《対話》と小論文ーー日常を生きるということーー
小論文の勉強と聞いて皆様は何を思い浮かべますか?「大量の過去問を解く」、「新聞やネット記事を読んでまとめる」、「とにかく沢山本を読む」等の答えが返ってきそうです。これらはどれも間違いではありません。しかし闇雲に書いたり知識を増やそうとしてもなかなか論述力は向上しません。私は小論文の力を伸ばす上で「対話する」・「読む」・「書く」の3つを重視しております。今回は「対話」に焦点を当てます。
小論文の本質はずばり「他者の声に耳を傾け、意見を述べること」=「対話」です。課題文を要約するとは筆者の声(主張)を聞くことであり、それに対する自分の論を展開するのが科目としての小論文に他なりません。私は15年間大学受験のコーチをしておりますが、小論文で伸び悩む学生様の多くは「対話」が苦手のようです。論述力向上を目指すのであれば、まずは真摯に親族・恋人・友人・ご近所さん・先生・仕事関係の人の声に耳を傾けましょう。そして彼らの発言を頭ごなしに否定するのではなく、その意図をしっかりと読み取った上で自分の意見を述べるのです。その繰り返しが論述の基礎をつくります。
小論文学習とは日常を生きることです。多様な空間(e.g., 家, 学校, 塾, 職場, レストラン, 劇場)で他者と繋がり、「対話」する。その時々に生じる唯一無二の感覚は、小論文における強力な主張の土台となります。
以上、「対話」と小論文について述べました。今後も様々な視点から論述試験について書きますので、是非読んでください!
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