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雨のち曇からの晴れがもたらす全能感
人間は天気を制御できず、せいぜいたてられた予報に乗っかって、現実を良い方向へもっていこうとする。
そして往々にして、当たっても外れてもなるようにしかならない。
地上から空を見上げ、太陽の光に照らされるのも、浮かび流れる雲を何かの形に見立てたりイマジネーションを受け取るのも、人間の勝手な思い込み。
お天道様や雲からみれば、そんなこと何でもありのうちのone of them。
それでも雨のち曇り予報で、午後の降水確率も40%以上がKeepされた天気予報を見た朝は、傘を持ち歩く前提で最悪のシナリオを覚悟して外に出る。
駅を降りて歩く間の雨のぱらつきに、今日一日の天気には期待することなく、せめて土砂降りを回避してくれれば御の字くらいの気持ちを収める。
ところが予想に反して、どんどん天気が良くなる。
自分が晴れを招いたような気分になる。
ついでに高いところに上り、雲間の青空や、小さく見える地上を眼下にすると、なんともいえない力を得たような気になるから不思議だ。
一度はだめだと思ったことでも、風向きが変わり、良い方向に向かう。
毎日の些細な自分への失望感や無力感も、こうして天気が変わるだけで緩和されて、少しはこの世界に貢献できるのではないかとという、幻想に近い希望が湧いてくる。
そんなに悪いことばかりではないと、思えることから、ラッキーへの感度が上がり、少しずつ前向きに楽しいことを見つけていける。
梅雨が本格化する季節を前に、自分の中の「良き」や「好き」を拾い集めてコレクションしておくことが、小さなレジリエンスの種になり、芽をだし、根をはり、自己効力感につながる気がする。
自分の全能性を過信することなく、可能性を信じつつ、また季節を超えて成長する糧を得ることになるのではないかと思う。
雨を恵みに変え、適切に雨と折り合い、実りの季節を迎えるサイクルがやってくるのだ。
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