大学授業一歩前(第61講)
はじめに
今回は、予備校の世界史講師の久保田幸平先生に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。それでは第61講の開講です。
プロフィール
Q:ご自身のプロフィールを教えてください。
A:大学受験塾、高等学校、資格予備校にて講師をしています。世界史が中心ですが、複数科目を担当しています。歴史学専攻ではなく、隣接分野の学問を浅く広く学んできました。逆にそこが私の武器です。趣味は法律の勉強です。行政書士試験には以前合格できましたが、宅地建物取引士試験には 「あと一点」で落ちました。わずかな空いた時間を利用して、引き続き来年も宅建にチャレンジします。ちなみに福岡県出身です。
オススメの過ごし方
Q:大学生にオススメの過ごし方を教えてください。
A:学問を頑張りたい人も、バイト・サークル・恋愛に精を出して勉強は「そこそこでいいや!」という人も、まずは単位をとってください。石黒圭(2012)『論文・レポートの基本』日本実業出版社←これを読めば課題をうまくこなせますので、生活が充実するはずです。「サボりたい学生」にとっても早く課題が終わりますので有益です。あとは各自好きなことに打ち込んで欲しいのですが、一応、タテヨコのつながりができるサークルorバイトは何かやった方がいいと思います。
必須の能力
Q:大学生に必須の能力を教えてください。
A:ズバリ「教養」です。数年後、「大卒です」と言えるレベルの教養が身についていないといけません。新書などの本をたくさん読んでください。良いと思ったものは繰り返し読みましょう。「古典的名著」も大事ですが、はじめは入門書的位置付けのものでいいと思います。さらに、「百聞は一見に如かず」です。読書だけでなく経験もしましょう。佐藤郁哉の『フィールドワーク』という本を読めば、何か体験したり人から話を聞いたりした時の学びをより深くしてくれるはずです。
学ぶ意義
Q:先生にとっての学ぶ意義を教えてください。
A:広い世界を知るために学んでいます。生活に直結する情報も大切ですが、人類が長きに渡って積み上げてきた「知」は膨大なものがあり、一生かけても知り尽くすことができません。しかし、わずかでもいいからそれを追いかけていきたいと思っています。学ぶことで人生が豊かになると信じています。
オススメの一冊
Q:オススメの一冊を教えてください。
A:吉田利宏『法律を読む技術・学ぶ技術』ダイヤモンド社
大学生は大人で、契約ができるようになります。ゼミでどんな分野の勉強をしていても、「で、法律はどうなってるの?」と調べることが多々あります。就職後、会社から資格の取得を命じられることがあります。今後どこかでトラブルに巻き込まれるかもしれません。そんな時、法的なリテラシーがあるのとないのとでは全然違います。早いうちにこの本を読み、その気になればいつでも法を学べる(読める)ようにしておいた方がいいです。「一石五鳥」くらいの価値があります。
メッセージ
Q:大学生に向けてのメッセージを教えてください。
A:コロナ禍により色々制約はあるでしょう。現在、新歓時期の華やかなキャンパスライフや各種イベントの制限があり、正直気の毒です。ただし、そのぶん学ぶ時間は確保できると思います。教養を身につけ、オンラインも含めた人との交流を大切にし、「危ないこと」を避け(ここで法的リテラシーが活きてきます)、なんとか充実した大学生活を送ってください。応援しています。
おわりに
今回は予備校の世界史講師の久保田幸平先生に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。
今後どこかでトラブルに巻き込まれるかもしれません。そんな時、法的なリテラシーがあるのとないのとでは全然違います。
大学生は自由な分、トラブルに遭遇する可能性も必然的に高くなります。そんな時に備えてリテラシーは本当に重要です。次回もお楽しみ!