マララ・ユスフザイ『わたしはマララ』を読む
アメリカ同時多発テロから20年。アメリカ軍がアフガニスタンから撤退した機に乗じて武装勢力タリバンが再び権力を掌握し、国際社会に動揺が広がっています。この報を受けた多くのひとが、いまから9年前、2012年にパキスタン・タリバンに銃撃され、のちにノーベル平和賞を受賞したパキスタンの少女、マララ・ユフスザイのことを思い出したに違いありません。
タリバンを語る上で欠かせないのが、教育、とりわけ女子教育に対する姿勢です。極端なシャリーア(イスラム法)解釈に基づいて女子教育を禁じ、マ