊(他の出版社の中から)
Q:オススメの一冊(学部一年生、二年生向け)を他の出版社様の本の中から一冊教えて下さい。
A:大学1・2年はガツンと衝撃を受けたり知的興奮を経験するのに絶好の時期だと思います。その観点からお勧めしたいのは、エリック・A・ポズナー、E・グレン・ワイル『ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀――公正な社会への資本主義と民主主義革命』(安田洋祐監訳、遠藤真美訳、東洋経済新報社、2019年)ですね。今の世界が抱えるさまざまな問題、すなわち気候変動、金融危機、社会の分断といった問題に対して、市場を根本から作り替えることで対処しようという提言を含む、刺激に満ちた本です。
オススメの一冊(三省堂様の中から)
Q:オススメの一冊(学部一年生、二年生向け)を自社の中から一冊ご紹介して頂きたいです。
A:2019年刊行の秋草俊一郎・戸塚学・奥彩子・福田美雪・山辺弦編『世界文学アンソロジー いまからはじめる』を挙げます。はじめて世界文学にふれる読者のために、さまざまな国や言語で書かれた小説と詩27編を選び、「言葉」「自己」「孤独」「家族」「戦争」「環境」「愛」「悪」「生死」という9つのテーマで配置しています。ナイジェリアのアチェベやフランスのコレットの本邦初訳作品のほか、ペソーア、ツェラーン、カフカなどの新訳が12編収録されているのも魅力です。
メッセージ
Q:大学生にメッセージをお願いします。
A:未来は明るいと無邪気に信じられる時代ではなくなっていて、そうなった責任の一端を担う年長世代としては申し訳ない思いでいっぱいです。しかし、社会に少しずつでもよくなっている部分があるのは実感しますし、よくする努力は続けていきたいと思っています。同じ時代をともに生きる一員として、お互いに力を尽くしていきましょう。きれいごとだけ言ったみたいですみません。
おわりに
今回は株式会社三省堂様に記事を書いて頂きました。また、寄稿の依頼をするタイミングで、書店の三省堂と混同しており大変申し訳ございませんでした!!
しかし、社会に少しずつでもよくなっている部分があるのは実感しますし、よくする努力は続けていきたいと思っています。
言葉を紡ぐ出版社様の、このメッセージをとても強烈に響きます。社会は良くなる、私もそう信じて活動を継続して参ります。次回もお楽しみに!!