私はC子。都内で派遣社員をしている。 短大を卒業して就職したものの、社会の厳しさに圧倒され、すぐに挫折し退職。やりたい仕事はもうないが、とりあえず稼がないと暮らしていけないため、事務の仕事についた。 気づけば半年の月日が経った。また仕事も続けられなかったら人間としてマズイ、と危機感もあったから、最初は覚えるのに必死だった。 少しずつデスクでおやつをつまむくらいには慣れ始め、席が近い人達と世間話をしたりランチを楽しんだりしている。 それは裏を返せば、色々考える余裕もでき
彼氏と付き合って1年半が経った。 最初は一緒にいるだけで楽しくてドキドキした。恋愛ソングの歌詞みたいに、ほんとに世界がキラキラ輝いて見えた。 お互い忙しくて、たくさん会えた訳ではないけど、メッセージを送りあったり電話してくれたり、充分すぎるほど満たされていた。 …満たされて、いた。 デパートのエスカレーターで「もうドキドキは薄れたよね〜」と冗談ぽく言う彼。 デート中に体調が悪くなってしまい、早めに帰ることになると「俺の晩飯スーパーかよ」と呟く彼。 一緒に花火が見た
辛いことがあった時、間違ったことをした時、苦しい時、自分と同じような状況の人がいたら、それだけで少し頑張れる。安心する。 特に共感能力が高い人ほどそうだろう。 自分だけじゃないということが、どれだけ強くさせてくれるのだろう。
