往復書簡/N→S/2022年8月2日

巻尺様

7月も終わって夏の暑さはさらに加速していく事と思われますが、バテたりはしていませんか?
私は夏の暑さは割と平気なので、それによっての不調はありません。

6月の座談会に続いて行った夜のイベント本屋夜話に緊急参戦された際は、参加者なのに保護者の立場のように主催のお二人を見守っている姿がとても印象的でした。
ウニマキZINE開催のきっかけでもある「コラボしませんか?」は、大本を辿ると小鳥書房さんの存在がありますので、様々な縁を考えてもあの場にいれた事はお互い感慨深いものがあったのではないでしょうか。
私は皆さんに言っていただいている程凄い人じゃないので、複雑な気持ちでもありました。これも真面目たる所以でしょうか。

それから日が経たないうちに出張makijaku製作室。
普段は製作室にあるZINEや雑貨をウニスカで販売するイベントでは、予期せぬ出会いも沢山ありました。たまたま佐賀から来られた方や、たまたま御書印で訪れた方など、イベントを知って来てくださった方以外のご来店が多く、久しぶりに招き猫の力を見せてもらった気分です。
翌日からは散々ですよ。


さて、前回のショートストーリーの振り返りです。

確か最初に読んだ時、「得意分野はこっちの方向だと思っていました」といった感想を伝えたような気がします。
詩的というか、抽象的な部分を交えつつの描写が上手いなという意味でした。
描写が苦手な私としては羨ましい才能です。

ちなみに今回の話も描写は全くありません。
話ですらないので、物語を書くという道はまだまだ遠そうです。

お題「精霊流し」「耳栓」「花火」

「知っとる?」

「長崎ではさ、8月15日に盆前に亡くなった人の遺族が故人の霊ば弔うために船を曳いて街中を歩き回る精霊流しっていう行事があっとけど知っとる?
なんか字面からして静かかイメージあるたい。灯籠に灯りばつけて流すみたいな。
でも全然そんがんおしとやかじゃなかとよ。
でっかか船ば何十人も総出で持ち上げて、爆竹ばバンバン鳴らすっとさ。一個ずつどころか箱ごと火つけて放り投ぐっけん、ばりやかましかよ。初めて見るんやったら耳栓ばしとった方がよかね。
交通規制で渋滞すっけん車は早めに避難しとかんと通れんごとなるよ。窓開けとったりしとったら爆竹投げ入れられるけん。家の窓から放り投げられたとか言っとるやつもおったばい。
何で爆竹鳴らすかって?知らん。
でもあんだけの量の爆竹が投げられるとに次の日の朝になったら綺麗にカスが無くなっとるんよね。誰か掃除しよらすとやろか、知らんけど。

今はあんまりやっとるとこなかけどさ、昔は船持ったまんま海に入っとったけん、どこまで行くとやろかって不思議に思っとった。人間は泳いで戻ってきよっけど船はどうなっとやろ?て。まあ知らんけどさ。
沖の方には灯台の光が光っとって、夏休みの絵の宿題に困ったら海に浮かぶ精霊船と灯台の構図ば描きよったばい。今で言う映える絵ってやつやったね。
金魚すくいにお面売りに綿菓子とか屋台もいっぱいあってさ、そん時は何で船があるとかとか誰が持っとっととか知らんけん、祭りみたいな感じばただ楽しんどった。

実際する身になったらさ、こげん小さくて安い船しか用意出来んやったんよ。個人の家ではそんなもんかもしれんけどさ、よう見とったあん大きか船で送ると思っとったけん、ほんとなーんも知らんやった。
でもさ、小さくても賑やかに送ってやらんばねって思うとるよ。爆竹鳴らしまくって、墓でも花火して賑やかにさ。

えっ?墓で花火やらんと?
長崎ではさ、……………………………………何でかは知らんけどね。」

長崎弁って文字にすると無駄が多いですよね。

次のお題は「月見」「食べ物」「残暑」。
9月の単語を知らなすぎて統一感はないですが、いつものようにどれか一単語でも構いません。

それでは、夏本番の8月もバテずに乗り越えていきましょう。

ウニスカ

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