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プロジェクト振り返りは学びの宝庫

先月末終了したプロジェクトについてPMと振り返りの振り返り。
終了時にPMとチームメンバーでKPT法で一旦振り返りをしていたが、PMからもう少し、振り返りを深掘りしたいとの要望があり、少し時間をおいて熟成された感想も含め1on1のセッション。

KPT法とは「Keep(継続)」「Problem(問題)」「Try(挑戦)」の3つの観点で、行動や結果を整理して、改善や課題解決につなげる振り返りの手法のひとつ。

プロジェクト期間中は遅延や品質低下などの一時的課題もあったものの、最終的には無事完了し、トライアルリリースを経て、来月から本運用稼働開始のところまできている。
PMにとっては新しい顧客・開発手法・パートナー会社・適用業務といったことが重なったこともあり、参画前から意欲的まんまんで準備、着任してくれていた。
しかし責任感ありあまりすぎて、大小さまざまな仕事を抱え込んで一人で頑張ろうとしてしまう傾向が顕在化した矢先、約半年のプロジェクト期間中、二度ほど頑張りすぎて一週間ダウンしてしまうほどだった。

KPTで振り返ったときも、「Problem」として整理された内容には、PMがもっと何とかうまくやりたかったんだろうな、という雰囲気がにじみ出ていた。
顧客とのコミュニケーション、プロジェクトチーム内の開発品質向上、新しい開発手法への取組の消化不良感、これらが混ざり合って起きた進捗・スケジュール管理など。

「Keep」や「Try」のことよりも、「Ploblem」に挙げられたことは、PM自身の課題の投影であり、裏を返せばPMの仕事への価値観・本当はどうしたかったのか、それは何のためか、ということにつながる。

1on1を開始してまもなく、「Ploblem」個々のなぜなぜ分析(なぜこの問題・課題が起きたのか)をしないといけないと思う、とPMは言った。
しかし、それをしたときに「自分の力不足」「反省点は自分にある」とPMが言うことは想像に難くなかったので、話の方向を別に持って行った。

これらは誰にでもあり、どんなプロジェクトも経験していること。
こういうことの要因はいろいろ分析・研究している事例はたくさんあるので、それらを学んで実際自分のプロジェクト身に起きたことと照らし合わせると、別の視点で考えたり、一般化された傾向を参照して流用することが可能なこと。
そうはいっても他人を変えることはできず、せいぜい変えられるのは自分くらいだけど、自分の何をどう変えると、他人への影響(力)が変わってくるかをうまくいく方法が見つかるまで試すことが可能なこと。

1時間ほど話ののちに、PMの現在の別のプロジェクトの話になったときに、「このプロジェクトをやったから、今のプロジェクトの進め方やあらかじめ気を付けなくてはいけないところなどにも目が行くようになっていると思います。身体や心が大変な時期もありましたが、このプロジェクトでたくさん学べたから、今に役立っていると思います」と教えてくれた。

経験から、知識以上に、何を学ぶか、どれくらい学ぶか、どう生かすかで、経験の意味は変わる。


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